恒例のUFCファイトナイト感想ですが、その前に格闘技界で個人的に気になったニュースに関して私見を述べていきましょう。
なお、ヒラモトがテソシソに😝害予告をしたりなどして相当喰って掛かっている件に関しては、もうTwitterやっていないんで詳しい概要は分からないんですけど、「無理してんなぁ・・・」くらいの感想しかありません。悪しからず。
⭐️UFC独占禁止法違反の訴訟で和解が成立⭐️
OmasukiFight
@omasukifight
カン・リーらによるZuffa(現TKO)に対する独禁法違反の集団訴訟で、3億3500万ドル(約506億円)で和解が成立。
最悪の場合、UFCに50億ドルの賠償が命じられる可能性もあった。
余りにもあっけない幕切れ。UFCのエグい完勝に見える。
https://ameblo.jp/gold-impact/entry-12845244559.html
506億円というのも相当な金額ではありますが、ちなみにUFCの2023年の年間収益は13億ドル(約2000億円)なので、506億円「程度」の賠償金を支払って現状のUFCの独占システムを維持出来るのであれば、UFCからしてみたら実に安い手切れ金であります。
メインで訴訟を起こしたカン・リーやジョン・フィッチさん辺りの懐には相当のお金が入ったのではないでしょうか。林家いっ平、もとい、水原一平さんのように違法ギャンブルとかで多額の借金を作らない限りは、一生働かなくても暮らしていけるだけのお金が貰えれば誰だって和解しますよね(笑)。
以前のブログ記事でも綴りましたが、個人的にはUFCが選手への独占契約形態を維持していく事に関しては基本的には賛成の立場であります。
https://ameblo.jp/fanroad-gindama/entry-12728816304.html
「格闘技界が一つになって、UFCも巻き込んで対抗戦が出来るようになればもっと盛り上がる」などと安易な事を言っているファンも居るようですが、もしそういう業界になってしまったら現在のベルト乱立、ビッグマッチ優先、一部のスター選手が莫大な富を独占する今のプロボクシング界と同じようになってしまいます。
自団体のトップコンテンダーがタイトルマッチに挑むよりも、他団体のトップ選手がタイトルマッチに挑むほうが注目されて金になるわけですから、ビジネスの論理でそっちが優先されて、反対に自団体でコツコツと這い上がってチャンピオンシップに挑戦する選手達のチャンスはどんどん狭まってくるわけです。
フィーダーショー〜今のK-1RIZIN辺りの中規模メジャー団体辺りが交流戦をどんどん行っていくのは構わないですが、UFCクラスの世界的に有名な巨大組織になると、明らかに自分たちよりも規模が小さい他団体と対抗戦を行う事は、リスク以外の何者でもありません。
10回試合して9回勝つような相手でも、たった1試合の対抗戦で負けてしまうとその選手の価値が下がってしまうのが格闘技界というものです。
奇しくも先日のK-1MAXのK-1VSRISEの対抗戦において、負け越したRISEの伊藤代表がK-1で行われた試合の判定について難癖を付けていたようですが、ほぼ同じルールでも判定になるとAサイドの自団体にやや有利になる判定が出ただけでも「これは不公平だ‼️」と揉め事が始まってしまうわけです。
ボクシング界ではビッグマッチになるとリングの広さやグローブの大小で色々と双方のプロモーターが難癖を付けてくるわけですから、ユニファイドルールとRIZINルールとONEルールでそれぞれ違うのに、億の金が動くビッグマッチで中立のルールで上手く纏める事なんて、まず不可能に近いです。
UFCでファイトナイト大会も含めて年間40大会以上の興行が開催されるのも、全てはチャンピオンシップを頂点としたMMA世界最高峰の競技のピラミッド構造を成り立たせていくためで、その為には独占契約の枠の中で粛々と興行を開催していく事が正しいわけです。
まぁ時代が進めばUFCの独占形態形態も大きく変わらざるを得ない日が来るかとは思うのですが、歴史の浅いMMAというスポーツにおいて、今はまだその時期ではないと思っております。
ただ、長期で試合をしていない選手は契約が残っていても解雇されるとか(もうなっているかな❓)、王者でない選手で、長期でUFCに在籍したレジェンド的な選手に関しては団体を自由に行き来出来るなどの、ある程度の緩和措置は取っていっても良いかなとは思います。
⭐️K-1 WORLD MAX 決勝トーナメント1回戦の組み合わせが決定⭐️
3月20日にトーナメント開幕戦が行われ、勝ち上がった7選手+ワイルドカード枠1選手によるトーナメント組み合わせ抽選会が行われました。
第1試合:🇨🇳オウヤン・フェンvsワイルドカード(?)
第2試合:🇧🇷デング・シルバvs🇳🇱ダリル・フェルドンク
第3試合:🇷🇺ヴィクトル・アキモフvs🇳🇱ロマーノ・バクボード
第4試合:🇵🇱カスペル・ムジンスキーvs🇦🇲ゾーラ・アカピャン
個人的にはトーナメント優勝候補筆頭が🇦🇲ゾーラ・アカピャンで、次が🇵🇱カスペル・ムジンスキーだと思っているので、トーナメント1回戦でいきなり最強候補の2人が激突する形となりました。
消耗戦になる可能性も高いですが、同じBブロックのアキモフVSバグボードは逆にトーナメント枠の中では最弱だと思っているので、アカピャンVSムジンスキーの勝者は準決勝に関してはアクシデントが無い限りは無難にクリアするでしょう。
中国の🇨🇳オウヤン・フェンの相手は、これから決まるであろうワイルドカード枠に。
興行的には日本人選手を出したいところなので野扖か海人に声を掛けるんでしょうが、一方でK-1アドバイザーもとい、新生K-1の真正プロデューサーである石井館長は「海外の凄く強い選手と交渉しています」と語っていたので、日本人選手ゼロ、集客完全無視のキモKヲタ好みの超絶ガチトーナメントになるのも俺😝としては楽しみであります。
ONE勢の参戦はないとして、もしかしたらGLORYライト級王者🇲🇦ティジャニー・ベスタティの参戦もあるかもしれませんね。
オウヤン・フェンVSワイルドカードが消耗戦になれば、同じAブロック枠で身体能力に優れた🇧🇷デング・シルバが勢いで勝ち上がって全試合KOで優勝、という可能性も大いにありえます。
なにはともあれ新生K-1に関してここまで熱く語れるようになったのは自分にとっては大きな変化です。
今後は新生K-1関連のブログ記事も少しずつ増えていくかもしれません。
というわけで、与太話のオマケのようになってしまいますが本日のUFCファイトナイト大会感想です。
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メインイベントは女子フライ級マッチ。
元ストロー級王者🇺🇸ローズ・ナマユナスがフライ級に階級を上げて2戦目となる試合で、こちらも元ストロー級から階級を上げて、現在フライ級ランキング8位の🇧🇷アマンダ・ヒバスと対戦、5R判定で🇺🇸ローズ・ナマユナスが勝利を納めました。
スタンドではお互い中間距離で蹴りを放っていきながら、ナマユナスはスイッチを交えながらの左右の飛び込みストレート、ヒバスはナマユナスの打ち終わりを狙ってのカウンターをヒットさせるという拮抗した打撃戦をする両者。
序盤ヒバスはカウンタータックルでTDに成功しますが、1Rではナマユナスがスイープで上を取ったり、リカバリーで立ち上がるのが早く、グラウンドの攻防においてもヒバスの攻めを上手く封じ込めていきます。
4RにはナマユナスがTDからの長時間のコントロールに成功し、ナマユナスが3つラウンドを取った形で迎えた最終ラウンド。
これまでと似たようなヒットアンドアウェイの打撃戦にはなりましたが、それでも大振り一発狙いで逆転しなければならないヒバスのバックスピンキックが空を切る場面が目立ち、逆にナマユナスの正確な左右のスティッフジャブが顔面を捉え、有効打的に優って最終ラウンドもポイントを取った事で、判定で勝利を納める事が出来ました。
前回のフライ級転向初戦の相手は元キックボクサーの🇫🇷マーノン・フィオロトが相手だっただけに、終始打撃で削られTDも出来ない展開を強いられたナマユナスでしたが、今回は同じストロー級上がりのヒバスが相手という事で、接戦の中でも要所を締めた上手く自分の試合運びが出来ていたと思います。
ミドル級では元ミドル級ランカー🇺🇸エドメン・シャバシアンが、🇺🇸AJ・ドブソン相手に1R中盤までピンチに陥りながらも、ラウンド終盤に左フックでダウンを奪って逆転のTKO勝利。
シャバシアンはプロスペクトとして期待されながらも連敗してしまい、ランキングから陥落してしまった選手で、負けが込んでいた時期にやたら無駄に打たれていた試合が多くて、やっぱり反応が鈍って打たれ弱くなっているんだろうなぁ・・・と思わせる部分が今日の試合でもありましたが、何とか首の皮一枚繋がった感じです。
バンタム級では25歳の🇺🇸ペイトン・タルボットと、23歳の🇿🇦カメルン・サイマンのプロスペクト対決が行われ、1R序盤から打ち下ろしの右ストレートを効かせ、タックルに合わせた膝蹴りでダウンを奪ったタルボットが、2R早々に左フックのカウンターでダウンを奪い、パウンド連打でTKO勝利を納めています。
タルボットはローカル無敗の選手で、コンテンダーシリーズでは150発近い打撃をヒットさせてUFCとの正式契約を決めたストライカー。
打撃もさることながら反応も良く、この選手も将来が楽しみな逸材です。
フェザー級ではモロッコ出身の27歳、🇲🇦ユーセフ・ザラールは、🇺🇸ビリー・クアランティーノに一本勝ち。
中盤までは左ジャブと右ストレート、カーフキックをヒットさせて打撃戦を優位に進め、ボディへの膝を見せてからは膝蹴りを顎にヒットさせ、後半はグラウンド勝負に持ち込んでクアランティーノの下からの三角を潰した上で、最後はバックを取ってRNCで一本を取るという理想的な勝ち方を納めました。
この選手は現フェザー級王者🇪🇸イリア・トプリアに負けたものの判定までもつれ込んでいた選手で、特別秀でたものは無いもののやたらタフでスタミナがある選手だなという印象はありました。
今回はトータル的な勝ち方でフィニッシュしていて、モロッコはK-1レジェンドである🇲🇦バダ・ハリを筆頭にキックボクシング大国ですしこういう選手は遅咲きでトータルスキルを身に付けて上へ上がってくる可能性が高いので、今後の活躍が楽しみです。