アメリカの作家、トム・クランシーの作品の中に、『合衆国崩壊』というのがある。映画にもなった『レッドオクトーバーを追え』『愛国者のゲーム』『今、そこにある危機』『恐怖の総和』に共通する、主人公ジャックライアンが登場する。
前作『日米開戦』のラストでは、狂信的な日本人による旅客機によるアメリカ合衆国議事堂へのカミカゼ攻撃で、大統領以下政府首脳が一瞬にして、この世から消える。(9.11を予言した本といわれるが読んだのはもう、10年近く前)
『合衆国崩壊』の冒頭は、主人公ジャックライアンが、大統領に就任するところから始まる。
アメリカ大統領が任期中、不測の事態の出来事があった場合、大統領の任務を
① 副大統領
② 下院議長
③ 上院議長代行
④ 国務省長官
⑤ 財務省長官
⑥ 省庁長官で、出来た古い順
が、替わりにすることになっている。
ジャックライアンは、(国務長官だった気がする)このため、急遽大統領に就任して、その後の危機を迎えることになる。
これは、トルーマン大統領が、副大統領が居なかったため、省庁の古い順にその長官が代行をすることにし、その後、法制化したとのこと。大統領が4人も暗殺されているアメリカらしい合理的な仕組み。
では、日本ではどうなのだろうか?
いま、TVでは、麻生VS福田で持ちきり。ニュース番組は、2人の比較や、祖父、父親のエピソード、マンガやオタクを取り上げて楽しそう。しかし、全国を廻るなら、自民党として、まずは、国民に対して謝罪すべきだろう。参議院議員は選挙後2ヶ月にもなるのに、まだ仕事をしていない。何より首相不在という異常事態なのだ。
安倍さんが首相を辞任した後、日本に総理大臣が居ない状態になっている。安倍さん辞任後、はやばやと内閣総理大臣臨時代理は、置かないと発表された。自民党の総裁選スケジュールを考えると2ヶ月、首相不在で、すませるということらしい。首相としての主だった行事が無いためらしいが、首相を必要とする、事件、事故、紛争は起こるかもしれない。
今、隣国から発射された大陸弾道ミサイルが、日本に落ちたら、誰が対処するのだろう。誰が、決断し、その後の行動を決定するのだろう。
麻生VS福田なんかどうでもよくて、こっちの心配をしているのは、私だけ?
内閣総理大臣臨時代理は、置かないと発表されたが、実は、4、5年前に法律が決まり、総理大臣が任期中に欠けた場合、その職務を代行する人、順位というものが決めてある。小渕首相が急逝した後に整備されたらしい。順位と該当者は
① 官房長官 与謝野馨
② 防衛大臣 高村正彦
③ 法務大臣 鳩山邦夫
④ 外務大臣 町村信孝
⑤ 文科大臣 伊吹文明
役職と順位は関係なく、内閣が変わったときに、そのメンバーを見て、順位を決めることになっている。官報で発表されるそう。
ということで、今、日本に、ミサイルが飛んで来る、テロが起きるといった不測の事態が起きたときに、先頭に立って国民を引っ張っていくのは、
与謝野馨さんなのだ!
浮かれ気分のニュースの中、私がこっそり注目しているのは与謝野さん。無事、何事も起こらなければいいね。私は心の中で、与謝野ソーりと呼んでいます。
麻生さん、福田さん、、、、そんなの関係ねえ!そんなの関係ねえ!そんなの関係ねえ!・・・・・・・・