ここ数日のワークを通して、久しく思い出した本。
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五番目のサリー
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ダニエル・キイス著作。多重人格を扱った話である。
私はこれを読み、サリーが持つ五人の人格すべてに共感した。
それは何故か。
人は困難や苦痛に直面したとき、
それを乗り越える為に、
違う顔を持つ自分を心のなかで想像し、
乗り越えることができる自分の人格を作り出す。
死刑囚として半世紀近く東京拘置所の独居室に居た
袴田巌さん。
彼も、長く拘禁された反応として、
統合失調症のような自分を作り出していた。
これも、自己防衛の心の正常な反応に思えてならない。
自分は対面式のカウンセリングをするのだが、
多重人格と乖離と統合失調症は、見分けが困難。
見分けてどうということはないが、
自分の中で分類をする過程で、
そのクライエントの中にいる人達が
記憶の共有をしているかどうかに注目する。
自分は、精神病院や刑務所から出た人ともワークをする。
こういった、極限状態に置かれた人の精神の動きを見ているととても気づきが多い。
今回のクライアントは、施設には入っていないものの、
自分の中で多くの葛藤をしていた。
頭の中の人が、
主人格をA、副人格をBとすると、
Aの行動をBが理解しているか。
Bの行動をAが理解しているか。
AとBそれぞれを観察しないとわからない。
記憶の共有が一切ないと、
あるとき突然状況が把握できない時と場所に
放り出されることになり、パニックを起こす。
乖離(かいり)の度合いがキツイとそうなる。
私にできることは、
今の状況がどのようになっているかを
本人に尋ねること。
いくら分析・解析しても本人以上に踏み込めないし、
理解が及ばない領域がある。
そう理解している。
その、曖昧さも包括できる
ゲシュタルト・セラピーのテクニックを用い、
私に出来る限りのことをした。
大まかに説明するが、
ゲシュタルト・セラピーを使うことにより、
自分の人格構造や行動パターンにある両極端な二つの要素に気づき、
両極端に分裂することによって様々な
対話ゲームのロールプレイの組み合わせを考えられるようになる。
意図的に統合性(ゲシュタルト)を失わせ、
ひとつのものをふたつにスプレッド(分裂)する。
陰と陽を作り、それを対話させて再統合する。
限界があるとしたら、
それはカウンセラーとしての自分の力量の限界。
と、まあ、抽象的に説明したが、
クライエントから許可をもらい、
伝えれる範囲で、ここに事例説明をする。
彼の中には「宇宙人」がいた。
彼は、医者にそう言えば「精神分裂病」と言われ、
「乖離」と言われると言った。
スピリチュアルカウンセラーには宇宙との交信をしていると言われ、
祈祷師にお祓いをしてもらってもそれは効果がなかったと言う。
私は、彼と対話のワークを進めていくうちに、
「エンプティ・チェアテクニック」を使うことにした。
このときは、座布団を副人格の「宇宙人」と見立て、
主人格と対話してもらった。
主人格には、
「宇宙人」に対して言いたいことを言ってもらうよう、
実験の提案する。
主人格は対面する「宇宙人」が座っている座布団に話しかける。
「なぜ踊りたいのですか?」
「なぜ身体に高圧電流を流してくるのですか?」
主人格にはこのあと、
「宇宙人」が座っていた位置に移動してもらい、
「宇宙人」として、主人格に返答をしてもらう。
「「○!※□◇#△※□◇#!」
「※□◇#※□◇#○!※□◇#!」
宇宙人の使う言語はわからない。
ジベリッシュ(意味のない言葉)のようだが、
おそらく言語。
理解が及ばないだけ。
ファシリテートをする自分には、
「宇宙人」が何を言っているかわからない。
聞いている主人格は
私より「宇宙人」と共に居て対話が進んでいるはずだ
その言葉の意味が汲み取れるはずだ。
と思って、その言葉がわからないままに
ワークを続ける。
主人格に話しかける雰囲気や所作で
敵対する気がないのはわかる。
一通り話し終えたようで、副人格はこちらを向いた。
私は言う。
「(主人格の)彼に触れてもいいですよ。」
彼は、優しく主人格(の座布団)を撫で、
子供をあやすように抱きかかえる。
副人格は主人各に優しく言葉をかける。
「「□◇!□◇#△※□◇#!」
それが終わり、しばらく時間を置き、
主人格の場所に戻ってもらう。
こうして、主人格と「宇宙人」(副人格)の会話を続けた。
ワークの終盤、
主人格は宇宙人に約束した。
「踊りたいときは踊れるようにすること。」
もうひとつ、主人格は宇宙人にお願いした。
「痛いほどの高圧電流を流さないこと。」
その後、宇宙人は私と主人格に
「私にこのような表現の機会を与えてくださり、
感謝しています。」
と、片言の日本語で言った。
そして、三者(主人格・宇宙人・私)の合意を得て、ワークを終えた。
最後に全員で場の安堵感を感じた、いいワークだった。
多重人格を扱う本のうち、ダニエル・キイスのビリー・ミリガン(実在)についての本を思い出した。
ミリガンの人格のうち、確か、痛みを感じるだけの人格「ジェイソン」というのがいたなと。
精神病院の保護室のようなところで電気ショックの拷問に耐えるために現れる人格。
この本では、
二四人全ての人格を統合するよりも、
分裂してる個々の人格の総和の方が能力が高い。
そう思えた。
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24人のビリー・ミリガン〈上〉 (ダニエル・キイス文庫)
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あるがままを認めるということは、
自分の中の別の人との和解を進めること。
そうあらためて思えた。
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クライアント中心のカウンセリングを続けていきます。
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カウンセラー
岩崎 風水
iwazakifuusui@gmail.com
070-5597-9277
先月のカウンセリング感想
https://ameblo.jp/fengshui0708/entry-12311298389.html
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