世界迷作劇場 偽童話 三羽の鴉 8 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい






 「 マリスボマー様は 御子様たちを亡き者にして、

   血統を絶やそうと企てておりました 」


 「 敵国と密かに 内通しておりました 」


 「 領地を簒奪し、国王に反旗を翻そうとも画策していたのです 」


   三人の騎士達が言いました。

   

   そこに森の老婆が現れて言いました。


 「 わたしは、国王陛下の命を受け 長年にわたり、

   この地で諜報活動をしています、

   色々と情報を掴んでいます、証拠、証人もいます。

   色々と問題のある、ぷんぷんと悪臭漂う

 ” 悪意 ”の人物のようですね、 

   バイロン様の お父上様を亡き者にしたのも彼女です ! 」






 「 なんと言うことだ ! 

   たしかに 父上は 再婚してから

   見る見ると 不健康な体になっていった

   薄々、そうではないかと感じてはいたが。

   そうか 分かった ! 義母を 捕縛せよ ! 」



   城主バイロンは 命じました。







 「 私への誹謗中傷の、

   つ~ぅぅまらない話は、それで終わりかい ? 

   ウダウダと 説明が長いよ ! 

   危うく 寝るところだったよ、

   お~ほっほほほほっ ! 」



   マリスボマーは、大笑いをすると、開き直りました。



 「 そうかい、そうかい 、

   バレちゃぁしょうがないねぇ、

   一応、褒めてやろうか。 

   あぁ、そうだよ、あの無能の城主に 

   砂糖たっぷり、食塩どっさりで

   高脂肪、高コレストロール、高トランス脂肪酸

   思いっきり多量の料理を食わせ、

   でっぷり太らせて 高血圧にして 運動もさせず

   毎日、大酒を浴びるように飲ませ

   その結果 心臓発作を起こさせ

   まんまと 亡き者にしたのは 

   誰あろう 私だよ ~! 」




 「 自らの罪を認めたな、この毒婦め ! 

   わたしは、カマをかけたんだよ。

   前城主様殺害の 確実な証拠は、

   残念だが 見つからなかったんだよ

   そうか 毒物を使用しなかったから

   どうりで 何も 検出できなかったわけだ 」


   森の老婆が言いました。




 「 しまった、私としたことが、前言撤回するわ ! 」


   マリスボマーは、発言を慌てて否定してみました。



 「 そうはいくかい、この腐れ性悪 おしゃべり女め ! 」


   森の老婆は 呆れ顔です。

   

 「 ちきしょうめ ! まだまだ 野望の途中なのにぃぃいい !

   こうなったら、証拠を残さぬように、

   お前ら全員、まるっと、まるごと、一人残らず、

   皆殺しにしてやる ~! お~ほっっほほほほ ! 」



   マリスボマーは着ていた、どす黒いマントを、

   こうもりの羽のように、左右にバサッと大きく広げました。

   内側の真っ赤な血潮のような裏地には、

   沢山のポケットがあり、何かが入れられていました。

   そして、マリスボマーは、それを一つ取り出して、

   高々と掲げました。



 








   続 く