作品展望 №5(矢島満子) | 短歌活動をめざす北海道歌人会

短歌活動をめざす北海道歌人会

北海道在住の歌人や愛好者、もしくは道外転出者も希望によって会員とする北海道歌人会です。短歌における親睦と創作を希望する方はどなたでも加入できます。ぜひ、一緒に短歌を楽しみましょう!

 

 

令和5年度短歌年鑑より (※ 解釈文を省き、各結社短歌を紹介)

 

【和歌新万葉】明治四十三年創刊の月刊誌。発行人は間島誉史秀氏。

 

言葉なき息子に寄り添ひ四十余年暮らせる日日よ更に永くあれ   原 里子

 

映りゐる新技挑戦の羽生弓弦急がずに飛べと手に力入る   中島正倫

 

「いろは歌」の時間が来るに一年生は競ひて諳(そらん)ず「酔ひもせず」まで   信田日裕

 

【歌群】昭和五十五年創立の季刊誌、編集人は山本司氏。

 

再建を願つて一人チェロを弾くがれきの中のバッハの調べ   上原詩穂子

 

朝ドラをゆつくり見ているこの時もどこかで誰かが殺されている   上原詩穂子

 

爆撃を受けつつ母と子逃げまどういかなる理由も侵略ゆるさじ   寺下栄子

 

コロナ禍のさなかの酷き戦争ぞ人はたやすく悪魔と化せる   山本 司

 

浅き陽に辛夷の花の盛りしも「ウクライナの民」に春はいつ来る   上坂英光

 

オンラインの機器を持たない高齢者「デジタル化」の国に置き去りにされ   寺下栄子

 

ダイヤモンド婚となる朝空くもり夫は深紅のバラを剪りくる   渡辺静子

 

医師に対き在宅希望告げている夫よわたしの日々もきびしい    〃 

 

 ※ 入会等、問い合わせは次の通りです。

   〒 065-0026 札幌市東区北26東17丁目2-18

    古屋 稔方  北海道歌人会 (℡ 011-783-2467)