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AOL・グーグル資本提携、巨大連合で勢力図変動

米アメリカ・オンライン(AOL)とグーグルが資本提携する見通しになった。インターネットサービスの利用者や広告収入でライバルを大きく引き離す連合が誕生。急成長するネットビジネスの地殻変動を呼び起こしそうだ。

 1985年創業のAOLはネットビジネスでは草分け的存在。ネット接続市場を独占した90年代の存在感はないが、ブランド力は強く、有料会員は業界最大級の2000万人、閲覧者は1億人強。AOLとの提携はグーグル、ヤフー、マイクロソフトのネットサービス部門「MSN」のネット3強が競った。収入源はネット広告だけに、AOLと提携すれば群を抜く。

 グーグルは米の検索市場で45%のシェアを持つ最大手だが、利用者の閲覧時間は月間30分で、ヤフーやMSNの3時間には後れを取る。音楽番組の生中継などに強いAOLの閲覧時間は5時間。グーグルはAOLへのリンクを優先表示して閲覧者数を増やす。(2005.12.18/日本経済新聞)

IP時代の競争政策、通信会社など15社トップから意見聴取

 総務省はNTTやKDDI、ソフトバンクなど通信関係15社・団体の経営トップから、競争ルールに関する意見を聴取する方針を固めた。IP(インターネットプロトコル)技術を活用した次世代通信網の普及をにらみ、接続・料金政策の議論に反映する狙い。

 主な出席予定者はNTTの和田紀夫社長、KDDIの小野寺正社長、ソフトバンクの孫正義社長、イー・アクセスの千本倖生会長、ボーダフォンのビル・モロー社長ら。「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」の場で、来年1月下旬と2月中旬に意見を聞く。市場シェアが高い支配的事業者への規制などが焦点となる。コンテンツ制作者や消費者団体も招き利用者の視点を入れたい考え。

 NTTのグループ再々編計画にライバル各社は「独占回帰に向けた動きで公正競争が阻害される」と反発している。(2005.12.18/日本経済新聞)

単語カードもUSB接続の時代

単語カード2000ページ分の質問と回答を収録できるUSB接続の小型端末が登場。「英単語ターゲット1900」も収録する。

 コクヨS&Tは、単語カード2000ページ分の質問と回答を収録できるUSB接続の小型端末「memoribo」(メモリボ)を来年1月10日に発売する。7140円(税込み)。


 PCで問題と回答を作成し、USB経由で本体に送信する。1ページに全角で48文字まで入力でき、ワンタッチで問題画面と回答画面を切り替えられる。ページを自動的に送る機能や問題をランダムに表示する機能を備えた。

 大学入試用英単語集「英単語ターゲット1900」(旺文社、以下同)に掲載された英単語1900語をあらかじめ収録しているほか、専用Webサイトで「漢字ターゲット1700」「日本史年代暗記ターゲット312」「世界史年代暗記ターゲット315」のコンテンツも無償公開する。

 サイズは98(幅)×15(厚さ)×40(高さ)ミリで約50グラム。ボタン電池(CR2032)×2で約300時間連続駆動する。(2005.12.16/IT Media)

GMOホスティング&セキュリティがマザーズ上場--初値は公開価格の2倍以上



 GMOインターネットの連結子会社で、ホスティングやセキュリティサービスを提供するGMOホスティング&セキュリティは、12月16日に東京証券取引所マザーズに新規上場した。証券コードは3788で主幹事証券会社は大和証券SMBCとなっている。

 GMOホスティング&セキュリティは上場に伴い、普通株式を1500株を公募し、2000株を売り出した。今回の上場により、発行済株式数は5万5835株から5万7335株になる。

 初日の取引は朝方から買い物を集めて値が付かず、買い気配を切り上げていった。結局、大引け間際に148万円の初値をつけ、公募価格に比べて201倍となった。終値は162万円とさらに買われた。

 GMOホスティング&セキュリティは有限会社アイルとして1996年からホスティング事業を開始。その後GMOインターネットと資本提携し、2002年にはホスティングサービスなどを提供するラピッドサイトと合併。2003年にGMOホスティング&セキュリティに社名変更している。(2005.12.16/CNet)

Adobe決算、売上高が過去最高に

Macromediaの買収を完了したAdobeの9~11月期決算は、売上高が19%増で過去最高となった。CFOの辞任と日本法人の新社長も同時発表された。

 米Adobe Systemsが12月15日発表した同社第4四半期(9~11月期)決算は、売上高が前年同期比19%増で過去最高の5億1040万ドル、純利益は1億5630万ドル(1株当たり31セント)となった。

 通年でも売上高は前年比18%増の19億6600万ドルで過去最高となり、純利益は34%増えて6億2800万ドルだった。

 ブルース・チゼンCEOは「当社はMacromediaの買収を完了し、戦略を加速して今後成長に向かう態勢にある。今後はさらに幅広い顧客のニーズに対応し、特にモバイルとエンタープライズ分野で新しい市場に参入できる大きなチャンスがある」と述べている。

 第1四半期の業績は売上高が6億3000万~6億6000万ドルを予想。1株利益は13~16セント、Macromedia買収関連の経費などを除外した非GAAPベースでは28~30セントを見込んでいる。

 また、CFOのマリー・デモ氏の辞任と、日本法人の社長にBEA Systems元幹部のガレット・イルク氏を任命する人事も同時発表された。デモ氏は個人的事情から3月末で辞任予定。Adobeでは後任探しに着手している。(2005.12.17/IT Media)

音楽ファイルの違法交換、使用世帯数が激減--米調査


 調査会社NPD Groupは米国時間14日、米連邦最高裁判所がPtoPソフトウェア会社に不利な裁定を下した夏以降、オンラインで音楽ファイルを違法に交換する世帯の数が、米国において激減したと述べた。

 ただし、実際に交換されている音楽ファイルの数が依然として多いことから、ヘビーユーザーによる利用は今も続いている可能性が高いとも、同調査会社は述べている。

 音楽ファイルを少なくとも1つはダウンロードしたことがある世帯数が、6月には640万だったが、10月には570万に減った。11%も減少した要因には、違法なファイル交換に反対するエンターテインメント業界のキャンペーンが功を奏したことが考えられるとNPD GroupアナリストのRuss Crupnickは述べた。

 「季節的な要因と関係なく、違法ダウンロードがこれだけ減少したのは初めてのことだ」とCrupnickは述べた。

 エンターテインメント関連企業は、これまでの訴訟や啓蒙活動、そして法廷闘争を通して、音楽や映画をオンラインで違法に交換する利用者が最終的に減ることを期待していた。そして、ファイル交換に関するデータを何年間も見守ってきた。

 個人ユーザーを対象にした訴訟が大々的に報じられたりもしたが、ファイル交換を取締まる活動は、その効果がこれまで表れてきていなかった。 (2005.12.17/CNet)

あおぞら銀、ブループラネット株を売却

 あおぞら銀行は20日、保有するブループラネットの株式をエフアンドエムへ譲渡する。譲渡金額は約8100万円。ブループラネットは金融機関向けにインターネットサービスを構築する会社で、あおぞら銀は発行済み株式の55.1%を保有していた。(2005.12.17/日本経済新聞)

人工知能の専門家を迎え入れるヤフー、サービスでの応用を目指す



 Yahooは、米国東海岸に研究センターを開設し、国外での研究センター開設を視野に、人工知能の専門家である米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)の元ディレクターを迎え入れた。

 Yahooの米国時間15日の発表によると、同社はRon Brachman(56歳)を世界の研究事業を総括するバイスプレジデントに任命した。

 新しい研究センターはニューヨーク市内にある。「市場やオークションの場で人間がどのように集まり行動するか、どのように物品やサービスを交換するか、さらに、どのように集団がマクロ経済的行動をとるか」を理解するために、当初は、メディアやミクロ経済、電子商取引の研究に集中する。(Brachman)

 BrachmanはDARPAの情報処理技術室の元ディレクターだ。

 新しい職場で同氏は、データマイニングと、コンピュータシステムを時間とともに適応させる方法について研究する予定だ。「オンラインサービスで何かを推奨するという行為には、ユーザーの関心事の類似性や人に何かを推奨するときの方法への理解が伴い、その背景には(人工知能)技術がある」とBrachmanは言う。

 また、人工知能は詐欺との戦いやターゲット広告の効果向上にも役立つと同氏は言う。「取引が偽物かもしれない状況を理解するのに、専門家の法則やベイズ理論を利用できる」とBrachmanは言う。

 同氏は2002年にDARPAに所属する前は、AT&T研究所のリサーチバイスプレジデントを務め、同研究所内に人工頭脳チームを立ち上げた。また、米人工知能学会の代表を務めた経験もある。プリンストン大学を卒業し、ハーバード大学で修士号と博士号を取得している。

 Yahooにはほかに3つの研究センターがあり、それぞれカリフォルニア州のサニーベール、バーバンク、バークレーに置かれている。(2005.12.16/CNet)

Dell、ノートPC用バッテリーをリコール

日本などで製造されたノートPC用バッテリーの一部が過熱して発火する恐れがある。Latitude、Inspiron、Precisionの一部モデルのバッテリーが対象。

 Dellは12月16日、日本などで製造されたノートPC用バッテリーの一部が過熱して発火する恐れがあるとして、リコールを発表した。

 問題のバッテリーは、Latitude、Inspiron、Precisionの一部モデルに付属または単体で発売されたもので、2004年10月5日から2005年10月13日にかけて出荷された。バッテリーの背面には「DELL」の文字と、「Made in Japan」または「Made in China」の文字が記載されている。

 米消費者製品安全委員会(CPSC)によると、Dellには過熱の報告が3件寄せられており、机などの損傷はあるが怪我は報告されていないという。

 DellではWebサイトで対象となるバッテリーの部品番号を公開し、無償交換を行っている。該当するバッテリーは交換用のバッテリーパックが届くまで使用せず、付属のACアダプタで利用するよう呼び掛けている。(2005.12.17/IT Media)

「AJAX」で生まれ変わるデスクトップアプリケーション

 「AJAX」など、インタラクティブなウェブアプリケーションを構築する洗練された開発技術の登場で、消費者向けウェブアプリケーションが急増している。

 こうした技術により、かつては非現実的とされた取り組みまでもが息を吹き返し始めている。その取り組みとは、Microsoft Officeに取って代わるオンラインアプリケーションの開発だ。

 「Google Maps」をはじめとする注目度の高いWebサービスが複数登場し、従来のウェブサイトよりはるかにすぐれたユーザーエクスペリエンスを提供するようになったことで、AJAX技術の認知度は向上した。いまでは、10社を超える新興企業がこの技術を用いて、ワープロソフトからプロジェクト管理ソフトウェアにいたるさまざまなデスクトップアプリケーションのオンラインバージョンを開発している。

 ただし、「Web 2.0」とも呼ばれるこれらのウェブアプリケーションの多くは、Microsoft Officeを模倣してオンライン化しただけのものではなく、むしろインターネットを介した情報の公開/共有に重点を置いている。

 その根幹を成すAJAX技術は、JavaScript言語やその他のウェブ標準技術を用いるもので、1990年代に考案された。

 しかし、アナリストや起業家らによれば、AJAXという用語が作られた2005年2月頃までは、AJAXのもたらす新たな可能性を認識する開発者や企業はそれほど多くなかったという。

 今年になってGoogleがAJAXを使用したアプリケーションを公開したせいもあり、ウェブアプリケーションがルック&フィールの点でも、既存のデスクトップアプリケーションに対抗できることが明確になった。また、複数のブラウザがウェブ標準をより広く採用したことで、開発者はAJAXアプリケーションを大半のPCで動かせるとある程度確信できるようになった。

 Burton GroupのアナリストRichard Monson-Haefelは、「AJAXが登場した2005年前半に、これをサポートする企業が至る所で設立された。こうした新興企業は優秀な開発者を擁しており、(ツール)ベンダーによる制約に縛られることもないため、AJAXを駆使して思い通りの開発を進めていけるだろう」と述べている。

 Macromediaの「Flash」や「Flex」のようなマルチメディアツールを用いて作成されたインタラクティブなウェブページは、数年前から一般に登場していた。こうしたいわゆる「リッチアプリケーション」と呼ばれるツール類は、複雑なタスクの処理に今後も使われ続けるだろうが、既存のウェブサイトにインタラクティブ性を持たせるといった単純な作業にはAJAXが適していると、Monson-Haefelは述べている。

 すぐれたウェブサイトを構築できる技術が出現したことで、広告収入やサブスクリプション形式での利用料徴収でコストをまかなえるホステングサービス実現への道が拓かれた。1台のマシンごとにソフトウェアを購入するという、従来のデスクトップソフトウェアの販売モデルは、いま転換点にさしかかっている。

 Microsoftは、デスクトップソフトウェアの分野で圧倒的な地位を築いているが、そんな同社でさえも遅まきながらウェブベースのアプリケーションサービスに積極的に取り組むようになった。

 同社はソフトウェアサービスに関連した部門の組織改変を行い、11月にはMSN部門から派生した多数のサービスを提供する「Live.com」を立ち上げた。Hotmail(ここでは「Windows Live Mail」と呼ばれる)などの多くのLive.comサービスは、AJAXを用いて改良したフロントエンドを採用している。

AJAXを用いたOfficeが登場か

 AJAXの人気が高まり、Microsoftもソフトウェアサービスに本腰を入れるようになったことで、Microsoft Officeに代わるウェブベースのアプリケーションに関する議論が高まりつつある。すでに複数の企業がオンライン版の生産性アプリケーションを開発しているが、現在は、そうした製品の根幹にウェブベースのコミュニケーションを位置づけようとする試みが行われているら。

 たとえば、「Writely」はオンラインで提供されているワープロソフトだが、このシステムの価値は人々が簡単に共同作業をおこなえたり、ウェブページを共有できることのほうが大きいと、同社の共同創業者であるSam Schillaceはいう。Writelyでは現在4人の社員が働いている。

「Writelyをリリースしてから4~5カ月間は、だれがブラウザでドキュメントを編集するものか、頭がおかしいのではないかと言われた。ところが今では、MicrosoftやGoogleがこれと同じことをしようとしている。つまり、われわれは6カ月の間に、頭のおかしな人間から普遍的な知恵を体現する存在へ昇格したことになる」(Schillace)

 Googleが一部の従業員をオープンソースプロジェクト「OpenOffice」の開発に専念させると決定したことから、同社では生産性スイートのホスティングを行うつもりだという憶測が生まれている。

 一方、MicrosoftはOfficeの完全なホスト版を提供する計画については何も公表していない。同社は11月に、小規模企業向けサービスの「Office Live」を提供し、ユーザーが顧客アカウントの動きを追ったり連絡先の管理を行えるようにすると発表した。だが同サービスは、Officeを補完するものであり、それに取って代わるものではない。Microsoftによれば、Office Liveは広告付きの無料版とサブスクリプション版の両方が提供されるという。

そのほか、Silverofficeという新興企業でも「gOffice」というOfficeに似たウェブアプリケーションを開発中だ。同社のウェブサイトでは文書作成や印刷を行うことができ、またオンライン版の表計算ソフトウェアやプレゼンテーションソフトウェアも間もなく提供される予定だ。また、Silverofficeの創業者でCEOを務めるKevin Warnockは、文書をAdobe Systemsが開発したPDF形式に変換するサービスを1月から開始すると話している。


 gOfficeアプリケーションは、広告収入を確保しながら、ユーザーには無償で提供されている。同社では、サブスクリプション形式のgOfficeを、広告表示を望まない企業顧客などを中心に配布していくという。現時点での登録ユーザー数は「5ケタ」に及んでいるが、同社は米国以外のユーザーも獲得して、これを200万人にまで伸ばしたいと考えている。

 もっとも、Silverofficeの目標はMicrosoft Officeを駆逐することではない。

 Warnockは、「(gOfficeは)Officeスイートと今後も共存していけるだろう。双方が互いを追い落とす必要はない」と述べている。Microsoftの「Outlook」が多くのPCにあらかじめインストールされていても、HotmailやGMailのようなウェブベースの電子メールを使用するユーザーが存在していることに、同氏は言及している。

 Warnockが率いるSilverofficeは従業員15名ほどの企業だが、AJAXとウェブ配信モデルを活用することで「自力での成功」が可能になったという。「資金を調達することなしに、大勢の人々の目に留まる実践的な道を選んだ」(Warnock)

対象は消費者から企業へ

 Writely、gOffice、それに37Signalsの開発する予定リストや個人情報管理(PIM)ツールなど、ウェブベースの生産性アプリケーションやインスタントメッセージングアプリケーションは、主に一般消費者向けのものだ。しかし、IT企業の幹部やアナリストらは、AJAXで開発されたウェブベースのアプリケーションが与える影響は、企業向けアプリケーションにも波及するだろうと予測している。

 企業は、AJAXを利用して既存の企業ウェブサイトのインタラクティブ性を向上させたり、XMLベースのデータ転送機能を使って、複数のソースから情報を集めて組み合わせる「マッシュアップ(mash-up)」サイトを構築したりすることが可能だ。たとえば、学校の所在地情報を収集し、不動産業者のウェブサイトに物件情報とともに表示することなどが可能になると、Monson-Haefelは述べている。

 電子メールおよびカレンダーアプリケーションを提供する新興企業Zimbraで、CTO(最高技術責任者)を務めるScott Dietzenは、金融サービス企業や通信事業者が求めるリッチなユーザーインターフェースを備えたソフトウェアなどのBtoBアプリケーションに、AJAXが大きな影響を与えるはずだと考えている。同社の企業向け製品では、データ交換にAJAXを多用しており、例えばカレンダーの予定欄にある待ち合わせ場所をGoogle Mapsに表示できるという。

 AJAXのユーザー企業であるIconix Pharmaceuticalsは、AJAXとGeneral Interfaceのツールキットを併用してきた。Iconixは現在、統合ソフトウェアプロバイダーのTibcoに買収されている。Iconix Pharmaceuticalsは、薬の作用を検証するための大規模なデータベースと先進的なフロントエンドを持つアプリケーションを開発し、これを製薬各社の技術者向けに提供している。

 AJAXを用いることで、同社は複雑なユーザーインターフェースを開発し、複数のデータソースを連係させられるようになった。同社の情報科学担当バイスプレジデントAlan Roterは、ウェブベースのアプリケーションであれば、情報をインターネットを介して配信することも、イントラネット上にインストールしておくことも可能だと話している。

「ウェブベースのユーザーインターフェースを採用しなければ、シッククライアントを用いて任意のクライアントサーバインターフェースを実装し、レンダリングのための作業をすべて実行する必要が生じただろう。ウェブベースのUIの利点は、インストールが不要ということだが、これはほんとうにすばらしい特性だ」(Roter)

 Roterは、TibcoのAJAXツールは洗練されており、他の言語に比べて開発期間が短くて済むと述べている。しかし一般的には、AJAXツールはまだ既存製品ほど成熟していないと、アナリストは指摘する。

 Monson-Haefelも、商用AJAXツール市場の「生態系」はいまだ確立されていないと言う。とはいえ同氏は、Adobeが提供するMacromediaのツールやMicrosoftのツールと同様に、AJAXもいずれは開発技術の主流となるだろうと見ている。

 一方、WritelyのSchillaceは、AJAX人気が高まったことで、当面はウェブページにおけるインタラクティブ性が過度に追求される状態が続くと予想する。実際に、AJAX技術が過剰に用いられた結果、インタラクティブではあるものの安全性の低いウェブページが乱立し、そうした事態に対する反動が生まれることを懸念する企業幹部やアナリストもいる。

「AJAXは万能薬ではない」と、ZimbraのDietzenは話し、複雑な表計算やプレゼンテーション用のアプリケーションなどには、デスクトップ上のデータ格納領域が必要になる点を指摘している。「リッチなインタラクティブ性が求められる従来のウェブアプリケーションを強化するのはすばらしい。だが、すべてのウェブアプリケーションがリッチなユーザーインターフェースを必要としているわけではない。そして、それを必要とする場合は、AJAXが現時点で最良の選択肢だと言える」(Dietzen)(2005.12.12/CNet)