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今回ハイエンドアーチトップとの比較の為に購入した安ギターがアイバニーズの物です。
新品の実勢価格が8~9万円程度と思われる物をメルカリで5.5万円で購入しました。
この金額は私が使用するハイエンドギターに使用する部品代程度の物です。
一番好きなPUで有る8Bombは送料込みで約7万円。
L-5のレプリカピックガードが約6万円。
先に買ったクルーソンのヴィンテージリイシューペグが約5万円。
それがギター本体の新品で少し高い位、中古なら略同じか安い位です。
驚異的な事です。
全部の部品が付いて、勿論本体の木部を入れてこの価格です。
これに文句を言ってはイケマセン。
音が出るだけでも奇跡ってなものです。
ペケペケの薄っぺらい音がするのは当然です。
ビンテージのL5などと比べてはイケマセン。
この手の量産ギターは所謂職人と呼ばれる人達が作っている訳では有りません。
もしかすると昨日までスーパーマーケットでレジ打ちをしていたようなオバちゃんが作っていたりします。
高度にマニュアル化されたシステムと機械で効率的に作られています。
しかも人件費の安い海外生産です。
もしかするとそこに従事する人の何割かは自分が何を作っているか理解していない可能性すら有ります。
そもそも単純に生活の糧を得る為だけに従事しているに過ぎません。
ギターに興味が有り、愛している人がどれ程居るでしょうか?
一方ハイエンドギターは熟練した職人に因る作業を主体としています。
現在ではCNCルーターに粗削りされる事に因り、職人の手作業の比率は下がっています。
それにしても、そこに居るのは其々の専門家です。
GibsonやFenderも廉価版はそれに当たりませんが、Custum shopではルシアーに近い人が多く従事しています。
特にアーチトップはそうです。
削り出しのトップはタッピングに因る音質判定をしながら注意深く削ります。
本当の熟練技が必要です。
そんな本物の職人を育てる経費と時間が割けないので遂にGibson Custom shopでの生産が終わりました。
それは需要が少ないと言う事も有ると思います。
今回の安ギターでもそれしか知らない人ならそう言う物だと思って納得するでしょう。
本物の音を知らないので、それでも満足するかも知れません。
動画などで紹介されている音はアンプ直では無く、必ず数個のエフェクターが掛けられて本来の発声では無いです。
そんなウソ八百の音を聞いて買ったとしても、自分の腕と貧弱な機材のせいとして受け止める事でしょう。
それでも、この価格で曲がりなりにもアーチトップギターを手に出来る事を喜び、そして感謝する必要は有ります。
アーチトップっぽい音が出るだけでも有難い事です。
私はこの個体自体に感謝する事は無いですが、比較検体としては充分納得しています。
でも、少なくとも作っている人達の事を思い憚る事は無いです。
そして、このギターに愛着を感じる事も有りません。
その程度の楽器です。
役目を終えたら何処かに寄付しようかと思います。
宜しくお願いします。





























