【FOMC】150か300か | 浪風谷本

浪風谷本

次の10年へ

応援よろしくお願いいたします。

下矢印下矢印下矢印

にほんブログ村 先物取引ブログ 商品先物へ

 

お問い合わせ(平日08:00~17:00)
大起証券㈱ 
Tel:06-6300-5757(代表
)
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

 

FOMCとは

米国連邦市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)の略。FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)理事と連邦準備銀行総裁(地区連銀総裁)が参加する米国の「金融政策の基本方針を決定する会合」。FOMCの構成メンバーは12名だが、そのうちの7名はFRBの理事で残り5名はアメリカに12地区ある連邦銀行の総裁。連邦銀行総裁のうち1名はニューヨーク連邦銀行総裁が務めることになっており、残りの4名は他の連邦銀行総裁が持ち回りする。

 

米国時間2日より二日間の日程で、FOMCが開催されています。

会合後の声明は日本時間4日早朝3時に公表され、その後3時半からパウエルFRB議長による会見が行われます。

前回会合の概要と、今回のポイントをまとめます。

 

<前回会合>

 

2021.09.22

声明

パウエル議長

「政策金利を現行目標水準で据え置く」

「インフレは大部分が一時的要因」

「資産購入は早急に減速させる必要があると判断」

「2%の物価目標をやや上回る軌道に乗るまでゼロ金利維持」

「債券購入ペース減速は近く正当化の可能性も」

「2022年利上げ予想、当局者の見方は2分された」

「FEDは経済の回復が完了するまで支援を行う」

「労働市場の状況は改善を続けている」

「特に供給ボトルネックで、物価に上昇圧力」

「FEDは必要に応じてインフレを封じ込めるために行動する」

「参加者は総じて22年央の量的緩和縮小の終了が適切と判断」

「経済が予想通り進展すれば、11月会合で行動も」

 

 

2021末

2022末

2023末

2024末

長期予想

中央値

0.125

0.375

0.875

1.875

2.5

           
 

2021

2022

2023

2024

長期予想

実質GDP

5.9

3.8

2.5

2.0

1.8

失業率

4.8

3.8

3.5

3.5

4.0

PCE

4.2

2.2

2.2

2.1

2.0

コアPCE

3.7

2.3

2.2

2.1

N/A

 

前回9月会合では、資産買い入れ終了時期が意識されました。

2022年末時点での金利見通しについて、18人中9人が「据え置き」予想。

市場はドル安反応でしたが、パウエル会見では2022年半ばでの資産買い入れ終了に触れたため、一転ドル高反応となりました。

 

<今会合のポイント>

10月22日、国際決済銀行(BIS)と南ア準備銀行のオンライン会合で、パウエル議長は「テーパリングの時期だと思うが、利上げのタイミングではない」と発言しました。

現在FRBは国債を月額800億ドル、住宅ローン担保証券を月額400億ドルそれぞれ購入しています。

これをそれぞれ月額100、50億ドルずつ減らし、2022年半ばにはテーパリングを完了するそうです。

悠長なことは言ってられないということで、「300億ドル」の観測も出ています。

このようなスケジュールが開示される見通しですが、利上げに関しては「時期尚早」としています。

利上げに慎重な要因の一つが、「インフレ圧力の低下期待」。

来年には労働力の流動性が改善され、インフレ圧力が弱まるのではと期待されています。

現在のインフレは「一時的なもの」との認識のようです(でした)。

ところが「手遅れになる」リスクも指摘され始めており、市場での早期利上げ期待は高まっています。

 

 

先週末時点で、2022年中の1回以上の利上げ確率は97.2%。

政策金利に敏感とされる「2年債利回り」は、このようになっています。

 

 

先週金曜日の取引で、一時0.554%にまで上昇、昨年3月18日以来の水準です。

 

 

FF金利と2年債利回りはほぼ同じであることが確認されます。

2年債利回りとFF金利が乖離したとき、NY金は下がります。

 

右軸:2年債利回りとの乖離(上下逆注意)

 

先週末時点での乖離率は約3%、2年債利回りから推測するに暴落してもおかしくないはず。

ここまで乖離率が上昇したのは、2015年10月以来です。

2015年10月といえば、リーマンショック後のゼロ金利解除直前です。

米2年債利回りから、FRBは重要な政策変更の岐路に立っていると思われます。

 

FOMC声明は日本時間4日午前3時、議長会見は3時半です。

 

 

にほんブログ村 先物取引ブログ 商品先物へ

 

お問い合わせ(平日08:00~17:00)
大起証券㈱ 
Tel:06-6300-5757(代表)
谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員

 

「浪風谷本」メール会員募集のお知らせ

「浪風谷本」では、メール会員を募集しています。

その日の市況や相場見通しを「会員メール」として1カ月間、無料でお送りいたします。

メールの受信は、PCでもスマートフォンでもけっこうです。

期間内は相場相談も受け付けておりますので、お気軽にどうぞ。

 

手紙メール会員お申し込みはこちら(Gmail )手紙

手紙こちらはヤフーメール、「メールアドレス」「お名前」「ご連絡先」をご明記のうえどうぞ手紙

 

メール会員にお申込みいただきますと、1カ月間最新の相場情報を無料でお届けいたします。

まずはお役に立てるかどうか、お試しください。

よろしくお願いいたします。