UFCロンドン大会総評(2023.7.23) | 銀玉戦士のアトリエ

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イギリス・ロンドンで行われたUFCファイトナイト大会の感想です。

今回は日本時間深夜〜早朝に行われたため、後追い視聴だったという事もあって総評という形でのレビューとなります。

 

 

メインイベントはヘビー級マッチ。

ランキング5位の地元出身の🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿トム・アスピナルが、ランキング10位の🇵🇱マーティン・ティブラを1RTKOで下し、タイトル戦線に名乗りを上げました。

 

 

序盤からミドルを効かせていったアスピナルは、踏み込みワンツーのタイミングで右のエルボーをガード越しに効かせると、側面ガードに意識が寄ってしまっているティブラに対し、ガードの中央を貫く綺麗な右ストレートでダウンを奪い、TKO勝ち。ロンドンの大観衆の歓喜の叫びと共に、王者ジョン・ジョーンズを倒すとアピールしていました。

 

 

セミで試合したパディ・ピンブレットさんの盟友、女子フライ級の🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿モーリー・マッカーンさんですが、🇱🇹ユリア・ストツレンコにまさかの腕十字での一本負け。パディさんは怪我で長期離脱しているみたいですし、やっぱりパディさんと一緒に出場しないとノリが発揮出来ないのでしょうか。

 

 

思いの他良かったのはライトヘビー級からミドル級に階級を落とした🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿ポール・クレイグ。

腹回りもグットシェイプされていて、ライトヘビー級の時よりも攻撃にキレが増していました。

相手はホナウド・ジャカレイに一本勝ちを納めた🇧🇷アンドレ・ムニスでしたが、スクランブルの攻防を制して最後は2RTKO勝利。ミドル級での今後の活躍が期待出来そうです。

 

 

地元イングランドでフェザー級の🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿レオン・マーフィーは判定勝ちを納めてこれでUFC5連勝。王座戴冠前のアレクサンダー・ヴォルカノフスキーを彷彿とさせるような、際の攻防を制するのが得意な試合巧者といった選手です。

 

 

元Cage Warriorsバンタム級王者🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿ナザニール・ウッドは🇺🇸アンドレ・フィリと対戦。ウッドは1Rに、フィリは1Rと2Rにそれぞれダウンを奪うというシーソーゲームとなりましたが、3Rはウッドが距離を取って内外のカーフキックをヒットさせていった事でポイントゲームを制し、フェザー級転向から3連勝を上げています。

 

 

ファイトオブザナイトは🇺🇸ジョニー・パーソンズVS🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿ダニー・ロバーツが獲得。

オーソドックスVSサウスポーの打撃戦となりましたが、これがUFCデビュー戦となるパーソンズが思いの他ミドルキックが走っていて、腕を動かしてディフェンスするブロッキングが上手かったので、好勝負の試合となりました。

最後は打ち合いの流れの中で、ロバーツのガードが甘くなっていったところへパンチを入れてぐらつかせたパーソンズが、2RTKO勝利を納めています。

 

 

 

今回の大会はご当地カードが多いという事で、イギリス以外の国のファンにとってはやや弱いカードなのかなぁと思いましたが、O2アリーナの会場は大入り満員で観客は熱狂していました。

 

欧州フィーダーショーMMA団体の一つであるCage Warriorsを観ていても、イギリスやアイルランドのMMAファンというのはかなり熱狂的で、まるでサッカーの応援をするかのように試合中に観客が歌を大合唱する事でも有名です。画面越しの会場の雰囲気を観る限りでも英国MMAの熱というものがかなり伝わってくる大会でした。

 

Cage WarriorsやBAMMAといった欧州フィーダーショー団体が2010年辺りから地盤をコツコツと築き上げ、コナー・マクレガーやマイケル・ビスピンらイギリス、アイルランド出身ファイターがUFCで王者となり、世界的スター選手となっていった事で、イギリスのMMA人気がメジャーなものへと確立していって、彼らの活躍に憧れてMMAファイターになったイギリスの選手達が、今大会でも次々と素晴らしいパフォーマンスを見せてくれています。

 

国際市場への開拓が難しいと言われている格闘技興行において、UFCが本国アメリカのみならず、ブラジルやロシアやイギリスといった様々な主要国で人気を博しているのも、アンデウソンやマクレガーやハビブのような「ご当地スーパースター」を誕生させている事と、そしてCage Warriorsのようなフィーダーショー団体の貢献も含めて、後に続く地元の選手たちを多く育成・輩出している事に尽きると思います。

 

まぁ過去にはアンディ・フグのK-1での試合や、ミルコ・クロコップのPRIDEでの試合の時は、地元スイスやクロアチアで50%以上のTV視聴率を獲得していたらしいですが、後に続く地元のスター選手が出てこなくなると、その市場からは一気に見離されてしまうわけなんですね。

国際市場への開拓を永続的に行うためにはやはり「選手育成」が最も重要になってくるわけです。


「世界市場開拓に打って出る団体は大抵は失敗する」というジンクスはありますけど、それでも世界の市場に打って出なければならないのは、特にメジャー団体の場合は団体の興行価値のスケールを維持出来なくなるというのもあるのかもしれませんね。特に日本のような少子化で不景気の国で、なおかつ地上波ゴールデン放送が今後見込めるのがかなり難しくなる、となると、国内のファンに夢を見させるという意味でもなおさらなのかもしれません。

 

 

そんなわけでカルロス菊田さん率いる新生K-1の新体制にはそこを念頭に入れて運営して貰いたいなと思っています。何だか例の合言葉で〆たくなったところで行ってみましょう。

 

K-1のKは、カルロスのKっ😝😝😝😝⭐️⭐️👍‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️

 

カルロス最高😝👑👑👑‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️