「夏の気配」…風薫る
「風薫る」この言葉をきいて、どのような情景、香りを思い浮かべますか?
緑の木々を揺らしながら、さわやかな木々たちの香りとともに私たちのところに訪れる風
花々の芳しい香りを届けてくれる風
ヨモギやミントや小さな野草たちの香りを運んでくれる風
その時々、そして私たちの目線でその香りは果てしなくあることでしょう
植物たちの香りは生きる術として彼らが身につけているものです。
それらの香りは力強かったり、優しかったり、甘かったり、ツンとしたり
風は様々な香りをブレンドして、植物の生命力を私たちに届けてくれます。
さぁ、外に出て思いっきり深呼吸してみましょう!
風があなたのためにブレンドしてくれた香りを体に取り入れてみましょう。
「夏の気配」…ウツギ
卯の花の、匂う垣根に
ほととぎす、早も来鳴きて
忍び音もらす、夏は来ぬ
童謡「夏は来ぬ」
卯の花はウツギの花のこと
ウツギは旧暦の4月「卯月」に花が咲くからこの名がついたとか
ウツギが咲くから4月を「卯月」というとか
どちらが先かは分かりませんが、
旧暦の4月の今頃に花を咲かせ、夏の訪れを教えてくれます。
漢字では「空に木」と書いてウツギ
枝の中心部が空洞になっているからとのことですが
「白と緑」のコントラストが5月の空の色によく似合って
さわやかさを感じさせ、初夏の色の象徴ともいえます。
この花は豊作を占うのに用いられ
多く咲く年は豊作で、長雨が続いて早く散るような時は凶作だと考えられていたそうです。
さて、今年はどちらでしょう?
卯の花に注目したいものですね。
「夏の気配」…カモミール
今の時期、白い可憐な花をたくさん咲かせている「カモミール」
代表的な花のハーブで、名前をご存知の方も多いですよね。
真ん中の黄色い部分が盛り上がっているのが特徴的ですね。
カモミールは様々な場面に私たちに有効的に働きかけてくれる万能ハーブ
疲れた体と心を同時に癒してくれるリラックスハーブです。
カモミールのハーブティーを口に含むと、不思議と力がぬけ、知らず知らずに緊張していたことに気づかされます。そんな作用から、お休み前ににカモミールのハーブティーを飲むと質のいい睡眠をとることができます。
ご自宅にカモミールの咲いている方は、収穫してドライハーブを作りましょう。
お花は手ですくうようにして収穫し、風通しの良い場所で陰干しします。
1週間~10日ほどで乾燥しますので、密閉し保存します。
しかし、私のお勧めは2~3日干した、まだ乾燥しきっていない状態のカモミール。
乾燥に比べてフレッシュさがあることと、生の状態よりも甘みと香りが凝縮されています。
冷凍庫で保存し半年ほどで使い切りましょう。
ドライは店頭で買い求めることができますが、このカモミールは手作りならでは。
是非、お試しください。


