「行列のできる法律相談所」と雨ニモマケズ | 元広島ではたらく社長のblog

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六本木ヒルズや、ITベンチャーのカッコイイ社長とはいきませんが、人生半ばにして、広島で起業し、がんばっている社長の日記。日々の仕事、プライベート、本、映画、世の中の出来事についての思いをつづります。そろそろ自分の人生とは何かを考え始めた人間の等身大の毎日。

「行列のできる法律相談所」という番組がある。そこに出てくる弁護士もタレント並みの知名度をもち、訴訟問題を扱ったバラエティも、今では立派な市民権を持つに至った。


アメリカでは、企業に損害賠償請求を伴う場合に、懲罰的損害賠償として法外な請求を命じられる場合がある。北米トヨタのセクハラ裁判では200億円。その後和解したのかどうか分からないのですが、こういった何でもかんでも裁判に持ち込むアメリカ社会のようにしたくないと言う反面、日本でも、確実に訴訟社会に進んでいる。学校の先生が萎縮しているのも、何か事件があって、もし父兄から訴えられたら・・・・・という気持ちが作用しているのかもしれない。


「行列のできる法律相談所」が、放送され始めた頃、驚いたことが一つある。それは


弁護士によって、見解が全く違うこと。


同じ国、同じ法律をみて、裁判をするのに、弁護士によって勝訴、敗訴の意見が分かれる。変わった意見を言う弁護士さんも居るが、それぞれの言い分は、結構納得させられるものがある。

番組は、4人の弁護士のうち、3人が「訴えられる」と判断した場合、75%の確率で勝訴、とか、その一人の論点が微妙な場合には80%とか、90%と言った確率で、その裁判のケースを締めくくる。


ただでさえ良く分からない法律、人情や常識より、契約や書面が優先される法律、自分たちの権利を守るより、不利益を受け入れさせられる印象が強い法律なのに、さらに弁護士によって、180度違うばらつきがあるとは!悪質な弁護士とのばらつきでなく、TVにでるくらいの、日本で最高峰な弁護士たちなのに、それでも意見が違うと言う事実に愕然とした。


複雑な気分で、この番組を見ていたが、最近では、4人の人気弁護士の性格の見分けがついてきた。


北村弁護士は、確実に勝てるときに、依頼するといい。多分、負ける勝負はしないタイプ。勝てないときには正直に勝てませんと言ってくれそう。ただ、あの仏頂面はサービス業向きではないなあ。


住田弁護士は、親身になって相談してくれそう。事務所の相談ブースには、クッキーコーヒーが常備されていて、相談途中に職員が「ケーキ差し入れで~す。」ケーキと、持ってきてくれそう。食べていれば、幸せ。たくさん話して、食べたら気が晴れるかも。訴えるより、まず、相談。敷居が低いので、法律が怖いと言う人向け。


橋下弁護士は、少し頼りないんだけど、外見のチャラチャラ感は、最近では薄れてきて、結構やってくれそう。北村弁護士のような堅実なタイプでなく、フィフティ・フィフティのような微妙な裁判でも、最後まで戦ってくれそう。他の弁護士に断られるような案件の場合には、橋下弁護士がいいかもしれない。その代わり、負けても、きっちり弁護費用はとられる覚悟が必要かも。逆に言うと、負けそうでも勝てると言いそう。見極めが肝心、そこ行くと北村弁護士のような人が本当はいいのかも。しかし、一縷の望みにかけて戦わなくてはいけない時、頼りになるのは橋下さんだろうな。


丸山弁護士は、酒飲んで親身の相談してくれそう。国際経験もあるし、場数を踏んできて頼りになる。正義漢でもあるので、とことん戦ってくれそうな反面、唐突に変なことを言いそうな気もする。「意外な言動」で、人を驚かしそうで、ハラハラする弁護士。心臓の強い人、純粋に丸山さんという人間に興味ある人向きか。

(TV画面を見たうえでの私の感想ですので参考にしないでください。する人なんかいないか!)


こう考えると、弁護士によって、見解が全く違うことは仕方なく、「行列のできる法律相談所」の番組内で紹介される訴訟ケースに、確実な答えはないということなのだ。だから、自分が思うような結末を描く弁護士と、それを実現させる能力を併せ持つ弁護士を探し出さなくてはいけない。


弁護士の初回相談料は大体30分、5000円。初回のみ無料と言うところもある。(大手、有名弁護士事務所は高額かもしれない)、5000円×訪問数の中で最良の弁護士を見つけれれば、ハッピーエンドを手に入れれられるかもしれない・・・・・・・・・。


小学校のとき、担任の先生に、宮沢賢治「雨ニモマケズ」を教わった。クラス全員、暗唱できるよう、繰り返し読まされた。それは、人として、生きていくうえで重要なメッセージがたくさん入っているから、憶えさせたかったのだろう。今でも結構憶えている。

詩の一節に、


北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ


と言うのがある。先生が、ソショウの説明したが、小学生の自分はちんぷんかんぷんだった。今では、「ソショウ」、「訴訟」のことであり、「ツマラナイ」ということも知っている。(最近の小学生は、「訴えてやる!」なんてフレーズ、平気で使っていそうだな)


北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイフモノニ
ワタシハナリタイ


だけど、最近この番組を見て、別の思いを抱くようになった。


つづく・・・・・・・・・・・・・・・・。