ハンバーガー・ショップで
セット・メニューを 頼んだ
ブロードウェイのショーの 帰り道
行きつけのレストランは 満員だった
バンズが パサついている
やはり レストランで待つべきだったか
それとも デリカテッセンで
ターキー・サンドイッチでも 持ち帰るべきだったか
ケチャップと マスタードを加え
ルートビアーで 胃に流し込む
クリスマスシーズンの 震えるほど寒い夜だった
1人の男が 店に飛び込んできた
店内の隅のゴミ箱を あさり始めた
男は 酔っぱらいなのだろうか ?
そうではないようだった
男は 裸足だった
店員の おばさんが
掃除用の モップを振り上げ
スラングで口汚く罵り 男を追い払った
一時 店の中は騒然としたが
また 何事も 無かったように
落ち着きを 取り戻した
各々が 自分の時間 日常に立ち返った
目の前の ハンバーガーを見た
彼と私の 距離を考えた
ただ小腹を満たすだけの 私
命を繋ぐため必死な 彼
クリスマスの 飾りで
美しく 化粧した街
世界中の 富が集まる
繁栄の 象徴の街
弱者の悲しみを 見ないふりの街
眩い イルミネーションが
冷たく 輝いていた
Photo by (c)Tomo.Yun http://www.yunphoto.net