寒い冬も終わりいよいよ行楽のシーズン。
キャンプ・BBQとアウトドアレジャーで埋め尽くされるこれからの時期に
是非注意していただきたい事の一つに「河川敷・川の中州でのキャンプ」がある。
河川敷・川の中州でのキャンプが危ないのは結構知られているようだが
なかなかこの危険を甘く見てるキャンパーはまだ多い。
かくゆう私も数年前、中州ではないが河川敷にて行ったBBQ時に
急な洪水で危うく荷物が流されそうになったことがある。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170307/00/fielddiscovery/b0/b7/j/t02200165_1000075013884128026.jpg?caw=800)
そう、知っていても、わかっていても、実際に身をもって体験することで学べる教訓はいくつもある。
しかし、危険な事ならばそれらを体験する前に是非知っておいた方が良い事も沢山ある。
キャンパーなら誰もが知っているあの「玄倉川水難事故」を思い出してほしい。
ご存知のない方は、「玄倉川水難事故」で検索していただきたい。
中州でのキャンプがなぜ危ないかというと、まず、中州そのものが川の一部であるという事。
そう、「今たまたま、陸が見えているだけ」にすぎないその場所は、
すでに過去幾度となく激流が押し寄せたであろう「まぎれもない川そのもの」なのである。
今見えているその陸に見える場所は、明日には、いや数時間後には
流れる川になっている事を予想すると、そこにどっこいしょと腰を下ろす気にはならないだろう。
ましてやそこで就寝する設備をせっせと運び込むなど完全に自殺行為である。
酒で酔っ払っての就寝後、テントに入り込む水の浸水でたたき起こされ、
急きょすべての荷物を運び出し、人も物も全て増水後の中州から安全に逃げ出す事など
まず100%不可能だと思った方がいい。
テント内で水の浸水に気づいた時点ですでにお陀仏である。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170307/00/fielddiscovery/81/de/j/t02200165_1000075013884128029.jpg?caw=800)
これは中州ではなく、河川敷でのキャンプでも同じことが言える。
中州ほど絶望的ではないが、大雨が降った時などは、川の上流にあるダムによる放水や急激な出水で
突如とんでもない量の川の増水が起きる。いわゆる鉄砲水という奴だ。
通常、ダムの放水時には、サイレンが鳴らされるというがこれが聞こえる範囲にいればまだいい。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170307/00/fielddiscovery/9e/2e/j/t02200165_1000075013884128031.jpg?caw=800)
実際、現代ではそんなサイレンが鳴る前に、そのエリアにおける警報や注意報が出ているはずなので
そんな時にテントを張るのもいかがなものかと思うが、
軽い雨程度で決行するキャンプ時などもあるため注意が必要だ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170307/00/fielddiscovery/43/a9/j/t02200165_1000075013884128033.jpg?caw=800)
中州・河川敷のロケーションは確かに良い。
軽く水遊びする程度ならいざしらず、あまりの気持ちよさに、のんびりくつろぎ過ぎてしまうと、
その代償はあまりにも大きいものとなってしまう。
メンバーに女性や子供がいるならなおさらで、大人だけで行うアウトドアも同様、
「いつもやっている事だから」と習慣の過信も禁物。
自分の体調がいつも同じではないように、自然の体調もいつ壊れるか分からないと
知っておく事で防げる事故は結構ある。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170307/00/fielddiscovery/89/22/j/t02200165_1000075013884128034.jpg?caw=800)
愉しい事が沢山のこれからのシーズン。
酒とBBQと川。
裸で泳ぎ、音楽を聴きながら酔いつぶれるキャンプ。
愉しい事ばかりに思えるそんな記憶の中に、
自分の事ではないが、過去にニュースで流れた誰かの水難事故の事をふと思い出す事がある。
「こんなに愉しい時期に亡くなってしまった人がいるんだ」と。
そんなシーズンだからこそ悲しいニュースを少しでも減らせるよう
こんな記事を残しておきたくなった。
愉しく安全に。
アウトドアを愛する者の合言葉はいつもこんな言葉がいいのかもしれない。
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