空はどこから/猫の長靴 -73ページ目

空はどこから/猫の長靴

日記は苦手だけど、何があって何を思ったのか、あんまり分からなくなるのもねぇ(´Д`)
だからちょっとだけ、記録を残します。

水を 丸い と表現したのは歌人 若山牧水
「石越ゆる 水のまろみを眺めつつ こころかなしも秋の渓間に」


おおたか静流(しずる)さんの声は丸い
滔々と流れる水のようだ
だから静流と名乗ったのかな、と思う。

ちなみに、以前、私はこの人の声を絃楽器と表現した
……違うな、木管楽器だ。音が丸いもの


15日、初台、近江楽堂にて
静流さんのアカペラコンサートを聴いてきた。

このコンサート、私は2回目、妻は3回目である。
私が1回少ないのは、prediaの初台ライブと重なったから。その日は駅そばのコーヒーショップで一服して、二手に分かれた。



近江楽堂は、都会にぽっかり掘られた聖堂のよう
白壁に角はなく、丸まって天井へとつながっている。
ごうごうと、微かに外気の風音が聴こえる。

このコンサートでは、静流さんは歌う「巫女」
一切おしゃべりをしない。
「歌声」に成り切る。

曲紹介は無言のフリップで行う、ゲスト紹介も――
前回、観たときのゲストは尺八奏者だった
今回は白人のリコーダー奏者。

竹竿のようにベらぼうに長い笛と、拳ふたつほどの小さな笛を使い分けていた。
長い笛はアイヌのムックリのような、ビンビンと弾ける不思議な音を発していた。

静流さんとふたり、歌声と笛で会話する姿は、エルフの戯れのようだった。


演目は日本語、外国語、織り混ぜて
でも、私は思った
やっぱり日本語がいいな

日本語って、母音が伸びやかなんだ
その母音が、円を描いて空へと昇っていく――


その内のー曲
CDで知ってはいた。
でも、なま音の広がり、全然違う

『I remember you』

雨の日には雨が
風の日には風が
ヤサラ ヤサラ ヤサラ
きみを おもいだすよ
……
水は空に帰る
いのち空に返す
ヤサラ ヤサラ ヤサラ
きみも そらに かえる♪


や~さら やさ やさら~

静流さんの声を追うように、視線を上げた――



歌声は立ち昇り、この丸天井で渦を巻いていた。


先に、静流さんの声は水の流れのようだと書いた
でも、違った。

静流さんの声は、下っていく水の音ではない
立ちのぼっていく大気の音だ。



コンサートが終わり、私たちは初めて静流さんに声をかけた――
「十数年前、奈良県川上村の野外コンサートで聴いて以来、ずっとファンでした!」


そして妻とパチリ


巫女から人間に戻った静流さんは、
気さくで人懐っこく――
そのまま妻の友人のようだった。



このアカペラコンサート
歌声になり切るというコンセプトは素晴らしい
でも……

なんだか大人しい、上品過ぎるのだ。
静流さんが身体を揺すらせ、リズミカルに踊っても、
みんなも歌って……とばかりに耳に手を当てても、
観客は固まったまま


静流さんは、本来お茶目な人なのではないか、と思う。

例えば


このチラシ



このイラストが微妙に似てる~(笑)



かつて川上村で、或いは京都のチャリティコンサートで観た静流さん


『おもいとげねば』
♪ひいよろ ひょろろ あほうどり
  おもいとげねば かごのとり (ハイ!)♪
――小さな太鼓をポコポコ叩きながら、ステージ中を練り歩く。


『月がとっても青いから』
賑やかな和服の袖を振り、希望に満ちた歌を弾けながら歌う。


そんな静流さんも観たい!



でも、とりあえず

今回、伝えられて良かった――


Arigato!


私が子供の頃のCMソング

身体ひとつが財産だから
よーく磨いておきましょう
工メロン使って磨きをかけりゃ……
あたしゃあなたに首ったけ
なーんたってお身体を~~
大事にね!♪
――銭湯の のれんを跳ね上げて出てくる中年夫婦、風采の上がらぬダンナが「大事にね」のところでピースサインをする。


こんなCMもあったな――
男風呂と女風呂の仕切り越しで新婚さんがイチャついている
「今、どこ洗ってるの~?」
「きゃ~、やーだー!」
洗い場中に流れるシラ~っとした空気
その夫が隣の男に話しかける
「あれ?これ何てシャンプーですか?」
「フケにはフケミンと決まってるじゃないか!バカッ!」
(但し、フケミンじゃなくミカロンだったかもしれない)



銭湯、久しぶりである。

いつもは車をちょいと飛ばして隣町の温泉に行く。レストランとか床屋とかを併設した総合施設だ。
こういうところは高いから、元を取ろうとする。サウナに入って露天に行ってツボ湯に浸かってエトセトラ
それが面倒くさくなってきた。
時間が掛かりすぎるのだ。

要は、温まればいいのである。

近所の路地をお風呂用品片手に歩いている人は、たまに見かけていた。
銭湯は地域の福利厚生施設――なければいけないものなのだ。


ケロリンのプラ桶。映画『テルマエ・ロマエ』にも出てたけど、本当にまだあるんだね




銭湯の記憶を辿ると、キリがないほどネタがある。
それだけ生活と密着していた。
子供ごころに、通わざるをえなかった場所といえば、学校の次に銭湯…次は床屋かな?


小さな頃は母親と一緒、同級生の女の子がいたりしたのも、甘酸っぱい記憶。
頭を洗ってもらう時は、母親の腿に頭を載せて仰向けになった。
うつ向いて頭を洗う――それも目にシャンプーが入らぬように――なんてのは「オトナ」の所作だったのだ。
仰向けで見る銭湯の天井は、とんでもなく高かった。
頭を洗ってもらいながら ア~ア~ア~、と声を出すと、声は反響しながら天井まで広がっていった。

脱衣場の脇にドアがあって、人目を盗んで忍び込んだ。
狭い通路の向こうから、ボウボウと振動するような音がした。
おそるおそる辿っていくと、熱気とともに漂う薪の焼ける匂い。
今思うと『千と千尋~』の釜ジイの世界だ。
薄暗い空間にほの見えるオレンジの炎
――子供にとって、そこは銭湯の奥に隠された魔窟であった。


大衆浴場は「大衆」が集まるから、ポスターもところ狭しと貼られていた。
もちろん、宣伝のため、つまり映画のポスターである。
父は番台のおじさんと交渉して『てなもんや三度笠』のポスターを貰った。
それは家に帰って冷蔵庫の上に飾られた。


昨日行った銭湯の番台は脱衣場の外にあった。お客が裸を見下ろされるのを嫌がるからだろうか。
これを読んでいる同世代の方は思っただろうね
TVドラマ『時間ですよ』――やっぱり出た(笑)

助平親父たちが何やかやと番台にちゃちゃを入れながら女湯を覗こうとする。
そこには決まって、上半身裸の若いオネエちゃん達がいる。
――この番組、人情ドラマとして良く出来ていた。若き日の境正章さんのコミカルな演技も光っていた。
でも、売りはやっぱり女性の裸
――ああ、おっぱいって偉大だね



男女共同の待合場。
まだ分煙の波が届いてなくて、灰皿が置いてある。一服しながら女房と雑談する。
番台のおばさんは、私たちから目を逸らすように一心にテレビを見つめている。



銭湯の経営不振が伝えられるようになって久しい。
それは地方が寂れ、
「過疎化」が「動向」ではなく「状態」 になってしまったことと、どこか似ている。
それでも、地域行政の支援を得ながら銭湯は残っている。

何故か?
――必要だからである。

サービスをどれだけ上乗せするかではない。
日本人として「文化」的で清潔な毎日を過ごすために、大衆浴場は必要な福利厚生だからである。


私たち夫帰が ありがとうと一声かけて出ようとしたとき、番台のおばさんに呼び止められた。
「これ、あげる。使ってちょうだいね」
え?こんな人だったの?と思うような満面の笑顔だった

貰ったのは新年の粗品で余った手拭い――



ね、文化だよね、にっぽんの――


家庭内野良、あっき と けいた



我が家では、別名 くろ と あか とも呼んでいる
もっとも、これは叱る時。
「こりゃ、あか!かじっちゃダメ!」というぐあい。


もともと、あき・けい はアイドルさんから拝借した名前
ご本家の あっきーさんは もちとちーず というユニットに入っている。


我が家のチビたちにもさ、なんかユニット名がほしいよね

ということで、ついた名前が――



『イソベとアベカワ』


漆黒の背中と白いお腹→磯辺巻き

全身こがねいろ→安倍川餅

ほら、似てるんだ(笑)



と言ってるそばから……




イソベの共食い――



こりゃ!くろ!やめなさい(汗)



ふぁいも そうだった
よもぎ猫(黒白の縞)って海苔が好物なんだね。
みる は見向きもしなかった。けいたも。



あっきは黒の強いコで、梅の花まで真っ黒。口も黒い。
海苔で毛艶が良くなるなら、なんぼでも食べさせるけどね。




いっぽう アベカワは――




見た目ふんわりで、いかにも甘そう。
ところがかなりの短毛で、そのせいか静電気がすごい。
この季節、背中を撫でるとバチバチと電気がおこる。
トラ猫ってそうなのかな?



↑トラ猫と寅さん



我が家のアイドルたち、ファンが近寄ると冷たいが、レスは盛んに行う。
いわゆる、猫のマンハント(人間狩り)ってやつだ。
めしだよ~♪めしめし~♪
イソベがソプラノ、アベカワがアルト
同時に鳴くとハモるんだ。

このユニット、なかなかに美声だぜ


ほら、ルックスだって悪くない
メンバー同士、仲も良く――


と言ってるそばから――






こらこら!(汗)