底冷えの日が続く。朝、車に乗り込むにはフロントガラスを覆った専用のスクレッパーが欠かせない。基本的には暖機運転はしない(一応環境の事気にしてますんで)のでひざ掛けとかも常備助手席に置いている。まぁ、今の重装備で出かける分にはそれも一時の事である。
今日は月に四度ある建匠の支払日(須坂市役所は八の付く日に行われ、土日に絡んでくると前倒し。公社は月末で都合四回)で領収書決済分の払い戻しなどの作成は済んだので入金の連絡(大体9時10分ごろ指定振込先金融機関よりファックスで明細が送られてくる)に合わせて売上データーとにらめっこをして どんな修繕事業に該当するかを見極め(入金してくれた課と金額しかわからないので照合がめんどくさい)担当してくれた業者さんの口座に振り込む作業が待っている。
建匠には受注担当者が四名(僕が理事長時代は二名)いて、それぞれに課を担当、受注・職人の手配・現場管理・書類作成として最後に請求に充る明細がうちのファックスに届く訳である。毎年度、受注件数は増加傾向にあり、およそ600件ほどの業務をこなしているので日々これを入力・管理していかないと訳が分からなくなり万歳となる。おかげで、現場仕事を終えて夜な夜なとか朝、現場に出かける前の早い段階でこなす習慣が身に付いた。
次に受け持ってくれる若い役員にも、溜めずにやれば何てことないからと話はするけれどそれが中々難しいようだ。時には銀行から送られてきた明細の課と金額がどんなに探しても売上データー表に見つからない時は、入金してくれた課から担当者を特定(中には一つの課に二人分担してるケースもある)して、こんな金額に心当たりはないか?とメールをする。と・・・
翌日の朝には昨夜送ったのだろう10~20数枚の内訳書が送られてきていて、その入力やら前日に行えなかった振込に追われるような事もある。経験上、溜めたら大変だとは再三お伝えはしているのだが 私よりもご年配の方などは「帰ったらもう何もする気がなくなってさぁ~。次の土曜にやろうとかは思っても町の役で出かけたりで・・・」とか、若い役員でも「家族から家に帰ったら手伝ってくれって言われちゃって・・・そのまま出来なくて・・・」な~んて話になるのでほとんどあきらめのまま、ここまで来てしまった。
向こうに居る時も仕事始めの4日から役所や施設の方々からご連絡(頻繁に出入りしてる課には10日の昼に須坂に戻る事はお伝えさせて頂いていた)なんか入ったりするから、他の役員さんに対応をお願いするが まだまだ正月気分のせいか返事が帰国前日なんて事にもなってたりする。
フットワークを軽くするのは性格もあって強制するのは難しい一面がある。人によっての時間差があるからである。僕にすればお話を頂いた段階で、完了日を設定して逆算で追っていくので日程は立ちやすい。ほぼほぼこちらの要望で担当者さんにご協力を仰ぐので叶う訳だが、他の役員さんや担当者さんには大変苦しいリクエストらしく対応に苦慮されている。
小規模とは言え数をこなしてるだけあって、中には一か月余りで受注金額が100万を超え翌月もなかなか入金にならないような時は「会計は大丈夫んなんか!」と請求書にメモ書きを添えて送ってくる強者も居る。いやいや、僕じゃなくて受注担当者さんの書類の作成が間に合わずに僕んとこに届いてないだけ(受注後は完了次第、請書・しゅん工届・請求書・写真台帳・相見積書を揃えて提出して初めて支払の手続きに入るって当たり前か~)だよって言いたいんだけど、受注担当者さんのご苦労や経理サイドの事情を想像できない方にお話ししても無駄とわかってる(そもそも、当たり前のように公共事業の仕事が回ってきてチャンチャンと支払が成されていく事になんら疑問を感じてない)ので、仕方ないのでそういう方には回ってきた明細のことごとくを入金に関わらず入れとく戦法に切り替えた。
経理をこなしてる僕は今日みたいな日は支払日と定められてるので基本的には日当を月末に四日分頂くシステムである。ただ、受注業務をこなされている役員さん方は皆、一件の受注業務に対してのわずかな諸経費のみがお手当となる歩合制なので、この仕事のみでの生活は100%無理なのである。で、ご自身の本業を軸とした収入が支えで建匠のお手当は「おこずかい」程度なものになる。今でこそ、なんとか軌道に乗せる事が出来た僕でも、4~5年は時間ばかり取られ散々な思いをしたものである。だからこそ、今、取り組み始められた受注担当者さんの苦労がわかるというもの。
これまでの経験とこれからの未来を思い、頑張って頑張ってと応援するだけなのである