最近の自分の映画鑑賞の事情について書いておきます。

地元唯一のレンタルDVDショップが閉店してしまいました。

最近はレンタルDVDよりサブスクリプションサービスで映画を観ることが増えてきたとはいえ、全作品を網羅しているわけではないので、たまにレンタルDVDショップに行ってサブスクリプションサービスにない作品を探しに行っていました。

それがまぁまぁ楽しかったりしたんですが、それができなくなることになりました。

そして、映画の選び方ですが、最近は配信終了間近の作品ばかり観てます。

最近でいうと、『縞模様のパジャマの少年』『レナードの朝』がそうです。

配信開始になった作品ももちろん観たいのですが、レンタルDVDができなくなった今、配信まで終わってしまうと二度と観れなくなってしまうと思って慌てて観ています。

なんか自分の観たいタイミングで自分が観たい作品が観れてないな、と最近考えてます。

この作品も配信終了するので慌てて観た作品です。


せっかくこういうブログを書いているので、他の方と違うレビューを書きたいのですが、それができそうにないですね。

クリスチャン・ベールの役作りのすごさだけしか残らない作品でした。

僕はあまり人の名前や顔が覚えられないのでよく知らなかったんですが、この人『ダークナイト』のバッドマンしてた俳優さんなんですね。

あのマッチョな好青年がこんなガリガリに病んだ男になったなんて単純にすごいなと思いました。

映画の中でもオープニングとエンディングは比較的ふっくらした姿で出てましたけど、「え?これ同じ人だよね?」ってなりましたもん。

他にもこういう過酷な役作りをする役者さん結構聞きますが、食事制限や筋トレとかの辛さは自分も多少分かるのでリスペクトの念を感じます。

だからこそ、これだけの役作りしたのに…ってのがあるんですよね。


もう出尽くしたネタで埋められた映画なんですよね。

「自分の周りで起こっていた奇妙な出来事は実は妄想でした」とか「健全に生きてる主人公が実は犯罪者でした」みたいな。

完全に予想できたわけではないですけど、全てが判明しても「あぁそういうことね…」って物足りなく感じました。

他の映画で見たネタだな、と。

例えば『ユージュアル・サスペクツ』が今の時代に「使い古されたネタだ」って叩くのは見当違いじゃないですか。

もう何十年も前の作品で、公開当時は斬新なネタだったわけですよ。

けど、この映画って2004年公開なんですけど、その前から同じようなネタの映画ありましたからね。

調べると、同じようなネタが使われた『バニラ・スカイ』や『メメント』はこの作品より前でした。

公開当時からもう使われてたネタが盛り込まれた作品だったわけです。

これは制作側が「この映画のネタ、もう他でやられてるんですけど作ります?」ってよく話し合うべきだったんじゃないでしょうか。

それを案として通して、"未体験" とかうたって公開したのはちょっとダサいですね。

クリスチャン・ベールがこれだけの役作りしたのに、話が面白くなかったのでもったいなく感じました。


いっそのこと、もう映画の冒頭、むしろ宣伝の段階で「子どもをひき逃げした男が事件の記憶を失うが、罪悪感が残りそのせいで妄想や幻覚に悩まされる!」って書けばよかったんですよ。

ミステリー要素を消して、だんだん追い込まれ精神的に病み、やつれてゆく男の姿を描いた映画にしたらどうだったんでしょう?

僕はその方がすっきり観れた気がするし、この映画の評価も変わったかなぁと思いますが。

それとも、2004年くらいにはすでに "衝撃の結末" みたいな触れ込みをしないと客を呼べなくなっていたんでしょうか?

"衝撃の結末" 中毒は映画好きの流行り病で、"妄想オチ" "主人公が犯人オチ" という "お薬" を処方してもそのうち効かなくなり、新しいオチという "お薬" が必要になってくる...

現代の映画界は病的ですね 笑