伝説のレジ師 | ごめんそれほど好きじゃない

ごめんそれほど好きじゃない

好きだけどそれほど熱中してるわけじゃないんです。

 

↑のブログにちらりと書いた「伝説のレジ師」の

ことをちょっと思い出したので書いてみる。

 

自宅から徒歩圏内には、スーパーがいっぱいある。

よりどりみどりだが、結局一番近い、徒歩2分の

スーパーに行きがち。

そんな中、ママ友から聞いたのが、

「商店街のスーパーにものすごいレジ打ちがいる」

と言う話。

 

聞くところによると、そのレジ師は一見ヤンキー

風でチャラい。爪も恐ろしく長い付け爪で

金髪で、つけまの長さがとにかく長いと(笑)

まばたきの度にバサバサと風が起こるんだよ、

とママ友が言うんだよ…。

 

だがひとたびレジを打ち始めると神業が光る。

レジカゴからレジカゴへ、適格に商品を移し、

その配置も完璧かつスピーディ。

その長い付け爪でなぜそんなに早いのかと

驚くという。

 

ママ友情報をうけて半信半疑だった私はある日

滅多に行かないそのスーパーへ行った。

風情から一発で彼女だとわかった。

並んでみた。

 

…凄かった。

私が今まで見たレジパートさんの誰よりも早い。

そして移されたカゴの中がまたすごい。

そのまま持って帰りたいぐらい完璧に配置されて

いる。

そして彼女の凄いのはそれだけじゃなかった。

お年寄りがお客だと、会計を済ませたレジカゴを

素早くサッカー台に移すのだった。

このスーパーはサッカー台までの距離がちょっと

長いのだが、運んだあとレジの定位置に秒で戻る。

え、ワープしたのかい?ぐらいの早さ。

そしてまたお客を捌いていく。

 

彼女の凄さを知ってる人は当然そこに並ぶため、

レジ待ち列も長いのだが、客捌きが早い為

どんどん列が解消されて行く。きもちいい。

そしてカッコいい。

つけまの風までは感じる事は出来なかった。

 

付け爪とつけまの長さで人を判断しちゃいけない、

その時私は彼女から学んだんだった。

 

私が見たのは1度きり。

あんまりそっち方面へ行かないし、仕事が忙しくて

地元で買い物ってあんまりしなくなったから、

今はレジのシステムも変わってるだろうし、

当時まだ20代と思われた彼女が、

今もいるかどうかは分からない。

でもきっと、彼女だったら何処に行っても

どんな職場でも重宝されるだろうと思う。

 

生まれつきの手際の良さってあるんだねえと

ママ友とうなずきあったものだった。

 

私にとっては伝説ってことで。