あっぱれ!ゲートボールで遊んでみた(VCレビュー24) | バーチャルコンソールクエスト

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気ままにお送りしておりますレビューのコーナー。
しばらく任天堂ハードが続いたので今回はPCエンジンのこいつだ!!


あっぱれ!ゲートボール。

僕の知る限り唯一のゲートボールゲー。
と思ってたらPSのシンプルシリーズでもう1本出てました。
ほんとなんでもあるなあ、あのシリーズは。
ちなみに、僕はあのシリーズを「ザ」と呼んでます。
お店で見かけても「おっ、ザの新作は地球防衛軍か」などと言いながら手にしたものです。
ザのシリーズがまさか次世代機クオリティで、しかも2本も出るとは思わなかったよなあ。

ザの話ではないですね、失礼しました。
コンシューマ(家庭用)では以上の2本。
それからiモードとヤフーケータイ向けの携帯コンテンツとして
ナムコがファミリーゲートボールを配信しています。
なんでナムコがファミリーシリーズで??
とお思いの方もいらっしゃると思いますが
実はナムコはその昔、ゲートボール用具も作ってたんですよ。
近所のじいさんばあさんが使ってるスティックにnamcoのロゴがあって
驚いたのをよく憶えています。
そういえば昔朝やってたおはようゲートボールの提供にも
ナムコあったような気がするけどなあ。
もう記憶が古すぎてちょっと自信ないですけど。


ゲートボールは日本発祥の競技でその歴史は思ってたよりも古く、
1947年に子供向けの遊びとして考案されたのですが
その後どういう訳か子供ではなく高齢者の方々の間で
手軽に出来るスポーツとして大ブレイク。
70年代後半から80年代にかけての人気っぷりは凄まじく、
休日公園で遊んでたらその隣では必ずと言っていいほど
じいさんばあさんがゲートボールやってましたね。
現在は世界ゲートボール連合の元に世界的な競技として
広く普及しているようです。
すげえなあ。

そろそろ競技の説明行きましょうか。
白線で囲われたフィールド内に3つのゲートと
終点となるゴールポールが配置されていて
ゴルフのパターのようなスティックでボールを転がしてゲート通過を目指します。
ゲートは通過する方向と順番が決まっていて
決められた方向からゲートを通過すると次のゲートへ。
第3ゲートまで通過したら終点であるゴールポールを目指し
これに触れるとゴールとなってそのプレイヤーは競技終了となります。
各ゲート通過するとポイントが加算されていきます。
競技はチーム戦でして五人編成、。
相手と合わせて10名の選手が交互にショットしていき
先にチーム全員がゴールするか30分過ぎた時点でポイントが多いほうが勝ちとなります。


ざっくり説明するとこんな感じでしょうか。
ここまでの説明だと4ホール連続のパットゴルフのような印象でしょうか。
しかしながらゲートボールにはタッチスパークショットというルールがありまして
タッチとは敵味方問わずフィールド上にある他プレイヤーのボールに触れることで
タッチしたボールには1回だけスパークショットを行なうことが出来ます。
で、このスパークショットで味方なら有利な位置に送ってあげる、
敵ならフィールドの外に出す、といった戦略が可能となるのです。
ゲートボールはフィールドの外に出たボールはアウトボールと呼ばれ
次のターンは出たラインからフィールドに戻すためのショットしか出来ないので
スパークで出されたらひとたまりもありません。
これがゲートボールの醍醐味ですね。

ということでパットゴルフのようでビリヤードのような不思議な競技・ゲートボール。
僕は実際にやったことがないのでなんとも言えませんが
ショットは個人スキルですが戦略はチームぐるみで立てる必要がある
非常に奥の深い競技で、子供から高齢者まで楽しめるスポーツのようです。
ルールや歴史を詳しく知りたい方は日本ゲートボール連合のサイトに行くと
動画付きで詳しく教えてくれますよ。

(財)日本ゲートボール連合


やっと本題だ(笑)
そのゲートボールをゲームで再現したのがあっぱれ!ゲートボールです。
1988年登場ということでPCエンジン初期の作品ですね。
操作は簡単。
十字キーで目標を定め、ボタンでショット。
目標を定める段階で遠くに狙いをつければ強いショット
近くなら弱いショットと使い分けできます。

ゲートボールには
審判が笛を吹いてから10秒以内にショットしないといけない
というルールがありますのですばやく狙いを定める必要があります。
とはいえ、ゲームなんで慣れれば10秒もあれば十分ですね。
あとはゲートボールのルールに従ってプレイを進めていくのみです。

ということで初体験は遊び半分仕事半分な情況でしたが
今回は初めて真剣に遊んでみました。


うーん、正直微妙。
ルールも忠実に再現されてますし芝と土のグラウンドを選べたりと
コミカルなグラフィックとは裏腹にかなり本格的な作りなんですが
チーム戦とはいえプレイするのは全部僕。
見た目は違いますが性能は同一、
慣れると正確なショットが打てるようになりますんで
単調なプレイの連続になってしまいます。
ゴルフやビリヤードなら一人スコアを競うことも出来るんでしょうけど
対戦することを前提とした競技ではそれも叶わず。
こういうのっていろんな個性が集まってチームを作り、
共闘していくのが楽しいんですよね。
一人で五人使っても意味がない。
ということでCPU戦でも対戦でもだんだん空しくなってしまいます。
ゲートボールは実際に遊ぶのが一番面白そうだと言うのがよく分かりました。
ゲームにはあんまし向いてないや(笑)


そういえばゲートボール大ブームの80年代、新聞でゲートボール殺人という見出しを
何度も目にすることがありました。
ゲームにエキサイトした方がスティックで相手を殴ってしまったようです。
当時、ゲートボールというのがどんな競技かまったく知らなかった僕は
どうしてお年寄りの娯楽でそんなことになってしまうか不思議でなりませんでしたが
ゲーム屋でバイトをしてた時の検品でこのあっぱれ!ゲートボールに触れた時
逆上してしまうお年寄りの気持ちがよく分かりました。
と言うのも個人スキルの差をチームで埋める為のルールとして作ったはずの
タッチ&スパークショットシステムなんですが

相手のターン:タッチ→スパーク→アウトボール

自分のターン:フィールドに戻す

相手のターン:タッチ→スパーク→アウトボール


という無限ループを特定プレイヤーにしかけることも可能。
これをされちゃあ面白くないですよね。
そりゃ殴りたくもなるよ、と思ったのでした(笑)


そんなこんなで、ゲームとしてはオススメしづらいという
非常に残念な結果になってしまいましたが
本物のゲートボールは一度是非やってみたいなと思いました。
家に友達10人集まるよ、なんてことが可能な環境の方は
チーム戦の醍醐味が味わえそうなので本作でもけっこう遊べるかもしれません。
とにかく現実でもゲームでもくれぐれもケンカのないよう
フェアプレー精神で望みましょう。
まあWiiリモコンは大した凶器にはならないと思いますが
ゲートボールスティックはかなり危険ですから(笑)


あっぱれ!ゲートボール(PCE・ハドソン)
2007年7月24日配信開始・DLに必要なWiiポイント:600


僕のオススメ度  30%
(最低は0、最高は100)