狼のブルース 3 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい






「 さて どうしたもんだろう ? 」


  具体的に 誰を襲えばいいのか 狼は考えました


「 人間の男は 凶暴で 乱暴で 残酷なので 

  反撃をするには リスクがあるしぃ

  弱い人間を 狙わなくてはダメだろうなぁ ~ 」


  少ない脳みそで 必死に考えました


「 そうだ! 女や 子供を 襲おう 

  我ながら 良い考えだね ~~♪ 」


  狼は 卑劣な事を 考えつきました


「 女といっても おばさんや ギャルは 

  男以上に 怖そうだし

  男の子も あのガキのように ろくでもない

  悪魔のような存在だから 避けよう 

  歳とって弱っている お婆さんや

  年端の行かない キャワユイ女の子を 

  ひどい目に遭わせてやろう~っと ♪ 」

  狼は 顔を歪めて ほくそ笑みました


「 だって 人間社会だってそうだもんね

  親でさえ 幼児を虐待したり 殺害したり 

  老人ホームでは 高い階から 

  介護士が 老人を何人も投げ捨てたりしてるじゃん

 それって 姨捨て ってこと ?

  人間って すっごく残酷な存在だよねぇ ~ 

  介護士が大量殺戮したり

  裁判判決でたけど 反省もしない
  

  国は すきあらば 軍拡に精を出し

  人間同士 滅ぼし合おうとしている

  バッカじゃね~の ? 」

  狼は 少し言い訳をしつつ 人間界を憂いました


「 さて どいつを狙ってやろうかな いひひひ ~ 」

  狼は 適当な獲物が いないかなぁと考えました

   
「 そ う だ !

  森に 一人暮らしの お婆さんが住んでいたぞ 

  たまに 女の子が訪ねてくるようだったなぁ 

  この身に受けた傷を 何倍にもして返してやろう 

  どんなヒドイ目に あわせてやろうか やろうか

  うひひひっ ♪ 」

  打撲で痛み 噛み合わせの悪くなった

  アゴをさすりながら 妄想をふくらませ 

  的外れの復讐に燃える狼でした
   

「 虐げられた者の怨念を知るがいい うぷぷっ ♪ 」

               
  嗚呼 お婆さんと 少女の運命は いかに ?



        続 く



「 狼が きたぞ ~! 」 と

  叫んだ 羊飼いの少年は その後

「 虎だ ライオンだ ワニだ カバだ 象だ 」と 

  虚言が エスカレートして

  結局 村人達に ぼこぼこと袋叩きにされ

  羊たちにも ますますバカにされるようになりました


  めでたし めでたし



  ☆ 教 訓 ☆


  嘘には リアリティが大切です