隣国の宮殿では 綺羅びやかで 華やかな
仮面舞踏会が 開催されていました
招待客は それぞれに着飾り 仮面をつけて
優雅にダンスを楽しんでいました
王妃と従者はというと フードコーナーに陣取り
高そうな ローストビーフやら オードブルやら
フルーツやら スイーツやら
手当たりしだいに バッカバカ 食べて
カクテルや シャンパンを
がっぶがぶ 浴びるように飲み
胃袋に流し込みました
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20181010/10/ff22302370/6f/84/j/o0300019914281497760.jpg?caw=800)
「 タダなんだから 思いっきり飲み食いしなさい
がつ がつ がつ ♪ 」
「 何日も 飯抜きで来た甲斐がありましたなぁ
がぶり もぐ もぐ もぐ ♪ 」
「 いい素材を使っているようね 許せないわ
このやろ このやろ 成敗してくれるわ
ぐしゃ ぐしゃ ぐしゃ ごっくん ♪ 」
「 高級ワインやシャンペンも 豊富にありますねぇ
わたくしめに 言わせもらえるなら
アルコール度数低くて バカ高い酒は
費用対効果が 悪いですなぁ
アブサンとか テキーラとかのほうが
すぐ酔っぱらえて お得ですよぉ
でも タダのお酒は おいちいですなぁ
タダより安いものはない っとくらぁ ♪
ごきゅ ごきゅ ごきゅ ♪
うっっひひひひひ ~ ひっくっ ♪ 」
「 粉物でんぷん質は あまり食べるんじゃぁないよ
腹がふくれて 損だからねぇ 」
「 わかってますよ わたくしめ元経済学教授ですよ
損得勘定は しっかりしてますよ~だ 」
「 食うだけ食ったら 残りは
ドギーバッグに入れて持ち帰るのよ
もちろん 犬なんか 飼ってないけどねぇ
ぐえっぷ ~! お~ほっほほほ ♪ 」
「 今月の食費が だいぶ浮きそうですなぁ
食い放題飲み放題 ここはパラダイスですなぁ
ういっぷ ~! うっひぃひひひぃ ♪ 」
「 来月も浮かすぐらい食っていきな
お~ほっほほほ ♪ 」
「 おやぁ ? 王妃様
今日は やけに バストを上げて寄せて
普段の貧乳 Aカップが
Ḡカップくらいになってますよぉ
いい歳こいて 色気づいて
若い王子を何とかしようと思ってるんですかぁ ?
みぐるしいですなぁ うひひひひ ♪ 」
「 やかましい バストは女の武器庫なのさ
後でお楽しみの 禁断の秘密兵器だよ
お~ほっほほ ♪ 」
「 そりゃぁ 詰め物たっぷりだと
秘密にせざるをえませんなぁ 」
そこに 一人の青年が近寄り仮面をとりました
「 これは初めまして 隣国の新しい王妃さま 」
王妃は その声に振り向きました
「 私が この国の王子です 」
( なるほどねぇ これが この国の王子か
長身で 痩身 足も長くて
鼻筋通ってオメメパッチリ あごもシュッとして
たしかに知的なハンサムボーイね
しかし やり手と言われても
私から見たら まだまだ 青二才
私の 策謀術の足元にも及ぶまい
いつか さんざん弄んでから
きゅっ! と ひねり潰して よく煮込んで
甘酢あんかけ肉団子にしてやるわ
お~ほほほほっ ♪ )
「 王妃は そんなどす黒い思いを顔に滲ませながら
安っぽい バッタの顔のような仮面を取り
挨拶をするために 王子に近づき
精一杯の引きつった 愛想笑いで会釈しました
「 ごきげんよう ♪ 王子様 」
「 お忙しい中を おいでいただきまして
まことに ありがとうございます 」
王子が 丁寧に挨拶をします
「 このたびは お招きいただき
ありがとうございまっす ♪
あいにく わが夫の国王は
体調が すぐれないので伺えませんでしたが 」
「 そうですか 残念ですね 」
「 歳のせいか ずいぶん弱ってきていましてねぇ
歳は取りたくないものですわねぇ
お~ほっほほほっ ♪ 」
「 しかし王妃様は ” 健 啖 家 ” で
食べ物の 好き嫌いもなく
何でも 手当たりしだいに召し上がられて
血色の悪い 青白い お顔の
口周りだけが 別の生き物のように
てっかてか ギットギトと脂ぎっていますね 」
「 まぁ王子様ったら お口の お上手なこと
お~ほっほほほほほほっ ♪ 」
「 鯨飲馬食とは王妃様のためにあるような言葉ですね 」
「 お恥ずかしい それほどでもありませんわ
お~ほっほほほほほほほっ ♪ 」
「 食い意地が肥大化した おぞましく浅ましい
さながら 飢餓意識にも似た
食欲の権化と言えるでしょう 」
「 そんなに褒めていただいて うれしいわぁ ♪ 」
「 ふふふ ところで 確か 一人娘の
雪のような白い肌の 美しいプリンセスが
居られたのではないですか ~? 」
「 まぁ ご存知でしたかぁ
でも そんなに綺麗ってわけじゃぁないんですのよ
育ちの良くない 性悪で下品な山猿のような娘で
それが お恥ずかしいことに家出してまして
行方が知れないのです 国王はその心労で 、、、 」
「 ほぅ そうですか 、、、 」
「 わがままに育って 勝手気ままに
よく家出してしまいますの
困ったものですわ どこにしけ込んで
いかがわしい行為を しているんでしょうか
やっぱり アバズレの血は 隠せませんよねぇ
所詮 私の産んだ子じゃぁありませんから
とても責任など もてませんわ
この頃の若い娘は どこで どんな
薄汚れ爛れまくった 変態行為を楽しんでいるのやら
危険な違法薬物など 飲んだり飲ませたりしているのかも
ホント 今の若いものは どうなってるのでしょうね
お~ほっほほほほほほほっ ♪ 」
「 それは さぞ心配で お困りでしょうね 。。 」
「 ええ たいそう王様が心配されて
寝込んでしまいましたわぁ
バカな親だから バカ娘が可愛いようなんですの
おかげで 私が中心になって
国中を 必死に捜索していますのよ
ほんと迷惑ばかりかけて
ま~ったく困った小娘ですわ
実母の顔が 見てみたいくらいですのよ
もっとも もう亡くなったのですけどね
あら いやだわ 王子様 そんな目付きして
私が 母娘ともども
直接 手を下したんじゃありませんことよ
お~ほっほほほっ ♪ 」
「 ちょいとぉ 王妃様ぁあ ~
口が すべってますよぉお ~ 」
変態従者が 耳打ちします
「 実は 紹介したい人がいるのですが
お会いいただけますか ? 」
「 まぁ 王子様の紹介でしたら 喜んで 」
「 私のフィアンセです さぁ こちらにおいで 」
王子に促されて 少し離れてた所から
金銀の仮面を つけた少女が
スポットライトに 照らされ
まばゆい光を放ち 輝きながら
一筋の 光跡のように
優雅に ゆっくりとした足取りで
王妃の前に 進み出ました
続 く