スーパーワンダーボーイ モンスターワールドで遊んでみた(レビュー61) | バーチャルコンソールクエスト

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不定期でお送りしておりますバーチャルコンソールレビュー。
61回目の今回はマスターシステムのスーパーワンダーボーイモンスターワールドです。
それでは


スーパーワンダーボーイモンスターワールドは
1987年にアーケードで登場したワンダーボーイモンスターランドの移植作で
セガマークⅢ用として1988年1月31日に発売されました。


家庭用に移植された際ランドからワールドに名称変更されまして
以降このシリーズはモンスターワールドとなってますね。
ワンダーボーイシリーズとしてのナンバリングも続く為
ワンダーボーイVモンスターワールドⅢみたいに紛らわしいタイトルになったこともw
また、モンスターワールドシリーズ最高傑作との呼び声高いモンスターワールドⅣは
主人公が女の子なのでワンダーボーイシリーズとしてはカウントされてない模様。
今後新作が出たらますますナンバリングがややこしくなりそうですなwww

それから、初代ワンダーボーイを含めこのシリーズの特徴として
セガハード以外への移植はキャラが差し替えられてるのも特徴でしょうか。
本作を例に挙げますと

アーケード版:ワンダーボーイモンスターランド(セガ)
セガマークⅢ版:スーパーワンダーボーイモンスターワールド(セガ)
ファミコン版:西遊記ワールド(ジャレコ)
PCエンジン版:ビックリマンワールド(ハドソン)

こんな感じです。
セガハードタイトルは開発元であり版権元のウエストン自ら移植してますが
他ハードはライセンス販売のみで移植は違う会社だったと思います。
80年代後半はまだまだゲーセンに行く事を良しとされてなかった時代ですし
キャラの人気度からするとビックリマンワールドの認知度が一番高そうで
ビックリマンをオリジナルタイトルと思ってる人も多いような気がしますが
セガのアーケード版がオリジナルですよ。
ビックリマンワールドはボスキャラこそ違えどあとはほぼアーケードそのままでした。
ファミコン版は設定を西遊記に変えて
マップも要所要所は似てますが変ってる部分も多い不思議仕様。
マップ関連は多分スペックの都合なんだろうなあ。
移植としてはけっこう苦しいんですがプレイ感はそれなりにがんばってたなあ。
西遊記ベースの世界観もけっこう好きだったし。
で、マークⅢ版。
キャラクターはオリジナル通り。
だけではなく、マークⅢオリジナルステージなんかも登場してパワーアップしとります。
グラフィックも相当頑張ってましてボスにダメージを与えた時のカラータイマーの変色等
かなりオリジナルに近い移植。
シェア的には相当苦戦したセガ・マークⅢですがこのモンスターワールドの出来を見てると
マークⅢ、実はできる子だったというのがよく分かります。
いやほんと、西遊記ワールドと比べると実力差歴然。
ビックリマンワールドと比べてもオリジナルを忠実に移植してる分
アーケードを知る者に取ってはこっちに軍配上げたいくらいです。
FM音源とPSGサウンド両方楽しめるのもポイント高し。
僕はPSG音源の方が好きです。
ほんとできる子だったよなあ。
変な話、メガドライブよりできる子だったような気がしますw
メガドライブはうーん、なんというか愛すべきクソゲーが多すぎてねwww
お兄ちゃんであるマークⅢは地味ながら遊べる良作がけっこう揃ってましたから。
ハードは性能じゃないんだよなあ、やっぱソフトあってこそだな。
なんてことを思い返した次第であります。

ハードの話はこの辺にして。

モンスターワールドシリーズは作品を重ねるごとにRPG色が強くなっていきますので
アクションRPGとして認知してる人も多いかと思いますが
初代である本作はRPG要素と言えばアイテム購入によるパワーアップと
隠し扉や隠しコース等簡単な謎解き程度。
ライフのストックはスコアで増えていきますが
インカムを稼がなければならないアーケード作品らしく
ライフは砂時計の消費とともに削られていくシビアなシステムです。
なのでアクションRPGというよりかはRPG風味のアクションゲームだと思います。
そういえば昔のアーケード作品は、続編が出ます。
といいつつキャラが一緒なだけでシステムは全然違うってことも非常に多かったのですが
こいつはワンダーボーイの続編である面影がちょっぴりですが伺えますね。


システムは十字キーで移動&ジャンプボタン・攻撃ボタンとオーソドックススタイル。
道中魔法アイテムも買う事が出来まして下で魔法発動。
本作はマップの至る所にコインやドル袋が隠されていて
ジャンプしたり通過したりすると現れます。
アーケード版は普通に取ると数ゴールド程度なんですが
レバガチャ(レバーを左右にガチャガチャする行為)しながら取ると
ちょっと多く貰える(ことが多い)裏技があるんですよね。
なのでアーケードでも遊んでた僕はついつい十字キーもガチャガチャしちゃうんだけど
パッドだと魔法がよく暴発して泣けますorz

そうそう装備と言えば、装備と共に変るグラフィックも魅力のひとつ。
アーケード版は初期装備がパンツ一丁というおまぬけな姿で登場するんですが
残念ながらマークⅢ版は最初から皮の鎧装備。
これはパンツ一丁のグラフィック用意する手間と容量を省いたんじゃないかと思われますが
にしてもあの姿、一部地域では可愛いと評判だっただけに残念w
ビックリマンワールドでは主人公ヘッドロココ様なのにパンツ一丁で出てくるもんだから
パンツロココとかおむつロココとか呼ばれてましたなあwww

ワンダーボーイは右へ右へ進んでボスを目指す純粋な横スクロールアクションでしたが
モンスターランドはRPG要素を盛り込んでるということで
各ステージマップを攻略して進むスタイルに変更になってます。
攻撃は補助的に魔法も使えますが、基本は剣一本。
敵のパターンを見切って間合いを計りつつ倒していきます。
まともにやり合うと大変なボス達ですが
有野課長の言葉を借りるなら
パターンはいったー
となる場面もけっこうありまして
(動きが規則的なやつが多く意外に嵌め易い)
慣れるとけっこうテンポ良く遊べるようになりますよ。
とはいえ僕のようなヘタレゲーマーはよくハメそこなって右往左往してましたがw
序盤のボスはあとから雑魚にまぎれて登場するようになりまして
プレイヤーの行く手を阻んできます。
これがまた楽しかったんですよね。
後半装備が強化されてるので序盤のボスがけっこうサクッと倒せたりするのが快感で。
強くなった事、そして上手くなった事が実感出来て楽しかったなあ。
88年のファミコン製アクションゲームは難易度のインフレが始まって
腕が衰えた今遊ぶとクリアするのにいつも難儀しますが、こいつはまだまだ良心的でした。
ほどよい難易度、ですがRPG風味のお陰でクリアした感もそれなりに味わえて
何度もクリアしたくなる楽しさを持っています。
冒険の始まりから終わりまでが1時間ちょっとだったかな。
今なら1時間程度でクリア出来るゲームなんて
ボリューム少ない、プレイ時間短すぎ、と酷評されそうな気がしますが
1時間で満足出来る冒険活劇を表現するのは簡単な事ではないと思いますよ。
モンスターワールドはその辺のさじ加減が絶妙。
おっさんゲーマーは時々思います。
ゲームのボリュームばかり見るのではなくゲームが持つ味わいも見ておくれよ、と。
みんながみんなデカ盛りの天丼や巨大パフェを食べたい訳ではないと思います。
100時間以上遊びたい人ばかりでもではないですし、
100時間以上遊べるゲームが大好きな人も、時にはうんざりすることもあるでしょう。
ちょっとアクションゲームでも。
そんな気分の時が必ずあると思います。
モンスターワールドはそんな気分の時にぴったりの作品じゃないかな。
そういえば昔のゲーセンでもそんな存在でした。
全力で小銭むしり取りにくるゲームに疲れた時、
のんびりゲーム楽しむかと遊んでいたゲームでした。
ちょっとした練習でクリアさせてもらえた、今思うとけっこう貴重な作品。
こういった作品、意外に今の時代にマッチしてるような気がするんだけどなあ。
肩肘張らずに遊べてライトすぎないゲーム。
モンスターワールドにはそんな魅力があります。
ヌルすぎず、厳しすぎず、程よいコンパクトさを持った
とてもよく出来たゲームだと思います。
今時のゲームに疲れた心を癒すのにも最適じゃないかな。
なんか時代が求めてるゲームのような気がしてきたぞwwwww
最後はちょっと言い過ぎな気もしますが
昨今のゲームはある程度やり込まないと面白さが見えてこないので
このようなシンプルなゲームは逆に新鮮でけっこう感動しました。
感動して感心した。
ゲームが本来持ってた攻略する喜びというのを思い出したような気がします。
システムを熟知し、武器強化のため下位クエスト繰り返して対策練って…
苦労して苦労して勝ち得る勝利だけがゲームの醍醐味じゃないですよね。
手軽に感動が味わえるのもゲーム持ってる大きな魅力だと思います。
武器買えば次の瞬間から強くなった事が味わえる手軽さとうれしさ。
この楽しさ、もっともっと思い出した方がいいかもしれません。
ちょっとファミコンやPCエンジンのパワーアップ要素のあるアクションゲームや
アクションRPG遊びまくってみるかな。
モンスターワールドはいいきっかけになりそうです。
温故知新とはよくいったものです。


スーパーワンダーボーイ モンスターワールド
マスターシステムソフト:セガ:2008年12月24日配信開始
DLに必要なニンテンドーポイント:500


僕のオススメ度  100%