世界陸上:小さな、だけど大きなサプライズ | 元広島ではたらく社長のblog

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六本木ヒルズや、ITベンチャーのカッコイイ社長とはいきませんが、人生半ばにして、広島で起業し、がんばっている社長の日記。日々の仕事、プライベート、本、映画、世の中の出来事についての思いをつづります。そろそろ自分の人生とは何かを考え始めた人間の等身大の毎日。

世界陸上、大阪大会があった。

跳んだり走ったりしているだけ、なんだけど、ついつい見てしまった。

トラック競技で、最後の一周になると、妙に体をこわばらせている自分に気づく。


金髪を、美輪さんのごとく、いやライオンの如くなびかせるロシアの選手、一糸乱れぬ、カモシカのようなエチオピアの3選手。現代人みんなが憧れるあの腹筋。日本人選手はなかなかメダルに到達できなかったけど。2つほど意外な場面に合った。


① 女子 1万メートル 福士加代子選手


4000メートル付近で、後ろの走者がかかとに接触したのか、靴が脱げかかった。集団から逸れて、靴を履きなおした福士選手。あっという間に差が開く。

あっ、これはもう挽回できないな、まあ、これで、あきらめても仕方ないだろう。と、一気にモチベーションが下がるアクシデントに、可哀想に思った次の瞬間、またぐんぐん走り出して、あれよあれよという間に追いついて、一時はトップに。最終的には10位でしたが、「諦める」と思った私、福士さん、ごめんなさい。


② 男子 50キロ競歩 山崎勇喜選手


炎天下のレース、競技場をひたすら周回するコース。最後の1週を、競技役員が間違えて、1周少なく、誘導。直ぐに気づいて、追いかけたものの、そのままゴール。途中棄権扱い。正式な記録はなし。オリンピック選考外に。ニュースで、信じられないミスとして、第一報を知った。さぞかし悔しく、怒りのコメントを聞けると思っていたけど、本人は、「朦朧としていたので、わからなかった」「あのまま走っていても入賞は無理だった」と、反省の弁ばかりで、ミスの誘導をした係員を非難する言葉はなかった。ニュース番組のように、誰かを責める、詰まんないコメントを期待していた自分に気づかされました。山崎さん、ごめんなさい。


記録に向かって競技する選手もすごいけど、アクシデントせいにしたり、誰かのせいにしない、そして諦めない選手。ましてや協議後は、詰まんない恨み言を言わない選手に脱帽です。


いつの間にか、ネガティブな思考、言動をしている私には、2人の反応に、心を見透かされたようで、面映い思いをした。


ただ跳んだり走ったりしているのだけど、これからも、いろんなことを世界陸上から教わる気がする。