富士山を0合目から5合目まで登る_富士山麓吉田口登山道 | とことこ◯日本+記

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 目の前を緑色の鳥が横切り、着地点の枝のあたりから、先日奥多摩で教わったアオバトの鳴き声が聞こえてきた。

 「オーワーオー、ワーオー、アーオー」

 山と海を繋ぐ鳥といわれるアオバトは、大磯へ海水を飲みに来ることがよく知られているが(大磯の町の鳥)、富士山麓でこんな感じで過ごしているのかと、その繋がりを垣間見れて感動した。

 また、はじめてアカゲラ(オオアカゲラ?)の姿を見ることができた。キャッキャッと鳴いたり、ゴゴゴゴゴとドラミングをしたり、音は何度も聞いていたが、やはり姿を見ると胸が高鳴る。

 今回登ったのは、富士山山麓の吉田口登山道。この道は、富士山有料道路が開通する以前に使われていたもので、一合目にあたる「馬返し」から登るのが一般的のようだが、どうせならと、その手前の富士山本宮浅間大社から登ってみた。

 標高850mの浅間大社付近はすでに山地帯エリア。そこから暫くは、17世紀前半に「雪代(融解する雪の土石流)」防止のために植えられたアカマツと、ミズナラやカエデなどの夏緑樹林が混ざり合う道が続く。旧道の脇には新しい道路があるので、山の中を歩いている感じとはちょっと違うが、植物や動物の観察にはちょうどいい。

 2時間半ほど歩き、馬も引き返したという「馬返し」に着くと、標高は1450m。昔の「禊場所」があったあたりはシラビソやコメツガ、イラモミなどの針葉樹に囲まれ、いよいよ本格的な登山道が始まる。

 ここからはひたすら登り。二合目、三合目、四合目の各所には、かつて使われていた小屋や店などが廃屋になっており、亜高山帯の針葉樹林と相まって独特な景観で飽きることはない。人もほとんどおらず、楽園を飛び交う鳥たちを楽しく観察していたところ、2000mくらいから霧につつまれ急激に寒くなった。気圧に敏感で脆弱な体は即座に反応し、手が握れなくなり、息切れがし、めまいもしてきた。汗で暑いからと薄着で登ったことや、カロリーをあまりとっていなかったことも影響したであろう。4合目付近ではへろへろで観察どころではなかったが、なんとか五合目の佐藤小屋にたどり着いた(※)。

 富士山五合目付近はすでに森林限界に近く、まだ雪も結構あった。後ろから半袖で登ってきた外人は大丈夫だったであろうか。

 

※登山開きまでは、スバルライン五合目から佐藤小屋までの区間は通行止め。しかし富士山で冬山トレーニングをする人はたくさんいる(;^_^

 

日時:2017年5月16日

場所:富士山麓 吉田口登山道

 

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まさに富士山の裾野の曲線

富士山本宮浅間大社

水辺にキセキレイがいた

神社の裏手から吉田口登山道がはじまる

アカマツと夏緑樹林の混交林がしばらく続く

ミズナラの新緑

溶岩石 獣の毛がついている?

クサボケ?

マムシグサ

ウリハダカエデ?とワカバグモ

ヤマトシリアゲ?

ツチハンミョウ?

カケス

アカゲラかオオアカゲラ

ニホンリスの食痕

中ノ茶屋で一服、かりんとう饅頭がおいしい

フジザクラにはまだ早かった

富士山の闇

馬返しに到着

昔はここで乗ってきた馬を返し、徒歩で登ったという

馬返しまで車で来て自転車を置き、

マラソンで登って自転車で帰るという。賢い

ここからが本格的な吉田口登山道

カラマツと最初の山小屋・大文司屋(営業してない)

昔はここに山小屋が4軒あったという

神聖なエリアに入るための禊所があったところ

シラビソ、コメツガ、イラモミ

だんだん急になる

一合目

1840年に建てられた鈴原社の廃屋

二合目

浅間神社の奥の院があったところ

説明がたくさんあり面白い

三合目、針葉樹林ごしに湖が一望できるはずなのだが

四合五勺付近

苔むし

雪ものこり

まさに亜高山帯の雰囲気

富士山の地層がむき出しになっているところもある

もうすぐ五合目

たばこ屋跡

佐藤小屋に到着

ここはテントをはれるようだ

6合目には山開きまで基本的には行けない

森林限界が近づく

佐藤小屋〜スバルライン五合目も基本的には通行止め

寒い

賑わうスバルライン五合目に到着 人の気配に安らぐ

山開き後はものすごい人出になりそうだ

富士火山学術資料館

富士山にはヤマネやヒメネズミもいるようだ

溶岩とツキノワグマ

ふじやま温泉により

三島を経由したのでウナギを食べたかったが…

遅すぎた…