日本銀行法に基づく財務省所管の認可法人、日本の中央銀行。 日銀の発行する出資証券は東京証券取引所のJASDAQ市場に上場している。
先週の株式市場では、日銀株価が話題となりました。
3月1日付ロイター
日本銀行株価がストップ高、金融相場を象徴との見方
日本銀行の株価が1日、ストップ高を付けた。ジャスダック市場に上場している日銀株は正確には株式ではなく政府が55%出資する出資証券だが、1980年代のバブル期には最安値から40倍以上の上昇を記録した経緯があるだけに、直近の急騰は金融相場を象徴する動きとの見方も出ている。
日本銀行は株式会社ではありませんが、「出資証券」を発行しています。
日銀の資本金は1億円、出資者の持分を表章するのが出資証券です。
(日銀HPより)
この出資証券が空前の高値で取引されているため、話題となっています。
ここにある「40倍以上の上昇」とは、1984年8月18,000円から1988年12月755,000円まで上昇したことを指しています。
今回の上昇がこのバブル期を彷彿とさせており、株式市場の熱狂が浮き彫りとなっています。
議決権がないなど株主の権利が制限されているうえ、配当などの妙味も少ないため、理論的には投資妙味に欠きます。
一方で浮動株が少ないうえに日銀が保有する有価証券の含み益が発生しており、一部投資家が買いに走っていると指摘されています。
ちなみに6年ぶり高値「58,000円」を記録したのち、株価はストップ安にて終了。
みんな大好き「ゲームストップ株」さながらの展開です。
さらに「株価熱狂」に水を差しそうなのが、「ヒンデンブルグ・オーメン」点灯。
昨年1月28日以来、1年1ヵ月ぶりの点灯です。
点灯条件
・ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と52週安値更新銘柄の数が共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.8%以上
・NYSEインデックス(NYSE総合指数)の値が50営業日前を上回る
・短期的な株価の方向性を示すマクレラン・オシレーターがマイナス
・52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない
点灯すると…
・77%の確率で株価は5%以上下落
・パニック売りとなる可能性は41%
・重大なクラッシュとなる可能性は24%
株価の大きな調整も警戒しないといけませんね。
株主は誰やろ。
お読みいただき、本当にありがとうございます。
清き1票をよろしくお願いいたします。
お問い合わせ Tel:06-6267-2761(平日08:00~17:00)
日本フィナンシャルセキュリティーズ㈱ 谷本 憲彦
商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物、オプション)、証券一種外務員