皆さんこんにちは。FG☆そうたです。

本日はタイトル通り、人気ロッドのインプレだ~!

ロデオクラフトさんの超人気ハイエンドロッドシリーズ「999.9 Meister」より、「ホワイトウルフ 62MLS」のインプレをお届けします。

 

▼高級感あふれるゴールドとワインレッドのデザイン。かっこい~!

 

「ホワイトウルフ」といえば、皆さんご存知のとおり、エリアトラウト界の第一人者である松本幸雄先生のシグネイチャーモデル。

狩野祐太(キャンタ)先生開発の「999.9 Meister Chimera 603L-e」と並んで、店頭に並んでもすぐに売り切れるレベルの激熱商品となっております。

(最近はメーカーさんも頑張って生産してくれておりまして、市場にもだいぶ出回ってきたかな…?)

そんな圧倒的な人気を誇り続けるホワイトウルフ62MLS、いったいどんなロッドなのでしょうか。さっそく基本スペックから見ていきましょう。

 

■基本スペック

サイズ:6.2ft (1.82m)

自重:60g

テーパー:スロー

ガイド:オールチタン+トルザイト(KL)

グリップ:AAコルク

グリップ径:23.5φ

ティップ:チューブラー

継数:2

 

■使用感

・重量

まず握ってみて思うのが驚異の軽さ。

他の手持ちロッドは70g前後が多い中、60gとダントツで軽いです。

 

・テーパーデザイン

ホワイトウルフ62MLSの「S」は、スローテーパーの意。曲げてみると全体的にMLクラス相応のシャッキリとしたハリを感じさせますが、クセのない綺麗な弧を描いて曲がります。

ホワイトウルフシリーズを愛用するキャンタ先生が、ホワイトウルフ62MLSとホワイトウルフ606L-eの間を埋めるべくキメラ603L-eを開発した、という歴史があります。

ですので、ほぼテーパーデザインはキメラと同じでパワーだけMLクラスにしたような「強めのキメラ」と思っていただいて良いと思います。(キメラは3ピース、さらに現在キャンタさんはMLクラスのキメラを開発中ということで、厳密には少し違うのですが、今のところはいちばん近い存在になるのかなと)

実際に曲げてみた写真は以下の通りです。

 

▼ホワイトウルフ62MLSの曲がり

 

▼キメラ603L-eの曲がり

 

キメラのほうがほんのわずかに先調子でティップが少し入る、3ピースらしい曲がり方を見せますが、どちらも全体的に美しい弧を描く曲がりで、持ち替えたときに違和感を覚えさせません。

 

・釣り場での使用イメージ

全体的にシャープでルアーの操作性が良く、スプーンはもちろんミノーやボトムプラグといったロッド操作を要求してくるルアーについても、自分の意のままに操作することができます。シャインライドなどの重めのボトムプラグも、その重量に負けることなくキビキビと動かしてあげることができます!

しかし、魚がかかったときはティップがモチッと入り初期掛かりを保持する間を持たせてくれます。綺麗に反転するバイトなら魚任せで乗せることもできますし、魚の抵抗だけではフッキングする力が足りない時はしっかりとロッドワークで掛けにいく使い方もできる、「乗せ」or「掛け」のスタイル的な汎用性も持ち合わせていることが非常に扱いやすいです。

また、このやや柔軟なティップと「重量」部分で説明した軽さのおかげで、感度もバツグン。どんなバイトがあったか、という情報を水中映像がイメージできるレベルで手元に伝達してくれます。バイトの質を見極めて乗せに行くのか掛けに行くのかを選べるようになると、この上ない武器になってくれることでしょう。先述した「初期掛かりを保持する間」が、その判断をする時間をしっかりと稼いでくれます。

 

ルアマガプラスさんでのインタビュー記事でも、「操作性(≒ハリ)と柔軟性の相反するアクションの両立に苦心し開発に5年を要した」ことや、「魚がかかった瞬間に別個性へと変貌する」ことが松本先生より直々に明かされています。

 

▼併せて読みたい 松本幸雄先生インタビュー(ルアマガプラス)

松本幸雄さんのエリアトラウトメインロッドを解説!『ホワイトウルフ 62MLS』

 

 

・ラインセッティングについて

「エステルライン、PEラインなどの低伸度ラインをド真ん中で使えるロッド」という開発意図がありますが、自分の欲しい目的に合わせて何を巻いてもイケちゃいます。いくつか私が試して良いと思った例をば。

 

・VARIVAS ES2 0.4号

現在の個人的ベストセッティング。ナイロンセッティングをグレイウルフ63ML-TRZに任せて並べることが多いです(より詳しい使い方は後述)。

特化した役割をタックルに持たせたくなく、フルサイズクランクや重さのあるスプーンの巻きからボトムプラグの操作に至るまで、出番を持たせて幅広く使えるセッティングになっています。ES2の独特の伸度、しなやかさによって乗せも掛けもどちらもイケる神セッティング。放流直後もこれでOK!

 

・ニュードロワー インテグレーション ハード 3lb

放流直後など「巻き」に寄せたセッティング。魚の好みや状況に合わせてルアーを通して良いバイトを出していき、しっかり掛けてバラさずキャッチする。そんなエリアトラウトの「巻き」の王道をゆくライン選択になるのではないかなと思います。

朝イチ等高活性魚のいるレンジをサーチするのに、ノイズを拾わず質の良いアタリを選んでいきたいときにも。

 

■他のMLクラスロッドとの比較

今回は曲がりを私の手持ちロッド「999.9 Meister グレイウルフ 63ML-TRZ」と比較してみます。

皆一番気になるところがホワイトウルフMLRとの比較だったと思うけどスマン、データがないんだ…

 

今回も例の図を持ってきました。毎度のことながら誇張表現が入っているのと、あくまで私個人の感覚を可視化したものですので、ご了承ください。

ホワイトウルフはクセのない綺麗な曲がりで、強さはほぼ直線的であるように感じます。対してグレイウルフ63ML-TRZのほうがティップが硬くてベリーが少し柔らかく感じます。

グレイウルフ63ML-TRZは、オートマチックフッキングが魅力的なシリーズの中でも、スローテーパーであることで釣り人側から仕掛ける釣りも可能にしているモデル。ティップが若干硬いことで、取れるアタリを選んで釣り人に教えてくれるようなイメージです。そしてクッション性のあるベリーが、MLクラスにしてバラさない優しさの秘訣になっています。

 

こういった特性の違いから、感度の面ではホワイトウルフ62MLSに軍配があがります。

朝イチや放流直後などはホワイトウルフ62MLS+ES2の0.4号でサーチを行い、良いアタリを出せるようになったらグレイウルフ63ML-TRZ+ナイロン3lbのセッティングに任せて確実に仕留めにいく、という使い方を私は好んでよくやります。

 

過去の記事でも、巻きの釣りにおいてはこのように2本並べて使うのが至高!といった形でご紹介しましたが、使い分けの根拠としてはこのようなテーパーの特性に応じていたわけです。

【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた⑧【グレイウルフ63ML-TRZ】

 

■総括

「ヘビー級オールラウンダー」の謳い文句はダテじゃない!

重めのルアーを何でも扱えて、乗せ掛けともに安定した使用感が魅力的。キメラと組み合わせることで本当に死角がなくなります。

乗せるラインによっても使用感が大きく変わってきますので、もし手に入った際はご自身でもさまざまなセッティングで試してみてください。

 

ただし、初心者の方は「バイトの質を見極めて乗せに行くのか掛けに行くのかしっかり判断ができるようになる」までは、手を出さない方がいいかもしれません。オートマチックにフッキングを完了してくれるような優しいロッドではないので、私も仲良くなるのに時間を要しました…笑

 

いかがでしたでしょうか?

これからもエリアトラウトゲームがより楽しくなるような情報をお届けしてまいりますので、応援よろしくお願いします!

 

■参考文献(再掲)

【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた④【Chimera 603L-e】

松本幸雄さんのエリアトラウトメインロッドを解説!『ホワイトウルフ 62MLS』

【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた⑧【グレイウルフ63ML-TRZ】