『偶然の音楽』ポール・オースター新潮文庫を読んだ。
主人公は、離婚し、小さい娘を姉夫婦に託したとたん、長年会っていない父親の遺産が転がり込む。消防士の仕事はやめ、赤い車サーブに乗り、アメリカ中を走り回る。昔出会った女性とは、何も起こらず、ただただ、アメリカ中をあてもなく走り回る。
ひょんなことで出会った、若いポーカー賭博師、ポッツィと組んで、ある富豪をはめようとしたところから、運命は変わる。カモとばかり思い、遺産の最後の残りを賭けるが、2人は1文無しに。そして負わされた借金のかたに、”壁づくり”の軟禁生活を送らされる羽目に会う。