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雨水

「雨水」は空から降るものが雪から雨へと変わり、降り積もった雪もとけだすという頃を言います。

水に関係の深い漢字にはサンズイがついています。サンズイは流れる水を表しています。

地球上の表面の70%は水で覆われ、私たちの体内の80%は水で占められています。その水が流動的であるからこそ、すべてが浄化されます。

また、水は大陸をつなぐように多くのもののつなぎの役割をしてくれます。

この時期は「温もり」という表現が一番ふさわしい時期でしょう。

「温もり」を漢字で書くと、やはりサンズイが入っています。

湯から水に変化するほどのほんのりとした温かさ。

人は温もりを感じると心が緩み、リラックスし笑顔になります。

そして、水の性質と同じように人と人がつながり、輪が広がっていくのです。


自分にも人にも温もりを与えることができる人

そんな人を心がけたいものですね。

「ぬくもり」…めじろ



この時期は葉をつけていない木々が多いですので、鳥たちの姿を容易にとらえることができます。

また、凛と張りつめた空気は鳥の鳴き声を鮮明に私たちの耳に届けてくれます。

なかでも「チッチッ」と高い声で鳴きながら、軽やかに動いているメジロはこの時期に観察しやすい鳥。

スズメより一回り小さく、緑色で覆われた羽の中、目の周りだけが白く、なんと愛らしい小鳥でしょう。

みかんを半分に切って、木の枝においておくと、どこからともなく現れ、ミカンをつついています。

梅の花や、椿の花の蜜を求め、花と戯れています。

一羽が蜜を吸っている時は、もう一羽は少し離れその姿を見守っているのが、健気でまたかわいらしいですね。

彼らの姿を眺めていると、無駄のない生き方と愛情を感じます。

きっと、時々はうぐいすに間違われることもあるのでしょうが、

「生きていくうえでそんなことはどうでもいい」

そんな言葉さえ聞こえてくるようです。

健気に生きること、それが人々の心に温もりをくれるのでしょうね。


温もり

まだまだ雪の便りが聞かれるこの時期、寒さは厳しいですが、所々に春の気配を感じます。

特に陽ざしは温かくなりました。

そんな陽ざしを浴びて、冬の間に体を小さくしていた植物たちがすくっと背を高くしたように感じます。

木々たちに近づいてみますと、蕾をつけたり、新芽を出す準備をしています。

毎日、確実に変化しているのです。

私たちも寒いからと体を縮こませてばかりではいられません。

「まだまだ、寒い」とか「温かくなってから」という言葉は、言い訳にすぎません。

温かくなった瞬間に植物が花を咲かせるのは、寒い間の準備が万端だったからなのです。

今から動いておくことで、温かくなった時に十分な力が発揮できるのです。

あたたかな春の日差しとともに、背筋をシャンと伸ばしましょう!