「夏の気配」…立夏
暦の上では夏
まだまだ夏らしいと言える日には遠いですが、木々の葉もずいぶん成長し、緑色もやや濃くなってきました。晴れ渡った5月の空の青色と木々の緑の配色が夏の気配を感じさせてくれます。
春に種まきし、顔を出した芽たちに間引きの時がやってきたように
好奇心のままに動いてきたことを、一度見直してみましょう。
あなたのやりたいことを一本化していく時期です。
「どれも楽しくて1本化できないわ…」という方もいらっしゃいますよね
そう思われるのなら、今はまだいろいろなことに取り組む時期でしょう。
「なんだかどれも必要に思えて…」という方は
取り組んでいる中で一番楽しいと感じることだけを選択し、後は切り捨てる勇気を持ちましょう。
楽しさはあなたの心の栄養になり、あなたを心豊かにしてくれます。
これから夏の間は大きく成長する時期です、楽しさという栄養をたくさんとりましょう。
「端午の節句」…薬玉(くすだま)
「くすだま」ときくと何を思い出しますか?
オープンセレモニーなどのお祝いごとや運動会に飾られているもの
現代ではそのような形になっていますが、実はその起源は植物で端午の節句に飾られたものだったのです。
今の時期は「しょうぶ」や「よもぎ」をはじめとし、強い香りをもった植物が野山に顔を出しています。
香りの強い植物は古来から、邪気を払い、厄病を遠ざけると考えられていました。
野山に出かけ、植物を集め、球状にし、その下に五色の糸を垂らしたものを作ります。それを端午の節句に柱にかけたり、身につけたりしたそうです。源氏物語や枕草子にも「薬玉」についてふれられています。
大切な人を守るために、1年に1回の「薬玉」作りはとても思いのこもったものだったのかもしれませんね。
そんな思いと植物の力が一つになり、様々なものに打ち勝ったのかもしれません。
この連休に野山に出かけ薬草摘みをしてみましょう!薬玉を作って玄関先にかけてみましょう!
八十八夜
今日は「八十八夜」
立春から数えて八十八日目、夏の農作業を始める目安とする日ですが、
「八十八夜」=「茶摘み」をイメージするのは童謡「茶摘み」の影響も大きいですね。
幼いころから口ずさむ歌は、日本人としての季節感を知らず知らずに身につけているんだと改めて感じます。
この日に積んだ新茶を飲むと長生きするといわれています。
まだ、芽吹いたばかりのかわいい葉をいただく。きっと、その生命力が私たちの体の細胞を活性化させてくれるのでしょう。
新しいものというだけで飛びつかず、こんなことに注意したいですね。
まずは、新茶を一番いい状態で入れてあげること
次に、香り、味、色など私たちの五感すべてを使って新茶を感じること。
ものではなく、命あるものとして相手の一番いい状態をひきだし、そしてそれを感じてあげる
毎日の生活の中で何度も淹れるお茶だからこそ、大切にしたいですね。
今日は、お茶とのお付き合いの始まりの日としましょう。

