2009年度予算案、改革マインドと野心を持った若者はいないのか?鬼の平蔵再起動! | 元広島ではたらく社長のblog

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六本木ヒルズや、ITベンチャーのカッコイイ社長とはいきませんが、人生半ばにして、広島で起業し、がんばっている社長の日記。日々の仕事、プライベート、本、映画、世の中の出来事についての思いをつづります。そろそろ自分の人生とは何かを考え始めた人間の等身大の毎日。

リーマンブラザースの破綻が引き金となった今回の世界金融恐慌。日本の雇用状況も確実に悪くなり、まず、非正規雇用者から、解雇されている状況は、TV、新聞で連日放送しない日はない状況。派遣社員といった弱者を切り捨てる企業は「悪」のように報道されているが、派遣業法は、元々こういうときのために出来た法律。政治家も産業界も、このために作ったような法律なのだから、今罪滅ぼし的に、じゃんじゃん税金を投入し、解雇された派遣社員を手厚く保護している状況には首を傾げたくなる。

又解雇された方には、気の毒だが、TVで、企業の担当者に「どうしてくれるんですか?」といった言葉には、疑問を感じた。

非正規社員のような弱者を、自己責任の名の下に切り捨てる社会は、おかしいと思うのだが、最近、日本人の自助努力が、欠如してきている。と思う。


数年前、安倍首相が、再チャレンジ政策なんてものをやっていた。就職氷河期で思うように国家試験を受験できなかった人たちに門戸を開く程度の政策だったと記憶するが、この政策で、自分の人生を切り開くことができた人は、「国のおかげ、自民党のおかげ」が付いて廻ることになる。自分で苦労して勝ち取ったわけではない人生だと味気ないことはないか?


しばらく前の、日経ビジネスに、元金融担当大臣、竹中平蔵さんの記事が出ていた。ちょうどイカ釣り漁船の漁師さんが高騰する原油で、生活が立ちゆかなるとデモをし、たった1回きりのデモで、政府が745億円の補助を決めたことを、一部の団体の圧力で簡単に支出を決めてしまう、「ゴネ得政治」を批判していた。

そして同じように、麻生政権の今回2009年度の予算案では、地方高速道路料金の休日1000円均一。非正規雇用者の失業手当の拡充、採用取消学生の補助、助成事業、妊婦の検診有料化拡充、後期高齢者健康保険の負担補助、そして2兆円の定額給付金とバラマキ放題の予算。財源は麻生さんのセメント会社から出るならともかく、将来の日本人にさらに重くのしかかる。典型的な多重債務者構造。


竹中平蔵さんも記事の中で言っているが、こういったバラマキでは、穴の開いたバケツに水を入れ続けているようなもの。政府の本当にしなくては行けないことは、将来への成長モデルの明確な提示であるはずと。痛みを伴う改革モデルであっても、それによる期待成長が社会を強くすると。小泉さんの頃と今ではあまりにも状況が違うのだが、改革マインドが著しく低下し、国民の中にも、依頼心の強い人が確実に増えている気がしてならない。就職活動を控えた学生も、将来への野心は少なく、安定や終身雇用なんて情けない言葉も出てくる。悪いことさえしなければ退職のない公務員志向も強くなっている。このままだと日本の企業全部国有化し「ソ連」や、「北朝鮮」のような国にすると言い出す人間も出て来るかも。


ビラを配っていた解雇された派遣社員の前を素通りした正社員も次は同じように解雇が言い渡されるだろう。また、採用の取消しは無かったが、4月以降、会社の中でパワハラまがいの執拗な「篩い」に掛けられるかも知れない。そんなときにも、心の折れない、強い意思を持つ国民になるためには、今の弱々しい政府でなく、強い意思を持つ人が必要かも。


平蔵さん!もう一度、日本人を奮い立たせてください!もちろん今回は本当の「鬼の平蔵」でなくてはいけないかも。