アカギ31巻とALLSTARS2巻を購入。
アカギ31巻は配牌編(という単語が成り立つこと自体異常ですが)の終了、アカギの第1ツモまで。このオーラスはアカギの北切りまでは見どころといえる場面が無いので、正直面白いとは言えないかも。展開の遅さを除けば、仰木黙れよ。という不満が真っ先に噴出するのは仕方ないところ。
約2年前の内容なので、最新刊でありながら懐かしくも感じました。268話で岡本に呼びかけられた鷲巣が白目ではなくなっていたり、修正もありましたね。
ただ、32巻分はおろか、夏には33巻分のストックも溜まるので刊行ペースを上げてほしいところ。恐らく、今回のようにオールスターズやHEROと発売日を重ねて、プレゼント企画を付属したいという思惑があるのでしょうね。売り上げを伸ばすための策略ですが、ファンとしては純粋に早く先を読みたいところ。近麻はあまりメジャーな雑誌ではありませんから、単行本派の方も多いはずですし。
そして、オールスターズ2巻はいつものデフォルメキャラの4コマが180話収録。内容は・・・推して知るべし、といったレベル。とはいえ稀にひねったネタもありますし、マニアックな話題を挟んだりよくネタが尽きないな、と感心します。ですが、銀と金の巽や船田といった硬派な人物までボケキャラにされるのは・・・公式とはいえあまり受け付けないな。
個人的には、今巻の見どころは本編の4コマ部分ではありません。
何と、巻末に福本先生による特別描き下ろしが収録されているのです!
タイトルは「危険なふたり」
某所に存在する・・・らしい帝愛中学。そこに5月のある日、二人の転校生がやってきました。
その最初に紹介された生徒が、クラス中の耳目を集めることとなります。
名前もそうだけど、風体も髪型と目はカイジで、髪色がアカギ!
何だこいつは・・・日本で最も有名な博徒2人のハイブリッドですか。そりゃざわつくよ。
てか開司でなくカイジなのね。
・・・この黒板の「木」の字が汚れて読めないのは乱丁なのかな?それとも演出?聞くところによるとこの一冊だけでなく、少なくとも初版本には全てこのような汚れがあるようですけど・・・。
まあ・・・それは置いておくとして、この赤木カイジ、その名に恥じずなかなかの命知らず。
屋上の柵を飛び越え、落ちるギリギリの縁で寝る。
階段を一段飛ばしで降りる。
通学に使う自転車にブレーキをつけない。
うーん、本編のアカギの狂気っぷりに比べると、危険とはいえ文字通り中学生レベルの行動ですね。根本的な性格はアカギ寄りのようですが、この辺りの小者っぽさはカイジ成分なのだろうか。
とはいえ、周囲からは当然異様な目で見られます・・・
なぜ仲根がいる!?w 不良仲間もいるし・・・ここは藤崎二中か!
そして学校にナイフを持ち込むなよ。人目を忍んでいるわけでもないのに、よく没収されないものだ。
徐々に行動がエスカレートしていく赤木カイジは、その後プールに水が溜まっているかを確認もせずにダイブ。
昼休みには3階の窓にぶら下がり懸垂、さらには↓
勝手に始めておいて、結局上げてもらうのは他人頼みなのかw
アカギのような信念から結びつく暴走でもありませんし、何をしたいのかサッパリ分からないな。
これは・・・もはや究極的にイタイだけじゃないのかw
アカギからカリスマ性を全て引いて突飛な発想だけが残った、いわゆる中二病成分だけが残った状態なのでは。
こんな転校生は嫌だ・・・w
ここまで赤木カイジがその異端っぷりを発揮してきましたが・・・誰か忘れてはいませんか?
そう、転校生は2人、「危険なふたり」なのです。
実はそのもう一人は、赤木カイジが光を放ち過ぎたため、特に注目を浴びることもなくクラスの隅に埋没していたのです。
しかし、その男もまた赤木と同じオーラを纏う逸材だったのです!
まさかの逆パターン!?
こちらの伊藤しげるは髪型と目がアカギ、髪色と顔の傷はカイジ!
確かに赤木カイジはタイトルの組み合わせなのでインパクトがありますけど、伊藤しげるはそこらじゅうに居そうな名前ですからね・・・w 説明されないと気付かないかも。
流石福本先生、この発想はありそうで無かった。
他に主人公同士の組み合わせを考えてみると、トネガワと涯で「利根川涯」ならピンと来ますが、逆の「工藤幸雄」なら普通すぎて確かに誰も何とも思わないでしょうね。HEROと銀と金で「森田ひろゆき」、その逆の「井川鉄雄」もそう。面白いな。
そして伊藤しげる君は存在同様、その命知らずの行動も地味。この息止めも失神の寸前まで追い込むほどの常人離れした行動なのですが、全く誰にも気づかれることはありませんでした。
こちらは基本の性格がカイジのようです。
そしてこの二人、不思議と互いに眠る博徒のシンパシーが通じるのでしょうか。なぜか導かれるように、命を懸けた直接対決が実現しました!
競技は近くの鷲巣神社、その108段にも及ぶ石段を背にして行われる限定ジャンケン!
ルールは、負けた方が後ろ向きに石段に向かい、一歩後退するというもの。最終的にはどちらかが落下してしまいます・・・!
まさかのオチ無し!
決着は想像におまかせ。唐突な対決展開の必然性もそうですし、何で限定ジャンケンが登場してるんだ・・・などという疑問はそれこそ愚問でしょうね。絶対にその答えはどこにもありませんから。
本編スピンオフではなく、いかにもオールスターズの読み切りらしい不思議な話だったな。恐らくコンセプトとしては、パラレルワールドを用いたカイジアカギの変則的共演。
カイジvsアカギはファンなら一度は想像する永遠の夢ですが、実際に対決させることは無粋というよりタブー。上手くお茶を濁したサービスという事でしょうね。
仲根を登場させたり露骨にぶっ飛んだ展開でしたから、これはあくまで公式の設定や世界観には干渉しないよ、という意思表示でもあると思います。
たまには何の制約にも捉われない、緩ーい漫画もアリですね。適度に馬鹿馬鹿しくて、私としては和みました(^∇^)