Meno Istorija
王妃の密命を帯びた 配下の老婆が
毒入り林檎を抱え 白雪姫の住む森にやって来ました
なぜ 老婆なのでしょう ?
それは なまじ屈強な男だと 目立ち警戒され
7人の男たちに発見されると
何をされるか分からないからです
妙齢な女性も 違う意味で危ないかも知れません
「 ごめんくださいまっし ~ 」
白雪姫は ドアチェーンをかけて
玄関の扉の隙間から 訪問者をのぞきます
チェーンは 一人留守番する彼女のため
男たちが心配して 取り付けた物でした
「 どなたですか ? 」
「 産地直送の美味しい りんごは いっかがでしょう ~? 」
「 けっこうです お引き取りください 」
白雪姫は 見知らぬ人を
小屋に招いてはいけないと
男たちに きつく言われていました
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「 いいかい 俺達のこと
人に知られてはいけないんだよ 」
「 国税の徴収の役人とかは 特にね 」
「 俺たち 税金 払ってないからね えへへ 」
「 秘密の鉱山の 非合法の採掘を知られると
とっても まずいんだよ 」
「 重税を課され 過去にさかのぼって
追徴課税も免れないだろうなぁ
想像を絶するルーズさ、って自分で言っちゃう
どっかの国の 芸人みたいにさ 」
「 それだけじゃない
国に 鉱山を取り上げられてしまうかも 」
「 ただで取り上げられて
また 失業の憂き目は困るよ 」
「 牢獄に つながれるのもゴメンだ 」
この頃 鉱山や 白雪姫の暮らす
小屋の辺りを うろついていた不審者が
交代で 見張り番をしていた男たちに 発見され
背後から忍び寄られ 危険なプロレス技で
撃退されてしまいました
「 チョークスリーパー! 」
「 コブラツイスト ! 」
「 腕ひしぎ十字固め ! 」
「 アキレス腱固め ! 」
「 へそで投げる バックドロップ ! 」
「 とどめの ツームストン・パイルドライバー ! 」
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老婆は白雪姫に りんごを 勧めます
「 まぁ そういわず 味見用に
おひとつ いかがですか? 無料ですよ 」
「 では 置いて行ってくださいな 」
「 糖度が高く ジューシー ひとかじりで
天国にも登る 心持ちですよ うふふふ ♪ 」
「 はい はい 」
「 今 お食べになってくださいなぁ 」
「 いえ 後で家の者たちと 一緒に頂きます
私の独断で 買うわけにはいかないのです 」
「 そうですか では 後で 召し上がれ 」
白雪姫は 林檎を 受け取りました
「 試食して お気に召したら 大量に箱ごと
お買い上げくださいましね また伺いますよ 」
老女は 去って行きました
あまり強引に 勧めると
逆効果だと 考えたからでした
「 可哀想だが 一口でも食べた途端
悶え苦しんで あの世行き
あとで 様子を見に来ようかぁねぇ 」
老婆は 焦らず結果を待つつもりです
「 でも 王妃様も 小娘一人に 必死だねぇ
放っておいた方が 良いと思うけどねぇ
なんて無慈悲なことを やらせるのやら
まぁ 金で雇われた あたしが言う事でもないがねぇ
うふふふっ ♪ 」
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白雪姫は 真っ赤に色づいた林檎を
うっとりと 眺めました
「 なんて 美味しそうなのかしら
今すぐ いただいてしまおうかしら
でも 一人で食べては悪いし 」
白雪姫は 林檎を手にすると 匂いを嗅ぎました
「 あぁ 私の大好物の りんご 久しぶり 」
じっくりと林檎を眺めました
「 なんて 美味しそうなのかしら 」
林檎は きらきらと 真っ赤に輝いていました
甘い香りが 魅惑的です
逡巡を重ねました
「 一口だけなら いいかしら 」
前にも そんな事があったわ と思いつつ
白雪姫は 林檎を 口元に 近づけました
林檎は 赤々と 怪しげに光り
誘惑するかのようでした
エデンの園で アダムとイブを 魅了したように
「 いっただきま~す ♪ 」
続 く