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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員
FOMCとは
米国連邦市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)の略。FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)理事と連邦準備銀行総裁(地区連銀総裁)が参加する米国の「金融政策の基本方針を決定する会合」。FOMCの構成メンバーは12名だが、そのうちの7名はFRBの理事で残り5名はアメリカに12地区ある連邦銀行の総裁。連邦銀行総裁のうち1名はニューヨーク連邦銀行総裁が務めることになっており、残りの4名は他の連邦銀行総裁が持ち回りする。
米国時間1日より二日間の日程で、FOMCが開催されます。
会合後の声明は日本時間3日早朝3時に公表され、その後3時半からパウエルFRB議長による会見が行われます。
前回会合の概要と、今回のポイントをまとめます。
<前回会合>
2022.9.21
NHKも速報ニュースを流すなど、FRBは異例となる3会合連続での75bp利上げを敢行。
パウエル会見では例により「将来的な利下げ」を匂わせる発言が聞かれ、一時はリスク選好的なドル安が進展しました。
年末時点でのFF金利見通しは4.25-4.50%、今回75bp利上げとすると、次回12月会合では少なくとも50bp利上げが行われる予定です。
<今会合のポイント>
▼他国とは一線を画すのか
他の中銀が次々と引き締めレースから脱落する中、FRBも緩めるのか注目されます。
先週末の米経済指標から、個人の消費熱は未だ冷めず、物価抑制の目途が立っていません。
WSJニック氏は極めてタカ派な記事を掲載、引き締めペース減速期待が後退しています。
タカ派FRB、5%まで利上げ継続へ-軟着陸をエコノミスト予想せず
米連邦準備制度の当局者らは、11月1、2日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)会合でも断固としたタカ派姿勢を維持し、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が来年3月までに5%に達する下地が整う見込みだ。ブルームバーグのエコノミスト調査によれば、一連の利上げが米国および世界経済のリセッション(景気後退)入りを招く可能性が高い。(ブルームバーグ)
利上げペースの鈍化、もしくは打ち止め期待を背景に株式市場も堅調に推移していましたが、水を差される可能性が出てきました。
▼中間選挙への忖度、影響
過去、政権への忖度から金融市場を混乱させてしまったFRB議長がおられました。
アーサー・フランク・バーンズ
1970-1978年において、ニクソン、カーター両政権下で重職を務めました。
彼はコロンビア大学出身で、大統領経済諮問委員会委員長や全米経済研究所局長を務めたエリート。
その後満を持して、FRB議長職に就きました。
そのようなエリートが何をしくじってしまったのか?
それまでのFRB議長はホワイトハウスとは常に緊張状態にありましたが、バーンズ議長は当時再選を目指すニクソン大統領から景気刺激策を要請され、追従してしまいました。
結果ニクソン大統領は再選されましたが、バーンズの政策はドルの過剰流動性をもたらし、
1970年代の世界的なインフレ、固定相場制の破綻へとつながっていったのです。
「【しく〇り先生】FRB史上最も無能な議長は?」より抜粋
さすがに「忖度」はないでしょうが、引き締め継続による株安トレンドに回帰した場合、現政権にとってはマイナスポイントとなりかねないでしょう。
<FF金利見通しとNY金への影響>
※75bp利上げを前提
逆イールドは再び拡大、中立金利はもう少し上を目指しているようです。
左軸:上海総合指数 右軸:FF金利(上下逆注意)
特に中国株をはじめとした「新興国市場」に対する反応に注目です。
右軸:FF金利と2年債利回りとの乖離(上下逆注意)
市場が大幅利上げを織り込んでいる以上、金に対する下押し圧力は乏しいようです。
FOMC声明は日本時間3日午前3時、議長会見は3時半です。
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