2018年12月のMVP

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☆2018年12月 月間MVP☆

 

※👑🇺🇸マックス・ホロウェイ🇺🇸👑※(UFCフェザー級王者)

 

【UFC231 VSブライアン・オルテガ戦 dif4RTKO勝利】

 

現UFCフェザー級王者、マックス・ホロウェイが、実に1年振りとなる王座防衛戦に挑む。

相手はプロMMA戦績無敗のホープで、あのフランク・エドガーに1RTKO勝ちを納めたランキング1位、ブライアン・オルテガだ。

 

 

1R、共にオーソドックスに構える両者。王者ホロウェイが前手(左手)を触覚にしつつ左ボディストレートを当てる。

左のダブルから右ストレートを放つホロウェイ。それを挑戦者オルテガは左手のブロックでガードする。

ブロッキングとヘッドスリップを使い分けるボクシング的なディフェンスを使いこなせるのがオルテガの特徴だ。

オルテガはサウスポーにスイッチしながら前に出て、オーソに戻した後に右のローを当てる。

ホロウェイも素早く左フックを当て、オルテガの左にインサイドの右ストレートのカウンターをヒットさせる。

攻撃の時はサウスポーから入るオルテガだが、ホロウェイはそれをバックステップでかわし、右ストレートを当てる。

王者ホロウェイはパーリングから左ボディストレート→右ストレート、更に自らガードを下げて相手を誘ってからのカウンターの右ストレートと、ボクシングの攻防で早くも挑戦者オルテガを翻弄している印象だ。

ホロウェイが右を当てケージに詰めるが、そこへオルテガが重心を下げてタックルを仕掛け、TDに成功する。

柔術黒帯のオルテガの寝技から逃れたいホロウェイは素早く立って逃れ、サウスポースタイルから右フックをヒットさせる。

オルテガもラウンド終盤にホロウェイの首を掴み、そこから膝を当てて右ハイキックを当て、シングルレッグを仕掛けるもホロウェイがディフェンスしたところでラウンドを終える。

 

2R、左リードから右ローを当て、ダブルから右ストレートを当てるホロウェイ。

ホロウェイのパンチは脱力した状態から放たれるノーモーションの打撃なので、腕をがっちり固めると言うよりかは、腕を動かしてディフェンスするオルテガのブロッキングが間に合わず、また伸びがあるのでヘッドスリップでも避けきれない。

更に左右にスイッチできるので、距離感も狂わされる。

オルテガのエルボーガードに対して、右に回って角度を変えて右ストレートを当てるホロウェイ。

オルテガは組みの状態からアッパーを狙うが、ホロウェイはサイドステップであっさりと組みを外し、スタンドで再び優位な状態をキープする。

 

3R、劣勢だった挑戦者オルテガが、左リードを迂闊に出さずガードを上げてプレッシャーを掛ける作戦にチェンジする。

オルテガが組んだ離れ際に右を当てるホロウェイ。しかしオルテガもワンツーを伸ばして当て、そこからTDに成功する。

ホロウェイは直ぐに立ち上がるが、オルテガはサウスポースタイルから右のカウンターを当て、更にホロウェイが右を伸ばしたところへ意表を突いたバック肘をヒットさせる。

オルテガらしいトリッキーな攻撃が出始めて、リズムに乗り始めたところでオルテガが右ロー、右アッパーを当てる。

だがホロウェイも相手の前手を伸ばしたところへの肘、そして前進するオルテガに対して下がりながらアッパー、ワンツーを当てるなど、プレッシャーを掛けるオルテガの作戦をいつものヒット&アウェイ戦法で攻略し始めたか。

 

4R、王者ホロウェイの左右のパンチがまたも当たり始め、挑戦者オルテガにダメージの色が濃くなってゆく。

ホロウェイのパンチは、一撃で相手を倒す質のものでは無いものの、急所である顎に的確にヒットさせてくるので、相手からすれば被弾が多ければ多くなる程、つまりはラウンドが進むごとにダメージが蓄積されてゆく。

組みたいオルテガだが被弾のダメージでクラッチを掛ける力は弱まっており、反対に王者ホロウェイは軽快なコンビネーションにボディ打ちを織り交ぜる等、完全に相手をドミネイトするモードに突入している。

組みを狙うと当然ガードが下がるため、ホロウェイとしては頭部への打撃が更に当たりやすくなり、ジャブで制空権を把握しているので、ジョゼ・アルド戦同様に「相手の打撃が当たらない距離感で」打ち合いが実行できている。

 

📀参考シーン🔜https://mobile.twitter.com/UFC_CA/status/1071645756468092928/video/1📀

 

オルテガはホロウェイを金網際に押し付け、得意技のフライング・トライアングルチョークを狙うも、時既に遅し。

足のフックを力無く外され、ホロウェイはコンパクトな顔面への連打から、タックルカウンターでがぶってフロントギロチンを仕掛けようとしたところでラウンド終了。

挑戦者オルテガのダメージは色濃く、レフェリーストップが宣告されたところで、王者ホロウェイが2度目の防衛に成功した。

 

 

ハワイ出身。20歳という若さでUFCデビューを果たすものの、初期の頃はコナー・マクレガー、ダスティン・ポイエーといった、後のビックネームを相手に敗北を喫していた。

だが、若さゆえの成長度合いの早さと、持ち前の高い打撃技術を武器に、段階を踏んだマッチメイクを次々とクリアしていくと、2014年以降破竹の9連勝を果たす。

その実績が認められ、2016年12月、UFCフェザー級暫定タイトルマッチを、前ライト級王者アンソニー・ペティスと争い、得意のボディブローを効かせて3RTKO勝利で暫定王者のベルトを巻く。

2017年6月、当時フェザー級正規王者だったジョゼ・アルドと、敵地ブラジルで王座統一戦に挑む。

15000人の観客が、一斉にホロウェイにブーイングするという超アウェイの状況の中、全く物怖じする事なく、王者アルド相手にプレッシャーを掛け続け、距離を支配して打撃戦を優位に運ぶと、最後はマウントを取ってパウンド連打からのTKO勝利で王座統一を果たした。

ボクシングスキルが非常に高く、高身長とロングリーチという、自身の強みを最大限に生かした距離感の良さと制空権の支配力を持ち併せており、あらゆる打撃スタイルに対応した試合運びが出来る。

組み技系の選手と対峙する際にはサウスポーにスイッチし、フットワークで距離を取って相手のタックルを切りつつ、右のジャブと左ミドルで相手を削り、テイクダウンディフェンス後のがぶりからのトップコントロールでグラウンドの展開でも優位に立つ。

ストライカーと対峙する時はオーソドックスに構え、プレッシャーを掛けつつも、優位なポジショニングを踏んで自分の打撃の当たる位置をキープしていき、隙あらば得意のボディブローからのラッシュ攻撃で仕留めに掛かる。

ノーモーションのストレート系パンチは相手選手にとっては反応しずらく、正確無比に当てる技術と上下左右の打ち分けを組み合わせる事で、的を絞らせない。

初期の頃には課題があったグラウンド技術も、近年は進歩が著しく、スタンド打撃の削りと合わせる事で、グラップラー相手にも優位なポジションを取ってパウンドで試合を決められるようになった。

ビッグマッチの要求や、対戦相手を選り好みするような王者が目立つ中、来る者拒まずで誰からの挑戦でも受け入れるという強気な姿勢も、評価が高い。

減量苦による健康状態が心配されるところだが、フェザー級の体重をこれからも維持し続けられるならば、今後は絶対政権を築いていく可能性が非常に高い。

神の息吹に祝福された男のオクタゴンでの聖戦は続く。

 

 

 

 

 

👑UFCフェザー級(66kg)タイトルマッチ👑

🇺🇸マックス・ホロウェイ(王者)VS🇺🇸ブライアン・オルテガ(挑戦者)

🏟UFC231(12月8日開催)メインイベント(日本時間9日12時より、WOWOWライブで生中継)🏟

 

 

【各項目の説明】

☆スタンド・・・スタンドの攻防における打撃、およびテイクダウンのオフェンス・ディフェンスの総合力。

☆グラウンド・・・グラウンドの攻防における寝技、ポジショニング、パウンド等のオフェンス・ディフェンスの総合力。

☆パワー・・・KOや一本などの、フィニッシュへと繋げる爆発力、瞬発力の高さ。

☆スタミナ・・・フルラウンドにおける運動量。

☆戦術・・・試合の組み立てや支配力の巧さ。

 

≪👑🇺🇸マックス・ホロウェイ🇺🇸👑≫*UFCフェザー級王者※

スタンド・・・5

グラウンド・・・3

パワー・・・3

スタミナ・・・5

戦術・・・5

 

≪🇺🇸ブライアン・オルテガ🇺🇸≫*UFCフェザー級*

スタンド・・・4

グラウンド・・・4

パワー・・・3

スタミナ・・・4

戦術・・・4

 

現UFCフェザー級王者マックス・ホロウェイは、ハワイ出身のMMAファイター。

20歳でUFCデビューを果たし、プロスペクトの一人として期待されるも、初期の頃はコナー・マクレガー、ダスティン・ポイエーといった、後のビックネームを相手に敗北を喫していた。だが、2014年以降破竹の9連勝を果たすと、2016年12月にUFCフェザー級暫定タイトルマッチをアンソニー・ペティスと争い、3RTKO勝利で見事暫定王者に輝く。

2017年6月に当時の正規王者ジョゼ・アルドと王座統一戦を行い、3RTKO勝利でUFCフェザー級正規王者に戴冠した。

ロングリーチとスイッチング、フットワーク、そして優れたキックボクシングテクニックを駆使して、相手選手を翻弄し、打たせずに打つスタンディングスタイルを得意としている打撃系のファイターだ。

 

💿マックス・ホロウェイ  ハイライト動画🔜https://youtu.be/ZFQX5R04UNg💿

📀マックス・ホロウェイVSジョゼ・アルド1  試合動画🔜https://youtu.be/36UoBjJgy00📀

 

対するブライアン・オルテガは、名門グレイシー一族の下で柔術を学び、アカデミーではコーチ業を兼任していた経歴を持つ黒帯柔術家。

MMAファイターとしても無敗の戦績を誇り、いかなるシチュエーション、体勢からでも、相手の意表を突いてサブミッションを仕掛けて一本を取るのが得意な選手である。

また、スタンド打撃にも定評があり、伸びのある左右のストレート系のパンチを主体に、攻守共に基本に忠実な幅広いボクシングを展開すると共に、時折トリッキーな回転系の蹴り技を織り交ぜていく事で、KOを狙う事もできる。

柔術+ボクシングを基調とした次世代MMAファイターだ。

 

💿ブライアン・オルテガ  ハイライト動画🔜https://youtu.be/tLwugqLi_HY💿

📀ブライアン・オルテガVSカブ・スワンソン  試合動画🔜https://youtu.be/uJlF6QzkGm0📀

 

 

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

昨年12月にジョゼ・アルドとのリマッチを制し、初の王座防衛を果たしているマックス・ホロウェイと、今年3月に元ライト級王者、フランク・エドガーを1RKOで下してタイトル挑戦権を獲得したブライアン・オルテガによるUFCフェザー級タイトルマッチ。

当初は7月開催のUFC226のセミイベントとして予定されていたタイトルマッチだったが、ホロウェイが脳震盪でドクターストップとなってしまった事で延期となった。

 

身長172cmの挑戦者オルテガに対し、身長180cmの王者ホロウェイ。

フットワークとリーチに長けた、ヒットアンドアウェイのスタンド打撃で立ち回るであろうホロウェイに対し、オルテガとしてはいかに王者の素早い動きを捉え、ビッグヒットを当てて、得意のサブミッションによる一本勝ちを決められるか、という攻防になる。

 

オルテガのスタンドボクシングはインファイトからアウトファイトまで幅広く展開でき、守備の面では、ブロッキング、パーリング、ステップワーク、ヘッドスリップと、必要に応じてディフェンスを使い分ける事で、クリーンヒットを防ぐと共に、相手のパンチを殺す技術に長けている。

ハイスピードな打撃戦が繰り広げられたヘナト・モイカノ戦では、アウトファイトを展開するモイカノに対し、クレイジーモンキーディフェンス(顔の側面を肘を畳んで腕でブロックしてフック系のパンチやハイキックを防ぐ技術)等を組み合わせたブロッキングとヘッドスリップとの融合で、パンチをディフェンスしつつ相手の懐へと切り込んでいき、カウンターを当てたりボディ打ちで削っていった事が、3Rのカウンターギロチンによる一本勝ちの伏線となっていた。

 

前進しながらブロッキングで相手のパンチを防ぎつつ懐に入って攻撃するという戦術は、ブロッキング技術に長けたオランダ系キックボクサーが多用する戦術だ。

 

💿参考動画  マラット・グレゴリアン(K-1 WORLD GP初代Sウェルター級王者)🔜https://youtu.be/9LQ9qubKn-o💿

 

MMAではタックルを防御しなければならないため、ガードを上段にかざして自分の頭を覆いながら戦う選手というのは少ないが、相手とのグラウンド技術に大幅なアドバンテージがある場合はブロッキングを使用する選手が多い(ホナウド・ジャカレイ、ジャスティン・ゲイジー等)。

オルテガにはグレイシー柔術という得意技があるため、ホロウェイとしてはオルテガに明確なダメージを与えない限りは自らグラウンドの展開に飛び込む可能性は少ない。

 

となると、オルテガは上記の方法でホロウェイの懐に入る戦術で来る事が予想されるが、ブロッキングによるディフェンスはモーションの速い直線系のパンチに対してガードの隙間を割られる事が多く、視界が狭くなるために相手の素早い横移動の動きに反応しにくいという弱点を持っている。

加えて、オルテガはボクシング的なディフェンスに固執し過ぎる時は、ローやミドルのカットやキャッチがおざなりになってしまう時がある。

 

奇しくも、王者ホロウェイの拳は精度が高くノーモーションであり、左右にスイッチ出来て蹴り分けもできる。オルテガのディフェンスの裏を突いて打撃を当てていく事は充分に可能なはずである。

ホロウェイ陣営の戦術としては基本、アルド戦やペティス戦と同様に、左のリードジャブと右ストレート主体にオルテガを足止めしながら、ローやミドルを織り交ぜて攻撃を散らしていき、制空権を確保しつつ相手を削っていった末にフィニッシュするのが理想だ。

オルテガが強引に踏み込んでくる場合には、サウスポーにスイッチしながらバックステップしつつ、相手が打ってきたところへ前手の右フックor奥手の左ストレートのカウンターを狙ってみるのも良い。

また、ホロウェイは相手が前進したところへ、中距離からバックスピンミドルを当てるのが得意である。

オルテガのようにブロッキングで前進していくスタイルはボディがガラ空きになるので、そこへ奇襲攻撃的に狙ってみるのも良いだろう。

 

ホロウェイは尻上がりに強さを発揮するタイプなので、オルテガとしてはなるべく早いラウンドで仕掛けていきたいところだ。

オルテガは前回のエドガー戦で、クロスレンジの肘のカウンターという意外性のある攻撃でエドガーをぐらつかせ、そこから一気に畳み掛けて最後は右アッパーでKOした。

ホロウェイは精密機械的に打撃を的確に当ててくる選手だ。

そして、ブライアン・オルテガという選手は、その精密機械の僅か綻びを突く「閃き」のある意外性に飛んだ攻撃だったり、サブミッションでの一本勝ちを得意としている。

ホロウェイの前手の攻撃に対して右のカウンターを狙ってみたり、蹴りをキャッチする事で相手のバリアーとなる攻撃を出しにくくすれば、ある程度は接近しやすくなる。

そこからは、相手の懐に接近する際にバックブロー系の回転系の技(フェイントでも良い)を繰り出してみるのも良いし、相手とスタンドで密着した時は、首相撲で相手の首をロックしながらスタンディングギロチンチョークへと移行したり、オルテガの得意技の一つであるフライング・トライアングルチョークや、チョークを掛けつつ自ら仰向けに倒れて下から一本を決めるエゼキエルチョークを狙ってみるのも一つの手だ。

 

💿ブライアン・オルテガによるフライング・トライアングルチョーク教則動画🔜https://youtu.be/wZbWxIx-rHo💿

 

💿ケージを蹴ってのショータイム・フライング・トライアングルチョークもある🔜https://youtu.be/D9s02SChbXY💿

 

💿アレクセイ・オレイニクの必殺技、エゼキエルチョーク(0:39~)🔜https://youtu.be/0E3nz88oNkY💿

 

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

筆者は7:3で王者ホロウェイ有利と見ている。

ホロウェイが勝つとするならば、スタンド打撃で削った末に4Rに、ラッシュコンボないしパウンドによるTKO勝利と予想。

オルテガが勝つとするならば、1Rに相手の虚を突いたグレイシー柔術による一本勝ちを決めると予想する。

 

2011年に設立されたUFCフェザー級。

初期の頃は絶対王者ジョゼ・アルドが頂点に君臨し、元ライト級王者フランク・エドガーがそれに続くという2強体制だったが、そのアルド、エドガーをそれぞれTKOで葬り、世代交代を印象付けた若手の旗手同士が遂にタイトルマッチの舞台で激突する。

スーパーファイト路線が目立つ近年のUFCにおいて、王者として来る者拒まずの姿勢で最強挑戦者と激突する姿勢のあるマックス・ホロウェイと、順当にコンテンダー争いを勝ち抜いてタイトル挑戦権を手に入れたブライアン・オルテガというマッチアップは、UFCを熱心に観続けてきたファン程、心待ちにしていたタイトルマッチと言えるだろう。

王者の盤石さか、それとも挑戦者の未知なる閃きか。

新時代の扉が今開かれようとしている。

 

 

👑UFC女子フライ級(56kg)タイトルマッチ👑

🇵🇪ヴァレンティーナ・シェフチェンコVS🇵🇱ヨアナ・イェンジェンチック

🏟UFC231(12月8日開催)セミイベント(日本時間9日12時より、WOWOWライブで生中継)🏟

 

 

【各項目の説明】

☆スタンド・・・スタンドの攻防における打撃、およびテイクダウンのオフェンス・ディフェンスの総合力。

☆グラウンド・・・グラウンドの攻防における寝技、ポジショニング、パウンド等のオフェンス・ディフェンスの総合力。

☆パワー・・・KOや一本などの、フィニッシュへと繋げる爆発力、瞬発力の高さ。

☆スタミナ・・・フルラウンドにおける運動量。

☆戦術・・・試合の組み立てや支配力の巧さ。

 

≪🇵🇪ヴァレンティーナ・シェフチェンコ🇵🇪≫*UFC女子バンタム級※

スタンド・・・5

グラウンド・・・3

パワー・・・2

スタミナ・・・4

戦術・・・4

 

≪🇵🇱ヨアナ・イェンジェンチック🇵🇱≫*元UFC女子ストロー級王者※

スタンド・・・5

グラウンド・・・2

パワー・・・2

スタミナ・・・5

戦術・・・4

 

ペルー国籍のヴァレンティーナ・シェフチェンコは、MMA、ムエタイ、ボクシングと3つの打撃競技を渡り歩いた経歴を持ち、中でもキックボクシングの戦績は56勝2敗と驚異的な戦績を誇る。

2015年にUFCデビュー。2016年7月には、あのロンダ・ラウジーをハイキックで沈めたホリー・ホルムと対戦。

元UFC王者でありながら、元ボクシング王者でもあったホルムのパンチに対し、右フックのカウンターで迎撃して完封するという打撃技術の高さを披露して金星を納めた。

ムエタイ仕込みの打撃を得意とする選手で、サウスポー構えからの左ミドルを基点としつつ、カウンターの右フックや接近戦での膝蹴りで主導権を握ってゆく。

グラウンドが苦手と思われがちだが、実は6つの一本勝ちがあり、フィジカルで上を取られるような展開になっても下のポジションから一本を取りに行ける柔術スキルの高さも、彼女のもう一つの持ち味だ。

 

📀ヴァレンティーナ・シェフチェンコ  ハイライト動画🔜https://youtu.be/hahc6zcWx0s📀

 

元UFC女子ストロー級王者ヨアナ・イェンジェンチックは、元々キックボクシング、ムエタイの世界で高い実績を残してきたファイターで、2012年にMMAに転向。

2014年にUFCに初参戦し、2015年3月に当時王者だったカーラ・エスパルザに挑戦。

終始打撃で王者を圧倒したヨアナは、2RTKO勝利で新王者に戴冠した。

以降、女子MMAファイターの中ではズバ抜けた打撃スキルを駆使して「テイクダウンされずにスタンド打撃のみで試合を支配する」スタイルを確立させ、昨年11月にローズ・ナマユナスに敗れるまで、通算5度の王座防衛を果たしていた。

シャープでモーションが少なく、精度が高いリードジャブ、ローキックを武器に制空権を確立させ、アーネスト・ホースト仕込みの対角線コンビネーションで相手をKOで仕留める事の出来る、女子MMA最強のストライカーだ。

 

📀ヨアナ・イェンジェンチック  ハイライト動画🔜https://youtu.be/sFPTjcfkf50📀

 

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

昨年、UFC女子バンタム級タイトルマッチに挑戦したヴァレンティーナ・シェフチェンコと、UFC女子ストロー級の王者として通算5度の防衛記録を達成したヨアナ・イェンジェンチックが、それぞれ階級を変えて女子フライ級王座決定戦の舞台で激突するマッチアップ。

初代女子フライ級王者ニコ・モンターニョの王座剥奪により、空位となったタイトルを両選手で争う流れとなった。

 

 MMAに転向する以前はキックボクシングで活躍していた両者は、過去にムエタイルールで3度戦った経歴があり、3回共シェフチェンコが勝利している。

その時の試合映像が無いのが残念だが、恐らくは体格、リーチで勝るシェフチェンコが、距離感と首相撲の攻防で試合を優位に運んでいたものと推測される。

 

シェフチェンコの打撃スタイルは、いわゆる待ちムエタイである。

サウスポースタイルから右リードと左の蹴りでイニシアチブを取っていき、相手が制空権に入ってきたら右フックや左ストレートのカウンターで迎撃するという、打たせずに打つという事を徹底したスタイルだ。

そのレベルの高さはキックボクシング通算56勝2敗という高い戦績に裏打ちされており、UFC元バンタム級王者にして元ボクシング世界王者であるホーリー・ホルムを、ストライキングの攻防で完封してしまう程の実力だ。

 

対ストライカーには効果を発揮するシェフチェンコのスタイルだが、グラップリングが得意な相手には制空権を組みのプレッシャーで突破されてしまい、下がらされてTDを奪われ、トップキープで劣勢になる場面も多く見られている。

だが、ジュリアーニャ・ペーニャ戦ではグラウンドで下を取られた状態から腕十字を決めて、逆転の一本勝ちを納めるなど、徐々にMMAファイターとしての総合力を身に付けていって、トップファイターの地位を確立していった。

 

昨年9月、UFC女子バンタム級タイトルマッチに挑戦し、王者アマンダ・ヌネスに僅差の判定で敗れたシェフチェンコは、UFCで新設された女子フライ級(56kg)に階級を落とす。

プリシラ・カショエイラを相手に、序盤から得意の打撃のみならず、グラウンドでは計200発以上のパウンドを当てて圧倒し、最後はリアネイキドチョークで格の違いを見せ付けてフィニッシュした。

バンタム級では主に組みの場面でフィジカルの差で苦しんでいたのが、階級を落とした事でアドバンテージが少なくなり、加えてシェフチェンコ自身がグラウンドの技術を向上させた事で、攻撃力が備わっていった印象だ。

これにより、待ちムエタイのスタイルでありながら、相手にプレッシャーを掛けてゆくスタイルが確立したシェフチェンコ。

先月、元K-1MAX王者ジョルジオ・ペトロシアンが、元ルンピニー王者を相手にキックルールで圧勝したが、その時のペトロシアンのスタイルこそが、相手にプレッシャーを掛けながらカウンターを狙っていく「攻めのアウトボクシング」だった。

 

📀ジョルジオ・ペトロシアンVSソロゴウ 動画🔜https://youtu.be/yEdGtlCYdas📀

 

相手が手を出せばバックステップからのカウンターが火を吹き、手を出さずに下がらされると金網際でTDを奪われて、ケージレスリングのパウンドの餌食となる。

この両輪が、女子フライ級でのシェフチェンコの強さを支えている。

 

 

そんなトータルファイターのシェフチェンコに対し、階級を1つ上げてフライ級タイトルマッチに挑む女子ストロー級元王者、ヨアナ・イェンジェンチックはいかにして崩していくのか。

恐らくグラウンドの展開に持ち込まれるとフィジカル的にもシェフチェンコが優位に試合を運ぶ展開が予想されるので、ヨアナとしては自身が得意な打撃で勝負したいところだが、シェフチェンコとは過去にムエタイルールで3戦3敗しており、苦手意識を持っているのが懸念材料だ。

シェフチェンコはヨアナが踏み込んできたら右のサイドステップでヨアナの右ストレートを外し、チェックフックの右や左ストレート、左ミドルを合わせてくるはずだ。

ヨアナの打撃はフォームに淀みが無く、モーションが小さいが、女ジョルジオ・ペトロシアンとも言うべき絶妙な距離感からなるディフェンス能力を持っているシェフチェンコにとってヨアナの綺麗な打撃というのは逆に見切り易く、クリーンヒットのパンチを当てる事は容易ではない。

ヨアナが左を刺すにしてもサウスポースタイルのシェフチェンコの前手が障壁となってくる。

 

だが、ヨアナにシェフチェンコの絶対制空権を打ち破る術が全く無いわけではない。

 

📀クンルンファイト ヴァレンティーナ・シェフチェンコVSワン・コン 動画🔜https://twitter.com/kunlun_fight/status/1032819531742244864📀

 

この試合はキックルールでシェフチェンコが敗北を喫した試合(実際は地元判定もあったようだが)のハイライトなのだが、バックブローやサイドキックといった変則的な技を織り交ぜて強引に攻めてくる相手選手にシェフチェンコが苦しんだ試合であった。

立ち技打撃競技における正攻法の打撃ならば見切られるシェフチェンコでも、予測不能でトリッキーな打撃だと反応しずらくなる、というのが証明された試合内容だった。

ヨアナがシェフチェンコにクリーンヒットを当てるとすれば、通常のキックボクシング的なコンビネーションにトリッキーな打撃を織り交ぜて切り崩していくのがベストだろう。

例えば左リードからからワンツーを打つと見せかけて後ろ回し蹴りを放つだけでも十分な牽制となり、シェフチェンコのディフェンスを惑わせる事ができる。

それプラス、 MMAならではの組みを織り交ぜていけば更に相手は混乱するはず。

基本は左右のローキックでシェフチェンコの前足にじわじわとダメージを与えていき、左ミドルはキャッチで防ぎ、削ったところで上記の変則コンビネーションでフィニッシュまで持ち込みたい。

トリッキーな打撃を得意とする選手と言えば、先月のUFCでコリアン・ゾンビを試合終了直前に肘のカウンターで逆転KO勝利を納めたヤイール・ロドリゲスを参考にして貰いたい。

 

📀ヤイール・ロドリゲス  ハイライト動画🔜https://youtu.be/JsNTgRUknRc📀

 

ストロー級時代の終盤は減量苦で良いパフォーマンスを発揮出来なかったと言っていただけに、階級増によるコンディションの復活と攻撃力アップに期待したい。

 

反対にシェフチェンコとしては、ヨアナの打撃を見切ってカウンターを合わせたところで、蹴りをキャッチしたり金網際に追い込んでTDを決め、パウンドでじわじわと削ってフィニッシュまで持ち込みたいところだ。

ストロー級時代でもヨアナはグラウンドの展開で苦手意識を持っていただけに、パウンドで削る時間が長くなればなるほど、スタンドの展開でも更に優位に試合を運べるはずだ。

 

 

6:4でヴァレンティーナ・シェフチェンコが優位と見ている。

ヨアナ・イェンジェンチックが勝利すればUFC女子部門初の2階級制覇王者が誕生する女子ストロー級タイトルマッチ。

彼女にとって最大の天敵であったヴァレンティーナ・シェフチェンコをUFCのタイトルマッチという大舞台で初めて土を付けさせる事で、悲願を達成できるのか。

それとも、シェフチェンコが自身初となるUFC王者の栄冠を手にするのか。

女子MMAの新たな歴史が塗り替えられる注目の一戦だ。