平均再生回数=信頼の値 | けいちょんチャンネル雑感

けいちょんチャンネル雑感

けいちょんチャンネル関連について

このところのけいちょんチャンネルの平均再生回数は約5万回だ。平均20~30万回ほど再生されていた全盛期を知る者としては悲しい限りだ。逆に、かつてはなぜ平均20~30万回も再生されていたのだろうか。ひとつは続・けいちょんチャンネル登録者数100万人は如何にして可能かで述べたYouTubeバブルの影響もあっただろう。しかし、当時の印象としては本当に面白い動画が立て続けに続いていた印象で、新しいファンを獲得しつつ、その上でファンの期待を裏切らなかったのだ。

2023年5月のけいちょんチャンネルは、個人的にはまあまあ面白いと思う。現在やっていることがダメだと言うつもりはない。だけど、もう1段階ギアを上げるべきだと思う。それが鈴木紗理奈が言うところの「心の汗」なのかどうかはわからないが、自分なりに解釈すると
アウェーにがむしゃらに乗り込めだったり、けいちょんチャンネルが面白くなる方程式で言うところの「新顔」との接触に積極的でがむしゃらで挑戦的な精神が「心の汗」で、そこが少し足りない気は確かにするのだ。

もちろんアウェーへの突撃や新顔との共演が必ずしも成功するとは限らない。だけど、その成功と失敗の狭間にある緊張感がファンの心を奮い立たせ、けいちょんチャンネルを上へ押し上げる力学的エネルギーとなると思うのだ。けいちょんチャンネルファンは「けいちょんファミリー(=けいちょんチャンネルの準レギュラー)」のことが好きだ。「けいちょんファミリー」さえ出しておけば現状維持できるだろうみたいなところもある。だが、それでは上昇気流が生まれない。

平均再生回数と反比例して増えていったものが、けいちょんチャンネル関連のイベントや物販だ。その象徴が「けェス」だが、これは当然けいちょんファミリーのホームとして機能する。しかも「けェス」は年に3度も4度もやっている。それによってけいちょんチャンネルのリソースの多くが「けェス」に注ぎ込まれ、それ以外のことに使う時間や気力、体力、認知資源の余裕を失くしていっているのだ。

「けェス」をやるな、と言うつもりはない。だが、かつてニューヨークが言っていた「フェスは普通年に1回やるものですよ」という発言に共感する。やるならば、年に1回、どでかいお祭りにしてほしいのだ。もちろんそれはファン感謝祭のようなものでいい。けいちょんチャンネルのけいちょんファミリーによるけいちょんチャンネルファンのためのお祭りだ。

もちろん吉本興業や外部から発注される案件がいくつもあるのだと思う。でも、それらをあまり引き受けすぎるとけいちょんチャンネルファンのためでなく発注先のためのけいちょんチャンネルに少しずつ向きが変わってしまうのである。そういう風向きの変化にファンは敏感だ。その結果、少しずつファンにそっぽを向かれ、平均再生回数が低下してしまう。それはすなわちファンからの信頼の低下を意味すると思えるのだ。

 

話は簡単だ。目の前にいる(不特定多数の)客を笑わせればいい。それがお笑いの基本中の基本であり、本質だ。そのためにすべきこと、すべきでないこと、できること、できないこと、その見極めをしなければならない時期に来ているのではないだろうか。さもなくば、平均再生回数が3万や1万にまで低下して目も当てられなくなる可能性を孕んでいる。