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谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員
FOMCとは
米国連邦市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)の略。FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)理事と連邦準備銀行総裁(地区連銀総裁)が参加する米国の「金融政策の基本方針を決定する会合」。FOMCの構成メンバーは12名だが、そのうちの7名はFRBの理事で残り5名はアメリカに12地区ある連邦銀行の総裁。連邦銀行総裁のうち1名はニューヨーク連邦銀行総裁が務めることになっており、残りの4名は他の連邦銀行総裁が持ち回りする。
米国時間14日より二日間の日程で、FOMCが開催されます。
会合後の声明は日本時間16日早朝4時に公表され、その後4時半からパウエルFRB議長による会見が行われます。
前回会合の概要と、今回のポイントをまとめます。
<前回会合>
2021.11.03
11月FOMC会合では、資産購入縮小を決定。
縮小スケジュールは予想通りで、市場の反応は限定的でした。
<今会合のポイント>
今回は3の倍数月のため、「経済見通し」の発表があります。
こちらは9月会合時点での見通し。
9月会合時点での「適正なFF金利見通しの中央値」は0.375%でしたが、今回会合では少なくとも「0.625%」に達している見通しです。
つまり「2回」利上げ、利上げ時期は9,12月もしくは6,12月です。
一方で現在買い入れている資産は月額1,050億ドルで、このまま150億ドルずつ減らしていくと7カ月後に終了予定です。
6月に利上げを行う場合現行ペースだと、「テーパリングを終わらせ、且つ利上げ」となってしまいます。
そこで「テーパリング・スケジュールを早めよう」というのが、今会合の目的です。
月額300億ドル縮小にすると、来年3月には資産買い入れが終了します。
前回11月会合前に、ちょーっとフライング気味にお伝えしたことです。
ブログタイトルを「150か300か」とした理由をご理解いただけたら、幸いです。
今朝入電の米2年債利回りは0.637%、依然高水準を保っています。
そして、リーマン以降のFF金利と米債利回り推移。
FF金利と2年債利回りはほぼ同じであることが確認されます。
2年債利回りとFF金利が乖離したとき、NY金は下がります。
こちらは、乖離率。
右軸:2年債利回りとの乖離(上下逆注意)
乖離は2015年10月28日以来の水準、当時のNY金は1,192.90ドルでした。
前回最後に「米2年債利回りから、FRBは重要な政策変更の岐路に立っていると思われます」と書きましたが、パウエルさんはどのような決断を下すのでしょうか。
前回会合時はまだ人事も揺れていましたから、しっかり腰を据えた政策を披露してくれることでしょう。
しかし…、
FOMC声明は日本時間16日午前4時、議長会見は4時半です。
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