本多 孝好
真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A


読み終わり、このブログを書こうとして、はたと気づいた。

主人公は「僕」であり、「君」、「あなた」とか呼ばれるけど、

たぶん名前が出てきていない。

俗世間から微妙な距離を持つ

主人公の雰囲気を出すのに一役買っている。


過去に恋人の死を経験したことのある、

陰のある主人公。

仕事が出来て、頭がキレる。

世の中に興味は無い感じ。

クールといってしまえばそれまでだが、

嫌な奴ではない感じ。


相手の女性は一卵性双生児。

色々と悩みを抱えている。



自分がベタな性格なため、

この本のような主人公には憧れてしまうところがある。

本当に当人の立場であったら、

行き場の無い無力感みたいのがあって大変なのかもしれないけど、

憧れてしまう。

だから、惹きこまれる。おもしろい。


恋愛モノというのは「人を好きになる」という話だから、

大筋のストーリーで読者を驚かせるのは難しい。

ただ、キャラクターの性格付けで、

話の面白さが大きくかわる。


繰り返しになるが、

この本の主人公に憧れてしまう部分がある。

だから、この本は、面白かった。



図書館で本を借りると,

下巻がすぐ来ないという悩みがある

ということを、今日知った。


この本の値段は1200円。

あわせて14762円の節約になりました。

石田 衣良
アキハバラ@DEEP

以前にもこの喩えを出したような気がする。

この本も、「ぼくらの7日間戦争」を彷彿とさせた。

私には「ぼくらの7日間戦争」だけど、

ほかの人は別の喩えを持っているんじゃないだろうか。


舞台はアキハバラ。

時代の空気を切り取った感じ。

いつの時代にもある、明るい方の反対側の世界。


そこにいる、一見冴えない若者たち。

仲間と出会い、力を合わせる。

巨大な敵が出てくる。

当然戦いになる。



定番だから悪いとは一言もいってない。

むしろ、定番を面白く表現できることが大切だと思う。



石田氏の小説の中で、

この本はIWGPの系統に入ると思う。

IWGPもある意味定番なわけだけど、

文章は面白く引き込まれていってしまう。



本当の批評家の人たちが、

文体とか、展開のうまさとかいろいろ書いていると思うので、

偉そうな表現は避けるけど、

私がこの人の本を好きな理由が一つある。



人が普段言いたいけど、言えないような、

ちょっとくさいセリフをわざと言わせているような気がする。


そこに、やられた感があって、嬉しい。




このストーリーのなかでは、アキラとボックスのセリフに

そういった感がちりばめられている。



定番を現代風に切れ味よく展開させながらも、

読者の期待にこたえる。




楽しく読めた一冊でした。



この本の値段は1619円。

節約の合計は13562円になりました。


チョコボール向井
哲学

別の予約していた本を取りにいったら、

県立図書館の新書のところにおいてあった。


30前後の男なら知らない人はいない

チョコボール向井。


ここは県立図書館。

しかも出版社は小学館。


飯島愛の「プライベートセックス」の時も

インパクトが結構あったけど、

今回も、時代は変わったなあと思った。


やはり、思わず借りてしまった。



内容は、アダルトビデオ裏話+チョコボール向井の

生い立ちと哲学という感じ。


楽な仕事じゃないというのは、よくわかった。


やはり、この種の職業というのは、

どうしても後ろめたさが消えることは無いと思うが、

チョコボール向井は、

誇りを持っていて、前向き。


そう言える事はとても大事。


勢いで読みきりました。



この本の値段は1200円。

合計の節約金額は11943円になりました。

〈横浜改革〉特別取材班, 相川 俊英
横浜改革中田市長1000日の闘い

「市長」というと

一般の仕事と違うような印象があるが、

実際は市の経営をしているようなものだから、

経営者としての資質が必要なわけである。


組織の長は

いかに人に自発的にやらせるか

がすべてである。

中田市長がすごいのは、

市の職員だけでなく、

市民の自発性を非常に重要視して、

実際の結果につなげていることである。

(市民に対して「権利の裏に義務がある」といっている話は

非常に共感した)



具体的なエピソードも

本人が書いている本ではないので

客観性があって良い。


特に、談合の話では、

スピーディーに具体的な対策まで

意地で持って行き、

結果を出している。


結局は思いが大切であり、

その時に市長の意を汲んで

回りが動けていたという話が、

会社員にとっても

勉強になった。


やはり、リーダーというのは、

熱い思いが大切なんですね。



この本の値段は1500円。

合わせて10743円の節約になりました。

藤巻 幸夫
チームリーダーの教科書―図解

「教科書」というだけあって、

読者が理解しやすいようにかかれている。

見開き2ページの左側に文章、右は簡略化した図がかかれていて、

それで一つのテーマになっている。


これはパワーポイントでのプレゼンと一緒ですね。

簡略化した図で相手の理解を助ける。


会社入るまでは「小難しい事=高度な仕事」なんじゃないかと

思っていた時期があったけど、

最近はこの手の資料を意識するようになった。

目的は相手に「わかってもらう」ことだから。


内容はリーダーは強い気持が必要ということを、

いろいろな側面から語っている。

「いろいろな側面」は読んでみないとわからないけど、

あ、あ、なるほど、と思わせるようなこと、

痛いとこ突かれたなあ、ということなどが一杯書いてある。


これは身につくまで何回か読んだほうがいい。

というか、何かあったとき、パラパラと捲って確かめるといい。


そう、教科書だから。


この本は1400円。

トータルの節約額は9243円になりました。


「おちまさとプロデュース 企画の教科書」をつくる会
企画の教科書 おちまさとプロデュース

図書館で借りているので、

最後期限がきたので走り読みになってしまった。


「教科書」とついているように

本来は走り読みするような本ではない。

「初対面の教科書」のときもそうだったけど、

きちんと中の例題を解いて繰りかえし読んで、

自分の血肉にすべきかと思う。


あとがきに著者も書いていたけど、

企画だけでなく、社会人としての生き方を学ぶという意味で

非常にいい教科書だと思う。

おちまさと氏のような一見華やかな世界で生きている人も

私のような地道な会社員も、

社会人に通じるべき、身につけるべきたしなみは一緒だというのが、

発見でもあった。


おちまさと氏がいわゆる業界人なので、

最初から敬遠している会社員がいたらもったいない。

ビジネスコーナーのHOW TO本より断然使える。


1400円。

高いとおもったけど、何回も読めば価値はあるかも。

あえて高い値段にしているような気もする。


合計節約金額は7843円になりました。

齋藤 孝
座右の諭吉 才能より決断

歴史上の人物というのは、

本を読まない限り、断面しか知らないもの。

例えば徳川家康 = 江戸幕府を作った、とか。


私は福沢諭吉 = 慶應を作った人、としか知らなかった。

福沢諭吉という人物には興味があったので、

読んでみた。


私は語学と古文が本当に嫌いで、

成績も実際メチャクチャ悪かったので、

この本は福翁自伝など、自分では絶対読まない原書の

フレーズを引用してくれていて、有難い。


また、フレーズ、解説のあとに齋藤氏の見解も入っているのだが、

これも興味深いことが色々と書いており、面白かった。


福沢諭吉も諭吉に共鳴している齋藤氏も

民の人として、実学として捕らえることの重要性を訴えている。

私も会社に入ってから

雑事の重要性、スピードと期限、費用対効果の考え方とかを

意識するようになった。


会社員として働いているから、

理解が早かったのかもしれない。

自己啓発系の本として、読んで損は無い。



本文中に「人生のテキストとなるような本を持つべきだ」という部分があった。

この部分は非常に共鳴できるし、

最近の現代人が疎んでいる部分であると思う。


まだ無いですね、私。

そういう本を探そうと思った。

小説では「麻雀放浪記」と「深夜特急」は何度も読んだけど。



この本は700円。図書館で借りました。

合計節約金額は6443円になりました。

吉田 修一
長崎乱楽坂

私は「パークライフ」で吉田修一氏の本と出逢った。

この本は図書館で、

とりあえず吉田氏の本だからということで

内容を全く知らずに借りた。


プロの作家というのは

いろいろなテーマで本がかけるんだなと、

当たり前だが、すごいなと思った。


やくざな家の娘に生まれた少年達の話。

娘の主人は職場で事故死してしまい、

娘はやくざな実家に子供を連れて帰る。

少年達はやくざな人々に囲まれて成長する。

ところどころに怖くない幽霊が絡んでいるのが

独特のアクセントになっている。


後半で話の主人公が、

兄弟の兄から弟に移るのだが、

そこに少し意外性があった。

兄が淡々と成長していく、とは行かないところに。


兄の「何もしないのもなかなかたいへんやぞ」

というセリフを聞いて思わず殴る弟。

今の時代にこのセリフに触れると、

ものすごく日常の風景のように

捕らえることができる。


あまり日常的には無い

やくざの話が

大袈裟にならずに描かれていて、

面白い本だった。


この本は1300円。

あわせて5743円になりました。

金子達仁
熱病フットボール

2002年日韓ワールドカップを

予選から追いかけている本。


この本を通しての金子氏のキーワードは

「サッカーが日常な風景」

ということだと思う。

古くからのサッカーファンの金子氏は

この風景に憧れつづけ、

世界を見て、日本もそうなって欲しいと

思っているのだろう。


未知のアラブの国、イランの風景。

かつての王国ウルグアイの風景。

サッカー後進国と思いがちな

オーストラリアの風景。


豊富な経験から裏打ちされた

エピソードを交えた描写は

非常に面白く、

サッカー初心者を

サッカーの奥深いところへ

導いてくれるような感じがある。


個人的には、

この本のおかげで

更にアイルランド代表が好きになった。

イランにしぶとく、しっかり勝った感じは、

ドイツのゲルマン魂以上のものを

感じた。

ドイツ戦での同点ゴールは

テレビで見ていて、

思わず感動したのを思い出した。


私のように、

サッカーをちょっと知っているくらいの方。

今読むと、またいいですよ。


この本は1と2であわせて2643円。

通算で4443円になりました。

伊藤 元重
ビジネス・エコノミクス

現実の社会現象に経済学を当てはめていくというような内容。

文中に「ここでは詳しく述べないが‥」という表現がよく出てくるように、

学問に深く入っていくのではなく、

現実の経済現象を基礎的な学問を使って解説している本。


経済学部卒で社会人として日々を生きている私。

大学時代に勉強にメチャクチャ励んだわけではないが、

「伊藤元重」という名前ぐらいは知っている。

経済学にちょっとは興味がある、というような人にはオススメ。


最後の「3つの目」の話は私も意識していきたい。

全体をマクロ的にみわたす「鳥の目」。

現場で細かいところから何かを発見する「虫の目」。

潮の流れ、時代の流れを読む「魚の目」。


一生懸命会社に勤めていると、虫の目は鍛えられるが、

鳥の目、魚の目を忘れがちになる。

この本をきっかけに、鳥の目、魚の目を意識していきたい。

この2つの目は座学でも多少身につくと思うから。

身近な上司は「虫の目」を求めがちだと思うけど。

最後に勝つのは「鳥の目」「魚の目」を持っている人だと思うから。

ポイントはやっぱり高い志なんだと思う。



今回から図書館でどれだけ節約できたかを検証するためにも

本の定価をメモしていきたいと思う。

この本は1800円。

独身なら買っていた。

何回か読み直したい本だ。