まずはこの曲。

 

 

1979年全米1位(Amii Stewart の "Knock On Wood" からトップの座を奪い、Peaches & Herb の "Reunited" にその座を譲ったが、ミリオンセラーを記録)、全英1位(Bee Gees の "Tragedy" に取って代わられたが、ミリオンセラーを記録)。さらに、西ドイツ、スイス、オーストリア、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでも1位、アイルランド、オランダ、ベルギー、スウェーデン、ノルウェーでトップ10入りした世界的大ヒット(日本ではオールジャパンポップ20で3位)。この曲は、Deborah Harry と Chris Stein が、Hues Corporation の "Rock The Boat" にインスパイアされて書いたもので、Stein によると、アルバムをバラエティに富んだものにするためのノベルティくらいに考えていてヒットするとは思っていなかったとのこと。なお、John Lennon は、Ringo Starr に対して「"Heart Of Glass" みたいな曲をもっと書けよ」とアドバイスしたことがあるそうで、Deborah Harry は「それを聞いたときは、なんてすばらしいことでしょうって思ったわ」と述べています。

 

 

続いてこちら。

 

 

1980年全米1位(Pink Floyd の "Another Brick In The Wall" を蹴落としてトップに立ち、Lipps, Inc. の "Funkytown" に取って代わられたが、ミリオンセラーを記録し、80年の年間チャートも制した)、全英1位。また、カナダでも1位、アイルランドとノルウェーで2位、スイス、スウェーデン、フィンランドで3位、ベルギー、オーストリア、オーストラリア、ニュージーランドでトップ10入り(日本ではオリコンで12位、オールジャパンポップ20で1位)。この曲は、Giorgio Moroder が映画『アメリカン・ジゴロ』のメインテーマとして作ったもので、最初は Stevie Nicks にオファーしたものの断られた(レコード会社との契約上問題があったらしい)ため、Deborah Harry にお鉢が回ってきたとのこと。その際、イタリア人である Moroder はきちんとした英語の歌詞を書けないということで Deborah Harry に作詞を依頼し、彼女は映画のラッシュを観てからイメージを膨らませて2~3時間で仕上げたそうです。ただ、Moroder にとって、Blondie とのレコーディングは苦い経験となったということで(メンバーがしょっちゅう喧嘩したらしい。また、Moroder は、Blondie のメンバーによる演奏に満足できなかったため、ボーカルを残してスタジオミュージシャンの演奏と差し換えた)、この曲に続いて彼らのアルバムもプロデュースすることになっていたのですが、辞退しています。

 

 

最後はこちら。

 

 

1981年全米1位(John Lennon の ”(Just Like) Starting Over" に代わって1位となり、Kool & The Gang の "Celebration" にその座から引きずり下ろされた。なお、ダンスチャートでも1位となり、ミリオンセラーを記録)、全英1位。さらに、カナダとニュージーランドでも1位、アイルランドで2位、オランダ、ベルギー、スイス、オーストリア、ノルウェー、オーストラリアでトップ10入り(日本ではオールジャパンポップ20で1位)。オリジナルはジャマイカの Paragons というバンドで、Debbie Harry と Chris Stein はロンドンにいたときに誰かからもらったテープに入っていたこの曲を聴いて気に入り、カバーしたとのこと。Sean Lennon は、「この曲を聴くと、髭をそらずに、髪の毛をポニーテールにひっつめて、擦り切れたデニムの短パンをはいて踊りまわっていた父の姿が目に浮かびます。そして、私は、父(の動き)に自分のちっちゃい手と足を合わせようとして、父の足元でちょろちょろしていました」と述べています。

 

 

Blondie は以上のほか、アメリカでは "Rapture" でも1位を獲得し(イギリスでは5位。ちなみに John Lennon の "Woman" は REO Speedwagon の "Keep On Loving You" と "Rapture" に阻まれて最高位2位に留まった)、イギリスでは "Sunday Girl" "Atomic" "Maria" の3曲でも1位を獲得しています。 

 

では、最後に、Blondie が2006年にロックの殿堂入りしたときのパフォーマンスを。