鼻の不思議 | jasmin jasmin 女医の子育て。

jasmin jasmin 女医の子育て。

ほぼ毎日、描いているマンガなどです。

先日、東京小児科医会の集まりに行って来ました。
そこで、大阪歯科大学耳鼻咽喉科 久保伸夫先生の講演が
強烈に面白かったので一部シェアします。




そろそろ花粉症は収まったという人がいると思いますが、
私のように、ヒノキに対してもアレルギーがあると
まだ辛いですね。夜中に目が痒くなって鼻が詰まって起きて
しまったりってことがあります。

久保先生によると外から家の中に入った花粉は、
床に落ちているんだそうです。だから、横になって床に
鼻が近づくと花粉症の症状が出るわけです。
だから、マスクは夜すべきなんですって。

マスクは夜するものです。

とまで仰っていました。知らなかった。




それから小児は上気道炎つまり風邪を繰り返しひきますから
久保先生はよく、小児科医に聞かれるそうですが、

鼻水を止める薬はありません。
吸い取るのみです。


この断言にしびれますね。確かに抗ヒスタミン薬で
ピタッと止まった試しがありません。
それほど奥にまで吸い取るものを入れなくてもいいので、
鼻吸い器などで取りましょうとのことです。




その他にも、

生物が寝るのは脳を冷やすためです。
鼻呼吸でないと脳は冷えません。


とか、

鼻呼吸と口呼吸では気道抵抗が違います。
口呼吸では肺胞が虚脱します。


とか、初めて聞くような刺激的な言葉が出て来て、
もっと詳しい話を聞きたい!耳鼻科、面白い!と思いました。









$jasmin jasmin 女医の子育て。
もっと詳しい表だったものを抜粋。

これ、やってみようと思いました。
鼻水を止める薬はないのですが、生理食塩水を濃くした物の
点鼻で鼻づまり(鼻閉)はよくなるんですって。
食塩水をスプレーするのは100円ショップのスプレーで
いいそうです。









その他、メモしきれなかったんですがとにかく、
口呼吸は諸悪の根源のようです。

成長障害、胃酸逆流誤嚥、学習障害、情緒不安定、
IQ低下、睡眠時無呼吸、高血圧、突然死・・・


小児でも大人でも悪いことばかりです。








特に面白かったのがこれ。(イラストは私)

$jasmin jasmin 女医の子育て。

四足歩行動物は脊髄と口蓋が一直線である。

人間は立って歩くから脊髄と口蓋が90度曲がっている。









$jasmin jasmin 女医の子育て。

そのためにいろいろと人間特有のよくないことが起こります。

四足歩行動物は口呼吸しないし、鼻中隔湾曲症もありません。

なぜかというと咽頭の構造からして口呼吸はできないし、
人間は鼻腔の上に重たい脳があるから鼻中隔が曲がるんだそう。
犬は鼻腔の上に脳はないですからね。

んじゃ、人間以外のヒト科はどうだろう?と思ったんで
画像をググりました。









$jasmin jasmin 女医の子育て。

人間のように脊髄と口蓋は90度近くありましたが、
脳は鼻腔の真上にないようなので、きっと鼻中隔湾曲症は
ないんだろうなと思いました。






そういう訳で、今まで住んでいるのは東京だけど職場は
違うので入っていなかったんですが、東京小児科医会に
入会することにしました。






$jasmin jasmin 女医の子育て。
学生の時にこんなに面白い講演を聞いていたら
耳鼻科に入局していたかもしれません。