魔法の馬車 1 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい




   「 シンデレラよ

     あなたは 継母や義理の姉たちに

     いじめられながらも 健気に生きていますね 」


   「 はい 過酷な運命に 翻弄されながら 

     一所懸命に生きています 

     いつか わたしを こんな境遇にした

     義母や義姉たちに 10倍仕返しできるように

     一発逆転を 虎視眈々と狙っています 」


   「 あら そうなの 意外と強気なのね

     じゃぁ お城の舞踏会に行くといいわ 玉の輿の近道よ 」


   「 でも わたし ドレスも無いし 

     お城は遠いので 馬車がないといけません 」


   「 では ドレスにガラスの靴に馬車を 魔法でと ♪ 」



   <<  B O N G ! >>



   「 うわ カボチャの馬車 ! 」


   「 どう  いいでしょう ? 」


   「 ダッサ ~! 」


   「 え ぇ ?

     そのうちカボチャのシーズンだから

     ちょうど 良くはないかい ? 」


   「 いやだわ ~

     垢抜けないじゃない

     この頃 義母に かぼちゃばかり食べさせられてるの 

     こんな馬車に乗ったら 田舎者丸出しにみられるわ  」


   「 なら 何ならいいのかしら ? 」


   「 そうねぇ わたし プリンが好きなのぉ

     プリンの馬車なら かぼちゃ味でもいいかもぉ ♪ 」


   「 しかたないわねぇ 

     じゃぁ かぼちゃ味のプリンの馬車をっと 」



   <<  B O N G ! >>



   「 でも 魔法がとけてしまうから

     午前0時までに 帰って来るのですよ 」


   「 はい 分かりました ♪

     午前様にならないよう 気をつけま~す 」


   「 いってらっしゃい 」


   「 行ってきま~す ♪ 」



     しかし

     プリンの馬車は 車体剛性強度が足りず

     お城へ行く途中で 崩れ落ち

      シンデレラは プリンに埋もれて

     ドレスが プリンやカラメルが付着して

     汚れてしまいました

















   「 あぁ そこの お嬢様 !

     その 汚れた格好では 

      舞踏会会場に お入れすることは出来ません

     どうぞ お引き取りください 」


   「 げ げ げ ! 」


     結局 シンデレラは

      舞踏会に 入れてもらえませんでした

     めでたし めでたし




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