【欧州議会選挙】右派躍進とNY銀 | 浪風谷本

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▼「脱炭素」政策

6月6日から始まった「欧州議会選挙」ですが、徐々に開票結果が集まり始めました。

 

極右伸長、リベラル後退 親EU派が過半数確保 欧州議会選
欧州連合(EU)欧州議会選挙(定数720)の大勢が10日、判明した。暫定集計結果によると、「反EU」や「反移民」を掲げる極右・右派が勢力を拡大し、ロイター通信によれば、計146議席程度を獲得するもよう。欧州統合推進勢力のうちリベラル派は後退したが、中道右派・中道左派の主流2会派を中心とする親EU派全体では過半数を確保する見込みだ。(11日付時事通信)

 

特にEU懐疑派とされる「欧州保守改革」(ECR)や仏「国民連合」などが所属する「アイデンティティーと民主主義」(ID)といった政党が議席を伸ばしましたが、マクロン氏の与党が所属する「欧州刷新」(RE)や「緑の党・欧州自由連盟」といった左派リベラル系が議席を落としています。

 

欧州議会選で「緑の党」大敗、気候変動目標の継続巡りEU論争激化へ
今回の欧州議会選挙は、史上最も環境主義寄りだった欧州議会の終わりを告げた。環境政策から移民に至るまであらゆることへの懸念がポピュリスト政党の伸長につながった。
世界で最も野心的な気候変動戦略を欧州連合(EU)が採用するのを後押しした環境主義政党「緑の党」は、5年前の躍進とは打って変わって大敗し、気候変動対策に前向きなリベラル系も大打撃を被った。一方、ドイツやイタリアなど各国で極右ポピュリスト政党が議席を伸ばした。
この結果が、EUのグリーンディールを覆すことはないだろう。EU経済の脱炭素化を促す包括的な計画を支持した主流派政党は議席の過半数を維持した。だが、域内各国の家計に影響を及ぼす政策が実行に移される際に、政府の決意が弱まる恐れがある。域内の二酸化炭素排出量をネットゼロとする目標を達成するための将来の措置を巡っても、新たに選出された議員の間で論争になる公算が大きい。(11日付ブルームバーグ)

 

割を食った緑の党は欧州の環境政策をリードしてきましたが、今回の投票結果を受け電気自動車や再生可能エネルギーへの転換をめぐるEU環境規制に影響を与える可能性が出てきました。
特にロシアによるウクライナ侵攻を機にエネルギー価格が急騰、再生エネルギーの活用、運用をめぐり同政党には逆風が吹いていたなかでの今回の投票結果でした。
今後の「脱炭素」政策に対する不透明感が増してきました。

▼環境銘柄の雄「銀」

再生可能エネルギー分野のなかで、太陽光パネルには「銀」が使用されています。
電極(フィンガー電極)に銀が塗布されるためで、技術革新によりパネル1枚当たりの使用量は減少しているものの、銀全需要のうち16%を占めています。
 

銀の太陽光需要、23年は予想超す6割増 国際価格上昇も
銀の太陽光発電パネル向けの需要が拡大している。国際調査団体のシルバー・インスティチュートの需給統計で2023年の銀の太陽光向け需要は予想より上振れし、前年に比べ6割増えた。太陽光向けの好調などを背景に24年の銀の総需要は増加に転じる見通しで、供給不足のなかで国際価格が上昇する可能性がある。
シルバー・インスティチュートによると、23年の世界の銀の総需要は11億9500万トロイオンス(3万7169トン)。過去最高だった22年に比べると7%減った。前年を下回ったのは、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ20年以来3年ぶり。価格が高騰した金(ゴールド)に比べて銀は宝飾品(22年比13%減)や投資用(28%減)の需要が出遅れ、総需要を押し下げた。
そうしたなかで目立ったのが、太陽光パネル向け需要だ。銀は太陽光発電パネルの電極にペースト状で塗布される。23年の需要は当初予想より約20%多い1億9350万トロイオンス(6017トン)となり、22年と比べて64%増えた。増加は4年連続で、過去最高となった。24年も2億3200万トロイオンスと20%増えると予測している。
国際エネルギー機関(IEA)の24年1月の報告によると、23年の世界の再生可能エネルギーの追加容量は5割程度増加し、このうち4分の3を太陽光発電が占めた。脱炭素を急速に進めようとする中国の市場拡大などがけん引している。太陽光発電と風力発電の追加量は28年までに22年の2倍以上に増える見通しだ。(4月22日付日本経済新聞)

 

高まりを見せていた銀需要増への期待が一服しそうですが、米CPIやFOMCを経たNY銀はこのように推移しています。

 

 

中国外貨準備高を受けた6月7日の下落により、今のところ30ドルが上値抵抗となっています。

30ドルを再びしっかり上抜けると弱気サイン点灯は回避されますが、今のところテクニカル面では弱気な動きが見られます。
EU懐疑派の躍進や「もしトラ」が上値を抑える見通しです。

 

 

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