似たようなことはコーヒーにも言えて、水の違いがコーヒーの入れ方や味に大きな影響や違いを生むらしい。72年にヨーロッパからの帰路に立寄ったベイルートで飲んだコーヒーはデミ・タス風の小さなカップに入れたアラビア式の濃いコーヒーで、カップの底にべっとりと挽き滓が残る。我々が飲んでいるコーヒーとはかなり異なる。酒でいうと、ドブロクと清酒の違いくらいはある。イタリアのエスプレッソは入れ方が違っても、飲み方はアラビアと同じ部類にはいる。
また、イタリアのカプチーノや、ウイーンで飲んだクリーム入りのメランジェや、フランスのカフェオレなどは同類で、ミルクを入れて飲む。硬水でコーヒーを上手に飲むためには、豆を強くローストして、うんと濃く入れるか、又は、クリームを加えるか以外に方法がない。
城を出て正面の広場に回る。下には見渡す限りゆるやかな丘陵地帯がどこまでも広がる。殆ど森のない夏枯れした平原だが、何と美しいのだろう。
孔雀が2羽うろうろしている。なんでこんな所に孔雀がと思うが、孔雀はここラットランド伯爵家の紋章にもなっている。ラットランドの地も今はレスター・シャーに組み込まれているが、かつてはラットランド・シャーとして独立した地域だった。この城には残念ながら見るべき庭園がない。城の下方に彫像がいくつか並んだ小さな庭があるだけだ。しかし、そこから見上げる城の姿も悪くない。
イギリスでも貴族は自分達の古い城を維持してゆくのが大変である。ここも、城を一般に公開し、更に、大きな催し物に場所を提供し、一般の人達にもパーティーや結婚式に城の一部を貸して、維持費を捻出している。ここは大きな庭園がないだけ、維持費が少なくて済むかもしれない。また、映画のロケーションの場所としても提供され、スピルバーグの「ヤング・シャーロック・ホームズ」や、その他、2,3の映画にも使われたらしい。さて、4時も大幅に過ぎたし、早めに帰路につくことにした。
ミネソタの遠い日々
1970年の夫婦子供連れでのミネソタ大学、留学記録にもどうぞ
