
師事する故・近藤宣之(元日本レーザー代表取締役会長)
の『倒産寸前から25の修羅場を乗り切った社長の全ノウハウ 』
を読み返しました。
去年2025年11月5日にお別れの会に参列。
以降、忙しい師走に突入し、
ふっとひと息つけた正月にあらためて
近藤会長の魂の叫びを
一言一言を味わいながら。
経営者は何のために経営するのか。
上司は何のために部下をマネジメントするのか。
人は何のために働くのか。
顧客数の減少、売上の急減、契約解除、値引き要請、
原価の高騰、配当の重圧、人件費の膨張、融資の個人保証、利上げ、
株主・VCからのプレッシャー、資金ショート、不良債権、
売掛金の未回収、不良在庫、税金と社会保険料の重圧、
実体経済の肌感覚と見合わない株価高騰etc.
真面目に働き、真面目に経営していても
常に不安を掻き立てられ、恐怖を感じるのは
お金の問題ばかり。
だから、
いかに売上や粗利益、給与を上げるかを
経営や働く目的にしがちです。
しかし、決してそうではない。
経営の目的は、関わる人たちを守ること、
そして幸せにすること。
それは甘やかすというとこではなく、
世のため人のために働くことで
働きがいを感じ、成長の手ごたえを持てること。
自分で生きていく力を育むこと。
働く目的は、自ら働きがい感じ、
自ら成長の手ごたえを掴みにいくこと。
経営を続けるにも、働き続けるにも、
お金は必要だけど、あくまで必要条件であって
十分条件じゃない。
世界中でマネーゲーム、パワーゲームが
繰り広げられる現代だからこそ、
全員が自覚すべきではないでしょうか。
近藤会長、わかっていますよ。
次は僕たちが次世代に伝えていく番ですね。
全うしますので、お任せください。
10年前の2016年に対談して以来、折に触れ学ばせて頂きましたが、
あらためて僕の信念である「人を育て活かす上司力」に
強い執着心を固めることが出来ました。
これからも迷いや誘惑で心が乱れた時に
読み返したい一冊です。
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・1994年、四面楚歌の状態で
社長に就任した私を待ち受けていたものは、
不良債権、不良在庫、不良設備、不良人材の「4つの不良」
・1993年3月期と、2018年12月期の財務比較
25年間で、売上が「3倍」、自己資本比率が「約10倍」、
純資産が「約28倍」
・私を襲った数々の修羅場は、言い換えると、
「お金の修羅場」でした
・1993年、日本レーザーは、倒産の危機に直面
累積債務は、約1億8000万円・・・瀕死の状態
・債務超過に陥った根本的な要因は「7つ」
①海外経験に乏しく、最前線で陣頭指揮を取る
リーダーが不在
②「本社重視、子会社軽視」の経営体質
③労務管理や人事管理・・・証券管理もずさん
④バブル崩壊によって顧客が減少、
事務所開設などのコストがかさんだ
⑤業績悪化を外部環境のせいにして、対応が遅れた
⑥不良債権、不良在庫、不良設備、不良人材
という「4つの不良」を抱えていた
⑦利益率や受注率が減少しているのに
社内で数字の共有がなされず、社員の危機意識が薄かった
・1989年12月29日の「3万8915円」(市場最高値の日経平均株価)を
ピークに、バブル経済が崩壊。日本レーザーの受注・売上も
3年連続で減少し、1989年度の売り上げは16億円から10億円へと、
実に3分の2にまで落ち込みました
・再建経営者の条件は、人事・労務の知識と経験、
財務についての判断力、修羅場経験、
最後に背水の陣で取り組む実行力を持つことが望ましい
・社員のヒアリングし、「4つの方針」
①現状認識
②社員にも責任
③雇用保証と辞める自由
④就業規則の改定は以降毎年実施
・「会社を絶対に赤字にしない」ために、
「退職給付引当金」を計上したり、
「逓増定期保険」へ加入したりして内部留保を厚くし、
損益への影響を少なくしています
・M&Aによる独立は、親会社が
日本電子から他の会社に変わるだけなので、意味がありません
・私は上場を目的にはしていません。
上場すれば「お金にフォーカスした経営」をすることになります。
利益を上げて株主に配当を出さなければ、上場企業としての責任を
果たせないからです
上場した場合、常に株式市場の動向を見なければならず、
マネーゲームに陥ります。
「高収益を上げ、時価評価を上げて高配当を出す」ことが目的になり、
「人」がおろそかになりやすい。
しかし、私が目指しているのは「人にフォーカスした経営」です。
「生涯雇用を守り、社員の成長の場を提供する」のが私の目的であり、
夢であり、志です。
・2007年に、日本レーザーは「MBO」でも「M&A」でも「IPO」でもなく、
「MEBO」(マネジメント・アンド・エンプロイー・バイアウト)によって、
日本電子からの独立を果たしました
・中小企業経営に個人保証はつきものだが、なるべく応じないことが大切。
他人、他社の連帯保証人にもなってはいけない
・「経営者保証ガイドライン」を活用すれば、個人保証を外したり、
個人保証なしでの借り入れが可能となったりするケースがある
・個人保証を外すには、「本業での利益増」に注力し、
B/Sをキレイにする必要がある
・私は「赤字は犯罪」だと考えています。なぜなら、会社が赤字になれば、
雇用不安を引き起こすからです。・・・
雇用者をひとりでも多く確保するには、
「会社を『黒字』にして、事業を存続させるしかない」のです。
大事なのは、どんなに苦しいときでも「黒字」にすることです。
「黒字にすること」と、「売上を伸ばす(粗利益額を増やす)」ことは、
必ずしもイコールではありません。
「会社を赤字にしない(黒字にする)ことが大切なのであって、
売上や粗利益を増やすのは二の次です
数字目標を掲げると、「数字を達成すること」「増収増益を目指すこと」が
会社の目的になってしまいます。
私が会社を経営する目的は、
「社員を雇用し、働くことでしか得られない喜びを提供する」ことです。
お金は、その目的を達成するための手段にすぎません。
この目的と手段を間違う社長が多いので注意してください
・「最も利益が出る月」を「第一四半期」に入れよう
多くの経常利益が得られる月を「年度末ではなく、年度のはじめ」
にすることで、期末の売掛金を削減でき、キャッシュフローがよくなる
3月末決算だと、3月末に得られる多くの利益に課税させるので、
税金を支払うために資金繰りがタイトになる。
決算期を変更することでその苦痛を妨げる
最も利益が出る月を第一四半期に入れると、
第一四半期の売上が悪かった場合、残りがまだ9か月もあるので、
対策が立てられる
・「粗利益の3%を成果賞与として支給する」
年間粗利益額が3000万円だった場合、粗利益額の3%は90万円
この90万円を営業員と技術員で配分
・愚行を続けて会社の信用を著しく貶めた社員を
雇用し続けるわけにはいきません
・株式会社ハピネス代表取締役の隆久昌子先生
「ダメだ」と思うからダメになる
大丈夫だと思えば大丈夫
「人を恨めない、天も恨めないほどの
理不尽な経験が人を成長させます。
受け入れがたい苦難が降りかかってきたとき、
自分の運命を呪わず、悲劇と思わず、
『これも必然である。これも必要である。これも人生である』
『この苦しみも、いずれ糧となる』
と思えたとき、人は成長するのです」
・「ありえなしいレベル」の修羅場に直面しても、
「ありえない」とは思わない。
想定外の事態が起きても、
「まだ、これだけの可能性が残っている」と真摯に受け止め、
頭をフル回転させて、「自分にできることは何か」を考える。
誰も恨まず、問題を自分の外側に置かず、
「解決可能な問題」として、
自分の内側に取り込んでいく・・・・。
こうした「修羅場経験」を経験ながら、人は成長してきます。
・修羅場を救う「4つの言葉」
❶「ありがとうございます」(感謝)
❷「ごめんなさい」(懺悔)
❸「これでよろしいですか?」(戒律)
❹「どうぞよろしくお願いします」(帰命)
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すべては、日本の上司を元気にするために。