以下Record Chinaの一部抜粋です。


2010年1月23日、中国老齢工作委員会がこのほど発表した統計によると、中国の都市部では核家族化の進行を反映して、高齢者のみ世帯が急増しているという。長沙晩報が伝えた。同統計によると、中国の都市部では高齢者のみ世帯が高齢者を含む世帯全体の49.7%を占め、2000年と比べて7.7ポイント上昇している。大都市と中都市に限ればその割合はさらに大きく、56.1%に達した。内訳は44%が夫婦世帯、12.1%が独居老人世帯。子どもの独立などによって1人もしくは夫婦のみの暮らしとなり、無気力や喪失感から心療内科を訪れる患者が2000年頃と比べ増加している。こうした傾向は、特に中年女性にみられるという。いつか子どもが巣立つ時が来ることに対して親が心の準備をし、また社会全体が高齢者の精神的ケアをしていく必要があると同記事は指摘した。


中国における高齢者世帯の調査に関する記事ですが、ちょっと気になりました。中国の現状と言えども、日本でもそれ程違いはないと思います。中国でも日本同様、高齢者のみの世帯が増えているそうです。高齢者のみの世帯では、心配なのが健康上の問題や事故が起こったときにきちんと対応できるだろうかと言う心配です。今年の冬、日本でも高齢者世帯での火災事故のニュースを、私はたくさん目にしています。認知症による火の消し忘れが火災事故に繋がったかもしれないという事故もありましたし、足腰の悪い高齢者が逃げ切れずに亡くなったという事故もありました。そして、高齢者世帯で心配なのは、この健康上、事故時の対応だけではないようなのです。それは心の問題です。無気力や喪失感により心療内科を受診する高齢者が増えているようです。子供が独立し、そして配偶者を無くせば、その気持ちはとても解るような気がします。どうしても高齢者のみの世帯になってしまうのであれば、こう言った健康上の問題、事故時の問題、心の問題が生じてくるのは明らかなのですから、社会全体でなんとか対応していく事が今後更に必要になってくるのでしょうね。

共同通信に以下の記事が掲載されていました。


厚生労働省は18日、市区町村が高所得世帯の保育料を値上げできるよう、算出の根拠となる基準額の改定案を公表した。現在、基準額は収入に応じ七つの区分が設定されているが、10年度からは高所得層に新たな区分を設定し、月額上限を約8万円から約10万円に引き上げる。ただし、保育料は市区町村ごとに決めるため、4月から高所得世帯の保育料が直ちに値上がりするかは、自治体ごとに対応が分かれる。


少子高齢化が進んでいる中、少子化対策の為に、色々な策が考えられていると思います。「子供手当て」もその一つで、これに期待している子育て世帯は多いことと思います。しかし、この記事にある、「高所得層で保育料値上げ」と言うのは、この少子高齢化を何とかしようと言う時代の流れに少し反しているような気がします。どのラインで高所得層と分けるのか解りませんが、子どもを保育園に預け、共働きしている世帯は、それなりに収入は多くなると思います。一生懸命働いているのに、その結果、保育料を上げられるのでは、どうも腑に落ちませんよね。上限額が約8万円から10万円になるなんて驚きです。そもそも今まで上限額が8万円だったことにも驚きでした。共働きして収入を得ても、8万円もの保育料を取られている家庭があるんですね。高齢者も高齢者施設への入居には高額なお金が必要と聞いています。高額なため入りたくても入れない高齢者も多いでしょう。子供は保育園に入るのも難しく、高齢者も高齢者施設へ入るのも難しい日本、これで本当に少子高齢化対策が進んでいるのか、疑問に思ってしまいます。


以下医療介護CB newsの一部抜粋です


公明党は1月8日、昨年実施した「介護総点検」活動での調査結果を発表した。介護従事者に対する調査では、「(介護従事者の)離職率が高い」といわれている理由について尋ねたところ、「業務内容に対して収入が低い」との回答が約8割に上った。同党では、今回の調査で浮き彫りになった介護をめぐる課題などについて、「現在策定作業中の『新介護ゴールドプラン(仮称)』に反映する」としている。介護従事者に対する調査では、「(介護従事者の)離職率が高いといわれていますが、その原因は何だと思いますか(複数回答可)」との質問に対し、「業務内容に対して収入が低いため」との回答が82.5%で最も多く、以下は「心身の負担が大きい業務内容のため」(75.4%)、「勤務時間が変則なため」(34.3%)などが続いた。「離職率は高くない」との回答は2.1%にとどまった。


仕事を探すときに、「賃金などの待遇の良い職業」を求めるか、それとも、「やりがいのある職業」を求めるか・・・・・。理想は、自分の好きな仕事でやりがいがあり、そして待遇の良い職業に就けると良いですよね。けれども、なかなかそんな理想的な職業に就けている人は少ないのではないでしょうか。介護の仕事と言うのもその一つだと思います。介護職は離職率が非常に高い職業として有名ですが、その理由は以前から「待遇の悪さ」が言われています。今回の調査結果でも、それは明らかになっています。離職率が高い理由に、「業務内容に対して収入が低い」との回答が8割にも上がっています。想像通りの結果といえるでしょう。私の身内にも介護を必要としている人がいて、介護職の方にお世話になっています。一緒に住んでいる訳ではないので、その仕事の大変さを全て見ている訳ではありませんが、とても重労働だと言う事は解ります。体への負担は大きいこともわかりますし、私達の目に見えていない精神的負担も大きいことでしょう。遣り甲斐があっても、心身への負担が大きく、収入が低ければ、離職をしてしまっても、誰も介護従事者を責める事は出来ないでしょう。調査だけで終わることなく、「新介護ゴールドプラン」と言うものに、上手く反映されると言いのですが。