皆さんこんにちは。FGそうたです。

本日もタイトル通り、インプレを書いていこうと思います。

※本記事も過去に旧ブログにて執筆したものを一部加筆修正したものになります。

 

今回はダーインスレイヴ6'1Is-SSL。ヴァルケインプロスタッフ荒川通さん監修、大人気ISシリーズの第3弾ですね。

前回までにダーインスレイヴ6'1Is-UL, 6'2Is-MLのインプレ記事を投稿しておりますので、そちらも興味があればぜひご覧ください。

【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた①【ダーインスレイヴ 6'1IS-UL】

 

【インプレ】初心者がイキってハイエンドロッド使ってみた②【ダーインスレイヴ 6'2Is-ML】

 

それでは基本スペックから見ていきましょう。

 

■基本スペック

サイズ:6.1ft (1.85m)

ルアーウエイト:0.5g~3.5g

ライン:1lb〜3.lb

テーパー:ファースト

グリップ:コルク(シェイプグリップ)

ティップ:ソリッド

継数:2

 

前回ご紹介したダーインスレイヴ6'2Is-MLよりもさらにシャープでハリのあるモデルです。ベリーから下は全然曲がりません。ガチガチです笑

穂先からかなり硬いですが、魚がやる気のない反転しないバイトをしてきたときも口に針を残すソフトさ、アワセの間は残しており、ISシリーズの真骨頂であるオートマチックフッキング、気持ちの良い乗せ感を実現しています。

また、ソリッドティップながら、その硬さゆえに感度は抜群です。アタリの質を見極めて、乗せるのか掛けにいくのか選ぶことができ、またしっかりと掛けにいくパワーももちろん備えています。

 

続いてお約束のメーカー動画のお時間。

どんな意図で開発されたものなのか、開発者ご本人はどのように使用されているのか。

最初に知っておくために、目を通しておくのが良いと思います。

もちろん開発者の使用例だけが正解ではなく、ロッドを持つ人それぞれに合うセッティングが人の数だけ存在するので、あくまで参考程度ですが…。

ISシリーズの紹介動画は下記4本にわたる超大作となっていますが、今回紹介するダーインスレイヴ6'1Is-SSLのことを知りたいと思ったら②と③くらい見ておけばいいかな。要約も下に載せておきます。

 

▼ValkeIn インパクトソリッドシリーズ① 6'4ISの誕生秘話

 

▼ValkeIn ISシリーズ一挙紹介② 最新作も登場!?

 

▼ValkeIN ISシリーズ③荒川流ロッドセッティング スプーンver.

 

▼ValkeIN ISシリーズ④荒川流ロッドセッティング プラグver.

 

(動画の要約)

・ISシリーズはソリッドティップを使用

・ソリッドティップでハリを作りながらも負荷に追従して弾かない設計になっている

・ハリのある竿なので、ロッド操作を主体として積極的に掛けていくものと思われがちだが、オートマチックにフッキングを完了させて乗せていく竿と思ったほうが良さを実感しやすい

・開発者の荒川先生は本ロッドをスプーニングロッドとして使用

 

4本並べましたがだいたい知っておいていただきたいのは上記4点くらいです笑

 

■ルアー、場の状況の得手・不得手

まず前提として、ハイエンドロッドには多様なルアーを1本で使いこなせて、あらゆる状況で80点~90点近い使用感を叩き出す高級車タイプのものと、ある点においては60点~70点程度に感じるが特定のルアーの使用や状況に対して100点、120点と叩き出していく一点特化型のスポーツカー、レーシングカータイプのものがあると思っています。

これが、以前からお話している「必ずしも高いロッドが自分の肌に合うわけではない」理由の一つですね。

本ロッドは、もちろん平均点は高いですが、どちらかというと後者に分類されると思っています。

 

使い込んでみて、

「クッション性、バラシ率を犠牲にできるところまでしてパワーと感度を高め、トーナメントや放流直後等の場面でそのパワーを発揮して素早く寄せて手返しをよくしていく、一方で低活性のやる気のないバイトもしっかりと感じて乗せていく」

「とにかくフッキング特化。バラシに関しては、アングラーの技術や、そもそも抵抗の大きいプラグを使わないことでカバーすればいい」

「ゆえにスプーンスペシャルとして使用している」

という荒川先生の意図を強く感じた気がしています。ですので、操作系のロッドと思われがちですが、スプーニングで使用していくのがおすすめです。

初心者の方にはフッキングの後のファイトで神経を使うためあまりオススメはできないかもしれませんが、逆にこのロッドで丁寧なファイト、ランディングを体得すれば他のロッドでバラすことはほぼなくなるようなものです(笑)

 

具体的には、魚とラインの動きをしっかり見て、常に自分の体の中心線と魚の位置を合わせて魚とロッドが最短距離になるようにすること。バレるメカニズムは、ラインテンションが抜けることです。魚とロッドが最短距離になっていれば魚がどちらに走ってもラインテンションがかかるので抜けづらいですが、これが最短距離になっていないと、魚とロッドとの距離が短くなる方向に走られたときにラインテンションが抜けてバレるのです。

 

プラグについては良くてミノー…ですが、ミノーイングも実はかなりオススメです。

その理由は以下です。

・ルアーを思いのままに操作しやすい。特に下方向への操作性が良い

・ラインを張った状態でのフッキング率が良い

・ラインスラックが出ている状態でバイトがあった際、人間側の入力の伝達が早く、ラインスラックの処理とフッキング動作を高速に入れることができる。ソリッドティップがその間を作ってくれる

 

ボトムプラグは(一応分類上はミノーとひとくくりにされることも多いですが)特性上バレやすい位置にフッキングしてしまうことが多いこと、クランクについては抵抗が大きくファイト中にルアーが暴れる衝撃を和らげてあげたいことから、本ロッドよりもう少ししなやかにしてあげたほうがファイトしやすい印象で、ボトムプラグに関しては意外かもしれませんが不得手なルアーだと位置づけています。

タックルをIsシリーズで統一するなら、ボトムプラグ、クランクについては前回までに紹介したIs-MLやIs-ULに任せるのが使いやすいです。

 

高活性な魚に負けないパワーがあり、後の「おすすめのラインセッティングと用途」の項目でも述べますがマイクロスプーンも一応は扱えるため、使用できる状況、魚の活性についてはあまり選ばず、状況変化に対する汎用性は高いと評価します。

 

また、このダーインスレイヴ6'1Is-SSLを持ち込んだために鼻先でつつくようなショートバイトを全部乗せることができた、という釣行も実際ありました。他にないソリッドティップのハードテイストゆえに、「Is-SSLを持っているかいないか」で差がつく場面も大いにあります。魚は元気だけれど、ルアーは軽くじゃれるだけでバイトには至らないような「元気な低活性」時に、少しでも触ってきた魚をフッキングに至らせてしまうような魔法のオートマチックフッキングは、一度体感するとやめられなくなりますよ。

 

■おすすめのラインセッティングと用途

・ナイロンライン

バラシ率が気になるときに。エステルナイロン(ユニチカさんのシンサヤ2.5lb)での放流狩りが、感度◎バラシ率低減◎手返し◎で、かなり快適でした。ミノーイングも◎ エステルより少し動作がマイルドになるので、キビキビしすぎない動作が好まれる際に。

 

・エステルライン

スプーンがとにかく扱いやすい。マイクロスプーンも意外と扱いやすいです(タックルを細分化できるならマイクロ用タックルを別に用意した方が良いかもしれませんが)。ただしロッドパワーが強いためバックラッシュには十分注意してください。

ISシリーズは上でも語っていますが究極の乗せ竿。特に低活性で、つんつんとやる気なく突っかかってくる魚とも勝手にファイトが始まる楽さを体感するならエステルラインです。

ソリッドティップで魚の口に針を残して、ラインとロッドの強さを使って少しの巻き合わせで刺し、フッキングを完了させてしまえるのです。

VARIVASさんのES2(0.3号または0.4号)、ロデオクラフトさんのRCマイスターエステル0.35号が個人的神セッティングです。

 

・PEライン+30cm程度の短めフロロリーダー

にびいろ先生オススメ、専ら夏場の表層スプーニングに使用するセッティング。

フリップなどの操作には向きませんが、早巻きでリアクションを狙う時なんかに。

反転しないやる気のないバイトだろうが何だろうが、本当にちょっとでも突っかかってきたあらゆる魚とファイトを開始できます。ファイト中の根ズレが気になる場合は、ポンドの障害物はあらかじめよく見ておきましょう。

 

■総評

オールマイティモデルのダーインスレイヴ6'2Is-MLよりさらにパワー、感度があり、よりスプーニング、ミノーイングに特化しているロッドです。歴史的には6'2Is-MLが後発ですが。

「ルアー、場の状況の得手・不得手」の項で述べている車のたとえで言うなれば6'2Is-MLは高級車タイプ、本ロッドはスポーツカー、レーシングカータイプですので、よりハリがありピーキーになる分使い手は選びますが私は好き、という評価に落ち着きます。6'2Is-MLを優先して買った方が良く、それを持っていれば必須ではないかな、と感じます。

スプーニング、ミノーイングをハリのあるロッドで極めていきたい方にとっては、あるいはミノーイング特化のロッドが欲しい方にとっては、持っておいて損はない一本だと思います。

 

またブレイクスルー ゼロヴァージ6'0ISSは本ロッドをモデルとしてリメイクされていますが、ロッドの張りはかなり異質なので、そこからグレードアップさせたいのであれば6'2Is-MLがオススメです。

本ロッドと6'2Is-ML、6'1Is-ULが揃えばひととおりできない釣りはないかな、と感じています。

 

いかがでしたでしょうか?こちらも前回までのインプレ同様現在は中古品しか出回っていませんが、Isシリーズが人気であることに間違いはないため、いつか再販されることを願って。