【中国】半導体規制、いよいよ始まる

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谷本　憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定（貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

今年5月19～21日に「広島サミット」が開催されましたが、閉幕からわずか2日後に経済産業省は外為法に基づく貨物等省令の改正を公布しました。

先端半導体の製造装置など23品目を輸出管理の規制対象に加えるとのことで、事実上の「対中規制」とされています。

軍事転用の防止が目的、施行は本日23日(日)からです。

経産省、半導体製造装置の輸出規制強化7月23日に施行－関連銘柄下落

経済産業省は23日、高性能な半導体製造装置の輸出規制強化に向けて省令を改正し、7月23日に施行すると発表した。

経産省によると、対象となるのは洗浄や成膜、熱処理、露光、エッチング、検査などの23品目。今年3月には7月に規制強化の予定としていた。西村康稔経産相はその際、「特定の国を念頭に置くものではない」と話していたが、半導体製造装置に関する関係国の最新の輸出管理動向を勘案し、対中国向けの措置との見方がある。(5月23日付ブルームバーグ)

ダウや日経平均株価が年初来高値更新を続けるなか、上海株は低迷気味。

人民元も年初来安値近辺での推移、一昨日も中国当局が元安阻止に動いています。

不動産関連の規制緩和を協議するなど当局は連日の景気刺激策を打ち出していますが、景況感の浮上には繋がっていないようです。

そんななか本日から日本も米国などに足並みを揃えることになり、週明けの中国市況が警戒されます。

特に最近の白金、パラジウム市況は中国景況感に左右される場面も多いことから、今回の規制による白金価格の下押しが懸念されます。

こちらは毎朝10時15分の中国人民銀行が公表する人民元基準値との相関です。

完全に、というわけではありませんが、最近のNY白金は中国景況感に連れる動きです。

特に輸出規制強化後の景況感ならびに白金価格の動向が注目されます。

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