初めて邦訳された『ワーク・シフト』が

 

■豊かになり孤独になる2025年の「ワーク・シフト」への処方箋

http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/entry-11388420688.html

大きな話題を呼んだリンダ・グラットン教授の新刊

未来企業 レジリエンスの経営とリーダーシップ/プレジデント社
を読みました。
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・レジリエンスという言葉のおおもとの意味は、
 「負荷がかかって変形したものが、
 元の形状に戻る力」です。これが転じて、
 ストレスからの回復力、困難な状況への適応力、
 災害時の復元力、といった意味合いでも
 使われるようになりました
 
 
・過去一〇年間で、社会は大きく変化し
 きわめて不安定になった
 
 
・技術革新によって数十億人がつながった世界では、
 自動化や定型業務の海外委託によって、
 中程度のスキルが要求される日常業務に対する
 需要が低下する
 
 
・現時点ですでに、
 ホワイトカラーの営業、事務、管理といった
 仕事、ブルーカラーの製造、加工、操業と
 いった仕事が「空洞化」しつつある
 
 
・求人件数は増えているのに
 若年層の失業率は高いという矛盾した
 状況が生まれている
 
 
・アフリカ人のほとんどは
 四〇年前のほうが裕福だった
 
・世界銀行の報告によると地球の全人口の半分近くが
 いまでも一日二ドル未満で生活し、
 全人口の六分の一が一日一ドル未満で
 生活している
 
 
・人的資産の三角形
           「精神的活力」

 

 「社会的つながり」          「知性と知恵」
 
 
 
・知性を獲得して心理的なレジリエンスを高めるには、
 チーム間、コミュニティ間でアイデアや知識を
 スムーズに伝達できるようにしなければならないのだ
 
 
・オフィスで決まった時間だけ仕事をする
 といういまの働き方は、産業革命中に
 定着したものだ
 
・2009年に75カ国の1000社を対象とした
 世界的な調査で、60%以上の労働者が
 職場でのストレスが大きくなったと答えている
 
・精神的な活力を高めるために企業は何ができるか
 
 1 働き方を変える
 2 仕事中に自由時間をつくる
 3 自然なリズムに合わせる
 
 
出世を"梯子"ではなく"格子"で考える
 デロイト「女性の働き方について考える取り組み」
 のリーダーを勤めるキャシー・ベンコ

 たとえ幹部であっても常に昇進し続けるわけではなく、

 実際は波打つ曲線のように出世している場合が多い

 

 

 企業全体で何らかの取り組みをおこなったり

 方針を変更したりする代わりに、

 ベンコは各従業員が自分に合ったペースで

 出世できるようにしたのだ。

 

 そうすることで、各自が短期的にも長期的にも

 自分の出世のペースをより客観的に評価できるようになり、

 結果として各自が自分に合ったキャリアを築けるようになる

 

 

 この変化を実現するには、

 従業員が四つのことを選択できるようにする必要がある

 

 「ペース」

 「仕事量」

 「働く場所」 

 「仕事における役割」

 

 

・デロイトのような企業にとって、すぐ昇進しなければ

 会社を去るしかないという「アップ・オア・アウト」の

 考え方は時代遅れなのだろう

・複雑な協働作業を実現するために
 中心的な役割を果たすのは 
 信頼と責任(コミットメント)である
 
・トニー・シェイ
 幸せとは、自律、自己革新、つながり(関係の数と深さ)、
 ビジョンと意味(自分自身よりも大きなものの一部となること)
の四つで決まります
 
 
・企業は、自社がその一員である
 地域社会のレジリエンスを高めることで、
 世界をより安心して住める場所にできる 
 大きな可能性を持っている
 
 
・企業で働く人たちの利他的な動機に基づく
 地域への貢献が知らず知らずのうちに
 抑制されていることがある
 
・世界じゅうで実に20億人が
 「隠れた飢餓」に苦しみ、発展途上国では
 40~60%の乳児が精神発達障害を抱えていて、
 五億人の女性が健康を害し、毎年6万人以上の
 女性が出産中に命を落としている
 
 
・発展途上国では、
 経済成長率が1%低下すると貧困層が
 2000万人増える
 
・失業率が高く不安定な国で育てられた若者は、
 非常に大きなリスクにさらされている。
 過激な宗教団体や思想団体から熱心に勧誘され、
 その仲間に入ったり親近感を覚えたりする人もいる
 
 
・3200万人という人口に対して
 銀行口座数が200万件にも満たないケニア
 
 
・「エコシステム」
 
 
・とりわけメンバー数が加速度的に増えているNGOには
 アムネスティ・インターナショナル
 (1987年の3万9000人から1992年の10万8000人)、
 シエラクラブ
 (1970年の11万4000人から1996年の55万5000人)、 
 グリーンピース
 (1971年の250万人から1996年の170万人)
 
 
・世界では毎日5~6万人が売買されている
 
 
企業の内側でも、
 リーダーとフォロワーの間に確固として存在していた
 階層的な関係が崩壊しつつある。
 
 フラットなコミュニケーションが当たり前になり、
 階層的な意思決定が廃れつつあるいま、
 フォロワーは、リーダーが強い目的意識を発信して、
 生身の人間として手本を示すことを
 期待するようになった
 
 
・今こそリーダーは前向きに考え、
 未来に関する説得力のある
 メッセージを発信して、フォロワーを惹きつける
 ときであるという考えが、かつてないほど
 WEF(世界経済フォーラム)内で広まっていた
 
 
・リーダーシップのあり方を変える可能性を持つ
 トレンドのうち、特に影響力が大きいのは
 次の五つである
 
 1 金融市場における短期主義
 2 市民運動の激化
 3 企業の信用低下
 4 増長するフォロワー
 5 可視化と透明性
 
 
・短期収益を重視すると従業員の成長が軽視され、
 とりあえずいま持っている能力を発揮することだけが
 重視されるのだ
 
 
・ユニリーバ ポール・ポールマンCEO
短期主義は麻薬のようなものです。
 私たちはそこからの脱却に賛同してくれる
 株主を集めようとしています
 
 
・経済学者ミルトン・フリードマン
 「企業(ビジネス)の唯一の仕事(ビジネス)は
 事業(ビジネス)であり、経営者の唯一の
 社会的責任は利益を求めることである」
 
 
・2004年には4万以上のNGOが世界じゅうで活動し、
 その90%以上が1970年以降に結成されたもである。
 そのうちおよそ6000は
 「さまざまなものに噛みつく」攻撃的な団体
 
・2011年におこなわれた企業の信用に関する調査によると、
 アメリカでは企業やCEOを信用すると答えた人は
 50%にも満たなかった
 
 
・マンパワーグループのイノベーション担当
 上級副社長を務めていたタミー・ジョーンズ

 世界は透明性が高まっているため、

 若者たちが世界を変えるために

 (テクノロジーと協働を通じて)結集しているのは

 驚くまでもありません。

 金銭的な報酬をあまり求めず(ただし、一般的に

 信じられているよりは重視している)、仕事の進め方を

 気にします。仕事で高く評価されようとは思わず

 (ベビーブーム世代はボーナス目当てで手柄を

 アピールしていた)、その代わり、変化を起こせる

 ようになりましたたいと考えているため、はるかに複雑な

 状況が生まれ、彼らを率いるのが難しくなっています

 

 

・今後はリーダーの力が相対的に弱まり、

 フォロワーが相対的に強くなるかもしれない

 

 

・隠れる場所を失ったリーダーは次第に、

 日々の活動、プレッシャーのかかる状況で下す

 判断、そして発信内容と行動の整合性によって

 評価されるようになっている

 

 

・企業のレジリエンスを高く保ち続けるのは非常に

 勇気がいることだ。短期主義や株主価値の偏重といった

 障害を乗り越える勇気、かつてないほど声高に

 要求してくる市民に対応する勇気、現在と未来を

 つなぐメッセージを発信して説得力を生み出す勇気である。

 リーダーに従う人々は、リーダーを観察してこの勇気が

 あるかどうかを見きわめる

 

 

 

・フォロワーはリーダーの内面、価値観、目標などを理解し、

 リーダーの思いや情熱について聞きたい

 

 

・ヒンドゥスタン・ユニリーバ(HUL)が

 実践している「僻地勤務」

 

 

・かつてないほど透明性が高まり、

 リーダーに説得力のあるメッセージを

 発信することをY世代が期待しているいま、

 リーダーが目的意識を持つことがきわめて重要である

 

 

・幹部の世界観を広げるために

 企業がおこなっている取り組みは三つある

 

 1 「裁量の時間幅」を長くする

 2 多様性のある広範な人脈を築かせる

 3 協力体制を築く

 

 

・物理学者デヴィッド・ボーム 『ダイアローグ』

 

 コミュニケーションで新しいものが創造されるのは、

 人々が偏見を持たず、互いに影響を与えようとすることもなく、

 また、相手の話に自由に耳を傾けられる場合に

 限られる。まずは双方の話し手が、真実と、一貫性の

 あることに関心を持つことが大事だ

 

 

・ロイヤル・ダッチ・シェルで展開される

 シナリオプランニングの過程を間近で見た

 チョー・コーンは、人脈の広さ、深さ、多様さが

 幹部の世界観をおおいに高めることを

 はっきりと理解した

 

 

 話し合いで最も大きな役割を果たす人とは、

 さまざまな情報源から認識を深められる人です。

 そのため、人脈が狭く限られている人は、

 あまりアイデアをもたらしません

 

 

・ハーバード大学のバーバラ・ケラーマン

 

 リーダーシップは時代遅れとなる危険性がある。

 リーダーが時代遅れになるのではない。

 リーダーはいつの世にも存在するが、

 フォロワーシップより重要な存在としての

 リーダーシップはもう古いのである

 

 

つながりを築いて知識をやり取りできる

 テクノロジーが急速に進化した結果、

 階層的なリーダーシップは時代遅れになった

 

 

・「親子」の関係から「大人対大人」の関係へのシフト

 

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私たちFeelWorksは、多様化が進む

企業現場の管理職を支援するために

「上司力研修」シリーズを提供しています。

 

おかげさまで、大手企業ちを中心に

100社以上の企業で導入頂いています。

 

 

このプロセスで私が特に重視しているのは、

指示・管理ではなく、共感・引き出し、

上意下達ではなく、衆知経営が出来、

ピラミッドではなく、チームを創れる管理職の育成です。

 

その意味においては、

マネジメントから、リーダーシップの必要性が

高まっていると考えています。

 

 

 

まさに、リンダ・グラットン教授が指摘する

未来企業のリーダーシップと合致すると

感じました。

 

 

 

 

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