【米国債】まもなく逆イールド解消か | 浪風谷本

浪風谷本

次の10年へ

応援よろしくお願いいたします。

下矢印下矢印下矢印

にほんブログ村 先物取引ブログ 商品先物へ

 

お問い合わせ(平日08:00~17:00)
大起証券㈱ 
Tel:06-6300-5757(代表
)
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

 

▼米10年債利回り上昇

 

先週末はやや一服したものの、米10年債利回りの上昇が続きました。

 

 

長期債の代表である10年債利回りは一時4.638%まで上昇、日本のGW以来の水準です。

ここまで利回りが上昇する背景には、米当局者のタカ派スタンスや好調な経済指標が挙げられます。

CME FedWatchによる年内利下げ確率は現時点で「1回」ですが、、当局による「より長く、より高い」政策金利の維持が意識される環境です。

大手クオンツファンド(数量データ分析に基づき運用) などからも、米債ショート推奨の声が聞かれます。

 

クオンツファンドのカタリスト、米10年債を空売り-金利据え置き想定
トップクラスの運用成績を誇るクオンツファンドが、期間5-10年の米国債をショートにしている。インフレ率が高止まりする中で、米政策金利は年内いっぱい据え置かれると想定している。
カタリスト/ミルバーン・ヘッジ・ストラテジー・ファンドは、米国債先物を売る一方、米財務省短期証券(TB)と投資適格級の短期社債を買っている。このポジションは、市場が米金融当局の利下げ確率を過大評価する一方で米財政赤字拡大が期間長めの債券利回りに与える圧力を見落としているとの見方を反映している。
カタリスト・ファンズのデービッド・ミラー最高投資責任者(CIO)は、「どちらかと言えば、米金融当局は先に言及した利下げに踏み切れない可能性が高い」とし、「インフレ率を再び押し上げずに利下げできる方法は明らかでない」と指摘した。
(中略)
また同氏は、米政府の借り入れ計画も債券相場の下押し圧力だと指摘した。米議会予算局(CBO)が2月に公表した推計によると、財政赤字は2034年度に2兆5600億ドルと、24年度の1兆5800億ドルから大きく膨らむ見通し。
ミラー氏は「それが長期的に金利を押し上げることになる」と論じた。(29日付ブルームバーグ)

 

▼ファンドポジション

 

毎週末に公表されるCFTC建玉明細によると、先週28日時点のファンドポジションは約39万枚米10年債を売り越しています。

 

左軸:米10年債利回り(%)  右軸:ファンド買い越し(枚)

 

今年1月30日の859,015枚をピークとして、大口投機玉は売り越しを徐々に減らしています。

そして、こちらは短期債の代表格「2年債」のCFTCポジションです。

 

左軸:米2年債利回り(%)  右軸:ファンド買い越し(枚)

 

ファンドは10年債の売りを減らしつつ、2年債の売り越しをキープしていることが分かります。

10年債利回りは低下、そして2年債利回りは高止まりする見通しです。

ファドは逆イールド拡大にポジションを傾けていました。

 

▼逆イールド、急速に縮小

 

事実連休前24日の米2年債利回りは4.946%、10年債利回りは4.465%、逆イールドは0.481まで拡大、今年最高水準にまで逆イールドが進行しました。

 

右軸:米長短利回り格差(上下逆注意)

 

米国の連休明けより逆イールドが縮小、先月29日にはマイナス0.359まで一気に縮小しています。

このまま縮小が続き、そのうち逆イールドが解消される可能性が出てきました。

 

逆イールドの急速な縮小、米経済に危険な兆し-オーサーズ

(略)

逆イールドはリセッション(景気後退)が始まる直前に解消される傾向がある。明らかに景気後退が迫っている時は、中央銀行が利下げを開始し短期債利回りを低下させるからだと考えられる。SMBC日興セキュリティーズ・アメリカのジョー・ラボーニャ氏による以下のチャートは、景気後退の前にイールドカーブが逆転し、全米経済研究所(NBER)が公式に定義する景気後退が始まるまでには逆転が解消されていることを示している。

 

 

(2023年10月6日ブルームバーグより)

 

昨年10月にご紹介したブルームバーグ記事からの引用です。

これまでの歴史を振り返ると「ソフトランディング」による利下げは皆無で、「何か起こってから」の緊急利下げが繰り返されています。
米2年債利回りの急低下による逆イールド解消が来るかもしれません。

 

 

にほんブログ村 先物取引ブログ 商品先物へ

 

お問い合わせ(平日08:00~17:00)
大起証券㈱ 
Tel:06-6300-5757(代表)
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

 

「浪風谷本」メール会員募集のお知らせ

「浪風谷本」では、メール会員を募集しています。

その日の市況や相場見通しを「会員メール」として1カ月間、無料でお送りいたします。

メールの受信は、PCでもスマートフォンでもけっこうです。

期間内は相場相談も受け付けておりますので、お気軽にどうぞ。

 

手紙メール会員お申し込みはこちら(Gmail)手紙

手紙こちらはヤフーメール、「メールアドレス」「お名前」「ご連絡先」をご明記のうえどうぞ手紙

 

※携帯、スマホへショートメールをお送りいたしますので、ご返信いただくことにより本登録とさせていただきます。

 

メール会員にご登録いただきますと、1カ月間最新の相場情報を無料でお届けいたします。

まずはお役に立てるかどうか、お試しください。

よろしくお願いいたします。