今月のトネガワは2話掲載!もはや2話掲載でない月の方が少ないな。
今回も本編前に単行本の販促広告が載っていました。当然単行本には収録されませんから、実は貴重だね。
今回は黒崎さん登場回の差し替え。会話もコマ割も自然過ぎて、あたかもこれが元ネタかのようですねw
等身大看板、楽しみにしておこう。
それでは本編です。
ほー、今回のネタは入社面接ですか。いつになく企業らしい、中間管理職っぽい内容ですね。
それに、きちんと作中の時間が進んでいる。初めは年末、年賀状ネタ(ここで1992年と判明)を挟み、インフルエンザの流行。そして今回で新春を迎えました。
帝愛は大企業ですし、やはりそれなりのエリート達が志望しに来るのでしょうね。
エントリーシートで書類審査を通過し、その後の筆記試験を突破、遂にこの日の面接まで生き残った者たちが続々と集まってきました。
しかし、その面接通知にも小さな罠が。
それは「あなたらしい自由な服装でお越し下さい」という一文です。
→面接の内容関係なく・・・その時点で足切り・・・!
ああ・・・これは聞いたことあるな。基本的に私服でお越しください、と指定されている場合を除きスーツであるべきですよね。取りあえず間違いはない。
それにしても、さすがに上は英字前面、シャツも腕を捲って下はジーンズというのは違うでしょう・・・。
上階からその様子を眺めていた利根川も、TPOも弁えられない若者の狼狽を嘲笑。そして面接本番が始まりました・・・!
おお・・・?
何だかここまでは普通に為になる話だな。基本的とはいえ、うっかり気を抜いたら足をすくわれかねないポイントですし。
会場には小部屋が10あります。
就活生は割り振られたブースに入り、役員以上のクラスの人間+黒服1人と2対1で面接開始。
しかし、質疑応答終了時、もしも
「どうぞお気をつけてお帰りください」
こう言われてしまった者は、その時点で不合格となります!
なぜならもしも採用となった場合、その者は別室へ誘導され、その部屋である物を手にすることとなります。
それは・・・サングラス!そう、黒服の仲間入りです。
そして参加者がそのサングラスを着けた瞬間、
強制的に帝愛への入社が確定されるのです!
他社との天秤など考慮させないパワープレー。囲い込みですね。
さながらサングラス装着は戴冠式の一種なのだろうか。
いきなり一流ブラック企業の力を見せつけてくれるわけです(・Θ・;)
システムの解説も済んだところで、第3面接室の利根川、山崎のブースにも志望者がやってきました。
一人目に現れたのは、いかにも誠実そうな若者。
先ほどの説明の通り、「気をつけてお帰りください」は不合格の合図!
まるで欠点など無いように見えた彼ですが、利根川は根本的にズレていたと話します。
何故なら、彼は帝愛をひとえに素晴らしい企業と評価していましたが、どう考えても帝愛は明白なブラック企業。山崎も、確かにそれでは熱意だけが先行し、ブラックさを見抜けずに潰れてしまうと危惧しました。
はぁー、流石利根川先生。なかなか鋭いですね。今回は出来る上司オーラに満ちていて、普通に尊敬しちゃうぞ。
利根川が見本を見せたことで、以降は山崎が合否の判断にチャレンジすることに。山崎も30歳ですし、黒服内でももう中堅。こういった経験も必要とのことです。
2人目は・・・
→その・・・荻尾でなく・・・萩尾です・・・!
確かに似てるね。しかも訂正の仕方までそっくり!
この話題をきっかけに、萩尾弟は利根川と意気投合。その後も和やかな雰囲気で面接は終了しました。
コネとはいえ、面接はとどのつまり役員に気に入られることが肝要。いかにも合格という雰囲気ですが、山崎の判断は・・・
「それでは・・・気を付けてお帰りください・・・!」
これもまさかの不合格!
しかし、利根川はそれで正解だと評価しました。
というのも、これは第1話を思い出せば分かること。そう・・・これ以上似通った名前、そして顔の人物は利根川にとって不要なのです!
ちょっと酷い理由のような気もしますけど、実際もこんなものなのかもね・・・。面接態度だけでそれほど大きな差が生まれるとは限りませんし、上司にとっての都合も多かれ少なかれ反映されると思います。
それにしても、山崎もずいぶん利根川を理解し始めましたね。流石、唯一の元会長付き経験者・・・上司に取り入るのが上手いですね。佐衛門とはまた異なる才能があります。むしろ、こういった人の方が出世は早いかもしれない。
そして3人目。
その志望者は、入室の瞬間から異彩を放っていました。
これまでの二人とは比較にならないほどの経歴を持ち、筆記試験も全教科満点。さらには志望理由。帝愛の事業についても、取り立ての徹底や債務者への容赦ない措置など、ブラック面にも触れ、それもすべては現代社会を生き抜く上での必要な厳しさである、と綺麗にまとめました。
全てが完璧という、間違いない逸材。
えええ!?何でよ。仮に外見を除いても、手放すには惜しすぎる能力を持っているのに。
山崎もこの判断には異議を唱えますが・・・
深過ぎる・・・!
山崎は人材選択の奥深さを痛感したのでした・・・。
あれ、たった25人か。大企業ですが、それゆえにエリートへの門戸は狭いようですね。
頑張れKFK25!(思いつき)
会長の機嫌を損ねないことを第一に、未来を開いてほしいですね。
利根川も新たに、この似たり寄ったりの25人の顔と名前を覚える作業が始まるわけです。直轄チーム以外の黒服の管理も仕事ですからね・・・ご苦労な事だよ・・・ホントに。
まさに中間管理職の仕事内容を描いた一話でしたね。利根川の苦労も十分に伝わり、ネタのパンチも効いていて素晴らしい。
そして、第17話はガラッと話題が変わります。
ある昼下がり。利根川は昼休憩のために街をうろついていました。
この日の利根川は稀に見るほどの空腹。
→カツ丼一つ・・・!大盛りで・・・!
すると、店員・お客さん、店にいる全員が驚愕の表情で利根川を見つめ出しました。本当に大丈夫なのか、と念を押す店員に、年寄り扱いを受けたと思った利根川は激怒!早く大盛りを持ってこいと叫びました!
圧倒的量はっ・・・!
先客の食している並盛との格差に驚愕する利根川は、なぜもっと段階を刻まないのかと再び激怒!
レディースサイズ・・・!
いやいやそんなの勝手じゃんw そのお客さんに罪はないよ!(^o^;)
これは利根川らしからぬ勇み足ですね。初めて入った店なんだからメニューは確認しないと。
たまに、こういった表記の店も実際ありますしね。
そして怒りに震える利根川の元に、先ほどの店員がカメラを抱えて戻ってきました。なんでも、大盛り挑戦者は記念撮影が恒例になっているとのこと。
よく見ると、店の壁には過去の挑戦者の敗北の歴史がズラリ。大学ラグビー部の巨体三人がかりで挑んでも、完食は成らなかったほどのようです。
安息のランチタイムを求めていた利根川にとっては最悪の事態。とはいえ、一度店員を怒鳴りつけてまで持ってこさせた以上、今さら引き下がるわけにも行きません・・・!
ククク・・・逃すなよ・・・?
新たな伝説の瞬間・・・
刹那のシャッターチャンス・・・!
最高幹部ゆえに無駄なプライドに拘ってしまう職業病が出てしまったか。
というか、ここは流れ的に水泳じゃなくてラグビーで喩えてほしかったな。
一方、その頃。
帝愛本社・いつもの第3会議室では、チーム利根川の面々が利根川の帰りが遅いことを心配していました。当然、休憩時間で仕事以上の格闘戦が繰り広げられているとは、露ほども知りません。
すると、ようやく利根川が姿を現しました・・・!
そりゃあれだけカツを食べたらもたれるよ!w
まさか全部食べ切ったわけではないでしょうし、適当な理由をつけて切り上げてくればよかったのにね・・・。
というか今回、前半と後半でネタの格差が激しすぎるでしょヽ(;´ω`)ノ
なんだ面接からのカツ大食いってw どちらも面白いけどね。
今月のトネガワもカツ同様、ボリュームたっぷりでした。
利根川が本当に主人公として魅力的。ネタ自体は若干余裕がなくなってきましたが、キャラクターと展開の熱量で十二分にカバーしていますね。
一つ注文があるとすれば、やはり本筋であるはずの限定ジャンケンプロジェクトがおざなりになってしまっていること。権田さんが代行を務めた話で実質的に止まっています。
ジャンケンが終わってもブレイブメンロードや沼接待編など、まだまだ本編に繋がるネタはあるのでぼちぼち進めてほしいですね。今回のように2話掲載なら、一話は本筋、もう一話を脱線ネタというように使い分けてほしいな。
とにかく来月も楽しみですね!