キャリアを支えるおとなの学び

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自分の望む生活を手にできているでしょうか?
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ビジネス、教育、研究、ソーシャルビジネス、NPOなどの現場で接する様々な学びをお届けします。

 
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本日は、年間目標の設定に関して、荒堀由妃さんからいただいた感想を紹介させていただきます。


 

年始の目標を聞かせていただき、ありがとうございます。

目標って、こんなにたくさんあっていいんですね!驚きました。
大小いろいろ。
なんだか自由度が広がりました。
種村さんはこの目標(指針)をどのように評価・確認してらっしゃいますか?

 

(引用ここまで)
 

年間目標の種類も活用方法もたくさんありますが、

僕が今回紹介したものは、自分の状態に合わせた要素が多くありますから、

補足説明も加えておきます。
 

年間目標を設定して、

PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)をゴリゴリ回していくタイプのものもあるでしょう。

 

数値目標を設定した際に、

そこから中間目標を設定して、

進捗確認をするということもあります。
 

僕が今回紹介した年間目標は、

多彩に挙げるパターンであり、

進捗管理をしたり、評価・確認をするというタイプのものではなく、

どちらかというと年間目標をベースにしながらも手放していくタイプのものです。
 

たくさん挙げながら、自分が目指していく方向性をつかみますし、

挙がってきた小さい目標なんかは達成させればいいだけです。
 

2018年は、自分にとって未知数な1年になります。

4月以降に何をしていくかは、

流れ次第で決まるような1年であり、

むしろ真っ白なキャンバスの中を自由に進むような1年になります。

 

なので、

何かを確定させるというよりは、

裸の自分で、まっさらな道を手探り状態で進んでいくため、

あり方だけ整えるような目標が多く挙がってきます。
 

迷った時にあり方を確認したり、

整える類の年間目標・指針として挙げているのですね。
 

年間目標を確認するのは、

毎月、月初になります。

月間目標を設定する際に、

この年間目標を見て、具体的に何をするかを定めていきます。

あとは、迷った時やぶれた時に年間目標に立ちもどります。
 

これを見直すと、

マインドセットが整いますし、

あり方を整えることができます。

見直すことで、意識が変わり、あり方が整うので、

むしろ評価するものではなく、あり方を整えるために確認するというものですね。
 

それから年間目標は、

基本的には1年を通してブラッシュアップしていきたいので、

手放すこともありますし、変わることもあります。
 

日々、進歩しながら、

もっとこういう2018年にしようと思うこともありますし、

縁や出会いやチャンスによっては、2018年の1月に描いたものよりも、

もっと良い目標ができることもあります。
 

なので、

もっと良いものにできないかなと思いながら、

日々を過ごしていきます。

固定的なものではなく、

2018年の1年を通してブラッシュアップして、

目標を生成していく土台や叩き台として機能させます。
 

そんなイメージで用いているので、

評価するというよりは、

確認しながら、目標も自分自身もよりよくしていくという位置付けですね。
 

結果としては、

2018年が終わる時に、

この1年が良かったかどうかがわかると思います。

その時に、機能したかしなかったかもわかると思います。
 

愛を深めるという目標・指針を持った時に、

毎月、年間目標を見直した時に、

自分は愛を深めているだろうか?

と問いかけること自体が振り返りを生み、マインドセットを促し、

自分を前進させてくれます。
 

自己主導型学習の考え方では、

理想の自分と現在の自分のギャップを認識するところに、

学習ニーズが生まれ

そのギャップを埋めるように学習するということが言われています。
 

つまり、

理想の自分、理想の1年を認識しながら、

そのような理想を生きているかを問いかけることが、

学びを誘発させるので、

そのように位置付けています。
 

自分がどちら側に進んだらいいか、

どちら側に成長していったらいいか、

どちら側に学んでいったらいいかを、

毎月確認したり、迷った時に確認したり、ブラッシュアップさせていくのですね。

 

<まとめ>

■年間目標にも様々なタイプがあり、様々な活用方法がある。

 

■指針となり、あり方を整えるタイプの目標であれば、
毎月見直したり、迷った時にチェックするのが良いだろう。
評価するというよりは、自分のあり方を整えるために。

 

■自己主導型学習では、理想の自分と現在の自分のギャップ認識が、
学びを誘発させるので大切だとされる。
理想の2018年を、1年を通してイメージし続けることで、
結果として、良い1年になるのではないか。

 

 

種村文孝の研究室

 

 

2018年という1年を想像しながら、
1年の目標をつくっていました。
 

・過去最大の成果を出す
・自由なライフスタイルを手にする
・妻と娘の幸せを実現する
・博論執筆
・自分らしく生きる
・コミットメントを生きる
・新しいことへのチャレンジ
・1日1日をやりきる
・300人のコミュニティの実現
・日々を楽しむ
・メルマガ配信
・SNSの整備
・翻訳書の出版
・器を大きくする
・ガンガン進む
・あらゆるものを手放していく
・震えるような生き方をする
・2017年の10大ニュースを上回る出来事をつくる
・意図に生きる
・現れ続ける
・クリアに生きる
・愛を実践する
・約束を守る
・楽しみ続ける
・加速し続ける
・チャンスをつかみ続ける
・人として生きる
・大事なものを大事にする
・論文を書きまくる
・引っかかりを解消しまくる
・1日1日に違いをつくっていく
・飛躍する
・周囲の人を圧倒的に幸せにする
・即レスしていく
・公明正大に生きる
・人と会いまくる
・マスターマインドグループの発展
・組織の強化
・さらけ出して生きる
・日々全力
・生き抜く
・魂が喜ぶことをする
・スマホを新しく購入する
・コーチャブルに生きる
・自分の次元をあげる
・軽やかに生きる
・豊かさを体現する
・人と簡単につながる
・ゴシップをしないように生きる
・即行動をする
・不確実な未来をどんどん進む
・1つ1つ完了させていく
・ルーティンで成長基盤をつくる
・人生を味わう
・あり方を整える
・没入して生きる
・世界を動かす
・世界を震わせる
・楽しんで異次元に行く
・咳喘息を治す
・全身全霊で生きる
・最上で最高の1年にする
・知のレベルを高める
・哲学する
・1日1冊の読書
・ダンスする
・しびれるように生きる
・法教育にコミットして生きる
・コミュニティを大きくする
・経済発展に貢献する
・関西に基盤をつくる
・数字管理を徹底する
・キャリアヒストリー研究会の成果をまとめる
・ステージが上の人と会いまくる
・世界からのコーチを受ける
・シンクロニシティをつかむ
・インスパイアされる
・表現しまくる
・インプットとアウトプットを加速する
・次元を1つあげる
・大きな視点で世界を捉える
・世界を震撼させていく
・渦を巻く
・セレンディピティを大切にする
・愛をひろげる
・愛で満たす
・リーダーとしての立場をとる
・舞台を自分でつくる
・機会をつくる
・1年を予定で満たす
・1年を想いで満たす
・春には春の生き方をする
・卒業をデザインする
・青春を生きる
・跳ぶ
・爆発させる
・リミッターを外していく
・人の魂をふるわせる
・共鳴をたくさんつくる
・自己組織化について学ぶ
・禅を生きる
・娘を成長させる
・2040年の未来をつくる
・引っ張られるように生きる
・呼ばれる生き方をする
・光速で進む
・つかみ続ける
・感動の世界を生きる

 

これが2018年の目標です。
 

目標というか指針ですね。
 

結構、この1年は未知でまっさらな世界が開かれています。

何をやるか、

何を成し遂げるか、

ゼロ地点からの創造をイメージしているので、

あり方に関する目標や指針が多く出てきます。
 

この1年を思いながら、

目標がこういう方向性だということも確認したので、

何が起こるか、何を起こすか自分でもわからない1年にしたいなと思っています。
 

ただ変わらないのは、

豊かな人生と豊かな社会を創ることですし、

人の成長や学びを創ることですし、

支え合い、学びあえる学習コミュニティを発展させることです。
 

今年はそんな1年にします。
 

<まとめ>

■1年の計は元旦にあり。
その1年をどういう1年にしたいかという想いを深めるのが良い。

 

■何をするか、何をしたいかもだが、
どうありたいか、どう生きたいかが大切。

 

■学びの場、成長の機会、コミュニティを2018年もつくりながら、
自分も周囲も成長する機会をつくっていく。

 

種村文孝の研究室

 

 

(Photo by Štefan Štefančík on Unsplash)

 

 

天才の1万時間で求められる、

「よく考えられた練習」

の要素には、ストレッチ目標、適切なフィードバック、振り返りが必要です。


今回は、適切なフィードバックについてです。

練習やトレーニングにおいてもそうですし、

仕事においてもそうですが、

適切なフィードバックを得ることは大事なことです。


システム思考では、

フィードバックの遅れやフィードバックが存在しないことで、

全体最適が実現できないこと(=望む結果が得られないこと)が明確に指摘されていますが、

成長を望む際、フィードバックシステムを構築しておくことです。


フィードバックとして、

最低限、結果の確認は必要です。


その練習をやってどうなったのか、

今回のトレーニングの結果どうなっているのか、

仕事の成果は出たのか、

望む目標に近づいているのか、

結果を確認することです。


テストの結果は何点だったのか、どこが間違っていたのか、どのように間違えていたのか、

それらがわかるか否かで、

学力は大きく変わります。


問題を解いたら解きっぱなしで、

答え合わせをしなければ、

自分がやっていることが合っているのかどうかもわかりません。


何をやってどうなったのか、

その結果のフィードバックを得られるようにしておきましょう。


それから、メンターやコーチをつけることです。

練習成果や実践結果に対して、

適切にフィードバックを返してくれる存在が、

自身の成長を加速させます。


やっていることや考えていることが適切なのか、

向上しているのか、

優れたメンターやコーチであれば、

適切なフィードバックとなるコメントを返してくれます。


やめるべきか、続けるべきか、

他に工夫する余地はないか、

気づいていないことはないか、

など、フィードバックを受ける人ほど伸びます。


優れた結果を出している人たちは、

メンターやコーチ、

市場からのフィードバックを適切に受け取り、

高みを目指してきました。


そのように実践結果を振り返り、適切なフィードバックを得られるトレーニングを1万時間繰り返すことで、

優れたパフォーマンスを発揮することにつながっていきます。



ただ闇雲に時間だけ費やしたり、仕事をしていればよいというものでもありません。

ぜひ、フィードバックシステムを構築してくださいませ。



<まとめ>

■よく考えられた練習には、適切なフィードバックが必要不可欠である。
結果の確認をして、ストレッチ目標に近づいているかを確認して、
考えながら実践や仕事をしていくことである。

■適切なフィードバックとしては、
メンターやコーチ、上司や仲間からのフィードバックが大きな役割を果たす。
どうしても自分では自分のことを見れない部分があるためである。

■コーチから適切なフィードバックを受けながら練習する人と、
結果の確認もせずにただ1人で練習する人では、
その練習の質の差は明らかである。
仕事においても同様で、優れた人から適切なフィードバックを受けられるような環境を整えたい。

 

 

 

種村文孝の研究室

https://tanemurafumitaka.com/index.php?QBlog-20171108-1

 

(Photo by Ben Hershey on Unsplash)

 

 

 

今日は、天才の特徴としても有名な1万時間の法則についてです。

優れた結果を出す人、

ハイパフォーマー、

真似できないような結果を出す人は、

皆、1万時間はそのことに費やしてきたと言われています。


マルコム・グラッドウェルの『天才!成功する人々の法則』

の中で紹介されているこの1万時間の法則は、

とても有名かと思います。


継続することの重要性、

天賦の才能ではなく地道な努力の重要性をよく表現しています。


1万時間とは、

1日3時間ずつ費やしたとしても1年365日で1095時間ですから、

だいたい10年かかる計算になります。

1日8時間ずつ費やしたとしても1年365日で2920時間ですから、

だいたい3年半はかかります。


自分が結果を出したいと思っている領域や分野に、

日々時間を割くこと、

継続して取り組むことがよくわかるのですが、

この1万時間の法則においては、時間にだけ焦点を当てて理解している人が多くいます。



実際には、

そう単純なものではないのです。


誰でも1万時間取り組めば、優れた結果を出せるというなら、

1日8時間、3年半も営業に取り組んだ人が、全員優れた営業マンになるかといえば、

そうではありませんね。


単に時間だけの問題ではないのは明らかです。


1万時間の法則で、何に1万時間費やすかといえば、

よく考えられた練習、意識的な練習、です。


単なる仕事、単なる練習を1万時間費やしても、

優れた結果になるわけではありません。

天才と呼ばれるような存在になれるわけではありません。


あたり前といえばあたり前なのですが、

1万時間の法則において、

この点を意識していない人も意外と多くいらっしゃるようです。


では、

よく考えられた練習、意識的な練習とはなんなのでしょうか?


それは、

ストレッチ目標、適切なフィードバック、振り返りを含む練習です。


ストレッチ目標とは、

少し背伸びをした目標ですね。


自分の限界に挑むようなものでもあり、

負荷がかかるものです。


営業であれば、

苦手な人への対応、

うまくできていない商品説明について3分で相手の心をつかむ、

などなど、自分の課題克服や高みを目指す目標を設定する必要があります。


これができれば成長する、

できていないことができるようになる、

そういう高めの目標を設定して、意識的に練習やトレーニングを行うことです。


なんとなく名刺交換をしたり、

なんとなくロールプレイングをするなど、

負荷がかからない楽なことをしていても成長はありません。


仕事に多くの時間を割いていても、

負荷がかかるストレッチ目標を設定し、

意識的にトレーニングをしている人はだいぶ少ないのではないでしょうか。

そもそも、自分の仕事において、「練習」や「トレーニング」に時間を割いてすらいないかもしれません。


僕の場合、

読みやすい本を読むよりは、

英書や哲学書など、格闘しないといけない本を読むことがトレーニングになりますし、

論文を批判的に検討して読んだり、ゼミで議論をしたりということがトレーニングになります。

メルマガを書くよりは、

研究ノートを書くほうが負荷のかかるトレーニングになります。

ですが、そういう時間となると、1日に数時間程度というのが現状です。



長くなりますので、

また次回に続けます。




<まとめ>

■天才の1万時間の法則というものがある。
天才と呼ばれる人たちは、1万時間を費やしてきたというもので、
継続の重要性をよく伝えてくれるものである。

■1万時間の法則は、単に時間を費やせばよいというものではなく、
よく考えられた練習を1万時間やってきたかということが大切なのである。
よく考えられた練習の要素は、ストレッチ目標、適切なフィードバック、振り返りである。

■高い目標、背伸びした目標を掲げ、練習やトレーニングを日々実行しているだろうか?
自分の仕事において、何が負荷のかかるトレーニングか認識しているだろうか?
負荷のかからないことやなんとなくやれることに、時間をかけていても、
優れたパフォーマンスにはつながりにくいものである。

(Photo by Julie Macey on Unsplash)
 

才能とは何か、

強みとは何か、

それについては、意外と自分ではわからないものです。
 

自分では才能や強みだと認識していないことが、

才能や強みだったりするからですね。

 

呼吸するようにあたり前にできてしまうこと、

他の人は苦労するのに、自分には苦もなくできてしまうこと、

楽しんでやれてしまうこと、

没頭してできてしまうこと、

などが才能だったり強みだったりします。
 

特徴として、

意識しなくてもあたり前にやれてしまうことで、

楽しく無意識のうちにやってしまっている思考パターンや行動様式なので、

自覚しにくい傾向があります。

 

そのため、

人から言われないと気づかないことがあります。
 

この才能や強みを伸ばしていくことが、

ハイパフォーマーへの道につながります。

 

才能や強みを発見するための問いはいくつかあります。

・好きなことは何か?

・没頭できることは何か?

・楽しんでやれることは何か?

・ずっと継続できていることは何か?

・親や親しい人から、いい加減にやめなさいと言われても、やめられないことは何か?

・複数の人から、褒められることは何か?

・よく依頼されることやお願いされることはどんな役回りか?

・これまでにお金と時間をかけてきたことは何か?

・なんで他の人はこんなことができないんだろうと思うことは何か?

などです。

 

好きなこと、楽しめること、没頭できること、

自然とやれてしまうこと、

継続できること、

これらが大きなヒントになります。
 

続けられることがあれば、それはもう才能だと思ってよいです。

他のことは続けられないけれども、

これだけは続けられる、

というようなことがあれば才能です。

 

僕は、

本を読んだり、情報やデータを集めたりと学ぶのが好きですし、

人にアドバイスしたり教えることが好きです。

 

学ぶのも教えるのも好きですね。

本を読むのも、文章を書くのも好きですし、

比較的、苦にならずにできます。

 

子どもに教えるのは得意とは言えませんが、

大学生や社会人に寄り添いながら教えるのは得意です。

 

大人数を相手に教えるよりも、

少人数を相手に、相手の状態を確認しながら話をするのが好きです。

 

初対面の人や大勢の人と接するよりも、

少数の人と深く長い関係を築く方が好きです。

話を聞くのも好きです。

 

こういう才能や強みに基づいて考えていくと、

親しい関係や仲間を大事にしながら、

その人たちと共に学び、共に成長するコミュニティ運営や大学での研究・教育などは、やりがいを感じます。

 

夢や志を持ってよりよい人生や社会を歩みたいと思っている人と一緒にいるのも好きなので、

接する大学生や社会人もそのような人が多くなります。
 

 

このように才能や強みをベースに、

何を伸ばしていくか、何をやっていくかを考えると、

自分なりの道も見えてきます。
 

 

このような才能や強みについては、

マーカス・バッキンガム&ドナルド・O・クリフトン『さあ、才能に目覚めよう』

がオススメです。
 

組織構築をしたり、

チームのメンバーの強みを把握する際には、

ここでのストレングス・ファインダーを基本に考えると良いと思いますし、

どんな仕事をするかを考える際にも、大いに役立つと思います。
 

就活生に薦めたい1冊でもあります。


 

才能とか強みとかいうと、

何か特殊な能力のことのように感じるかもしれませんが、

あたり前にできてしまうこと、

好きでやれてしまうこと、

続けられること、

これらをベースに考えるのがよいと思います。

 

<まとめ>

■人は意外と自分の強みや才能について自覚していないことが多い。
なぜなら、あたり前にできてしまうこと、苦もなくやれてしまうこと、自然と継続できることなどが、
才能であり、自分にとってはあたり前すぎて自覚しにくいのである。

 

■好きなこと、興味を持つこと、没頭できること、継続できることなどは、強みを探るヒントになる。
あたり前の思考パターンや行動様式も強みになりうる。

 

■才能や強みに立脚して、何をやっていくか、何を伸ばしていくかを考えるとよい。
そこに優れたパフォーマンスを発揮するヒントがある。

 

(Photo by Samuel Zeller on Unsplash)

 

 

問題解決を図る場合、

思考の次元を1つあげるとよいです。
 

ついつい、

狭い範囲で問題を捉えて、その範囲内で解決しようとしてしまいがちですが、

それをやっているとなかなか変わらないということがあります。

 

自分を変えたい場合、自分を変えようとするのではなく、自分を取り巻く環境を変えます。

そうすれば、自分が自然と変わります。
 

部署を変えたい場合、部署を変えようとするのではなく、会社を変えます。

そうすれば、部署も自然と変わります。
 

会社を変えたい場合、会社を変えようとするのではなく、業界を変えます。

そうすれば、会社も自然と変わります。
 

業界を変えたい場合、社会を変えます。

日本を変えたい場合、世界にインパクトを与えるような変化を作り出します。

 

扱う範囲をもっと大きくしてみるのです。

より大きなものを変えようとしてみるのです。

桁を1つ変えてみるのです。

 

部署さえ変えられないのに、会社を変えられるわけがない。

会社さえ変えられないのに、業界を変えられるわけがない。
 

そう思うかもしれませんが、

問題解決時に1つ次元をあげて全体を把握し、

その全体理解に基づいて大胆な行動をとったほうが、

はるかに簡単に事態を改善できるということがあります。
 

部分最適ではなく、全体最適ですし、

システム全体を把握したうえで、適切なポイントに働きかけていきましょう。
 

<まとめ>

 

■自分を変えたければ、環境を変える。
部署を変えたければ、会社を変える。
会社を変えたければ、業界を変える。

 

■それが含まれる1つ上の次元の変化を狙う。
そうすれば部分は、自然と変わる。

 

■部分さえ変えられないのに全体を変えられるはずがないと思うかもしれないが、
意識したいのは全体のより大きな構造であり、システムである。

 

 

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最近のキーワードは、調和です。

 

マスターマインドグループでも調和を大切にすることがポイントだと言われているので、

特に意識してやっています。
 

しかし、

考えてみればみるほど、

調和というのがなんなのか、

よくわかっていないことに気づかされます。
 

まず、明確に、

調和と同調は違う

ということはわかります。
 

同調は、相手に合わせにいくようなところがあります。

迎合したり、同じ調子で応じたりして、

自分の身を守ろうとするなど、

守りに入る側面もあります。
 

同調するなかでは、

生産的な議論にはなりません。
 

みんなが同じコーラスのパートを歌っているようなものです。
 

それに対して、

調和は、それぞれ違うものが見事なバランスで一つのものを構成することを表します。

それは、コーラスにおいて、複数のパートが見事に一体となって、

美しい響きを奏でるようなものです。
 

お互いがお互いを際立たせるような形で、

無理なく、自然に、違いと違いが合わさって全体を構成するかのようです。
 

考えてみれば、

会議においても、組織においても、プロジェクトにおいても、

調和やハーモニーというのはとても大切です。

 

誰一人かけることなく、

その存在を発揮し、

十全に表現をし、

お互いの良さを際立たせるようなあり方で響きあう関係性。

それでいて、全体として一つに高め合っている様。

少し考えてみただけでも、

そのようなことを考えます。
 

論語にも、和して同ぜず、という言葉がありますが、

まさに同調ではなく、調和だと思います。
 

自然界や自然のリズムと調和していると、

自然と力が発揮されるものです。

なんら無理することなく、

本来以上の力を出すことができます。

 

然るべき時、

然るべき場所、

然るべき人と、

然るべき行いをする。
 

お互いに考えていることや大切にしていることがよくわかり、

共通言語や共通概念をもち、

同じベクトルを目指している際に、

見事な調和が発揮されることが最近よくあります。
 

今まであまり意識してきませんでしたが、

適材適所も調和の考え方で捉えられるものです。

 

いや、そうか、

一つ一つ整えていくことで、

あたり前のように高い次元の調和やハーモニーを実現できるのだな、

ということを最近はよく感じています。
 

同調ではなく、調和です。

 

<まとめ>

■同調と調和は違う。
同調は単に、相手に合わせることであったり、
自分の色を消して、守りに入る側面がある。

 

■調和とは、各々違うものが、
それぞれその特色を組み合わせて、全体として一つの表現をすることにある。
どれ一つ欠けることなく、存在性と表現性が発揮される時、調和が実現する。
それは、見事な音楽のハーモニーのようなものである。

 

■自然や時の流れ、周囲の人と調和している時、
無理することなく、自然と本来以上の力を発揮することができる。

 

 

 

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「人は1年前までの貯金で仕事をしている」

そう言われたのは、

リクルートグループで働いていた頃のことです。

 

「いいか、種村。

人は1年前までの貯金で仕事をしているんだ。

いま、よい結果になっているとすれば、

それは、1年前までの自分が種まきをしっかりしていたからだ。

それまでに経験や知識をしっかり得てきたからだ」
 

そんな話でした。
 

本を読んだり、

学んだり、

人との出会いから影響を受けたりしても、

それを自分の血肉として、仕事の成果につなげるには時間がかかるというものだと、

その時には感じました。
 

「お前は、これまでの(知識や経験の)貯金があるかもしれない。

でも、これから学ばなくなったり、これでいいやとなれば、

それは1年後に響くようになるぞ」
 

そういう警鐘でした。

 

人は1年前までの貯金で仕事をしている、

というのは、

僕の仕事観の中に、割と根付いています。
 

いま、恵まれた環境で仕事をしたり、人とやりとりできているとすれば、

1年前までの自分がしっかりとやってきたからだと思います。

 

いま、手を抜いたり、学びをとめたりした時、

おそらく、すぐには影響が出ない部分もあるでしょう。

しかし、1年後には影響が出てきます。

学びには、そのようなタイムラグがあることがあります。
 

最近、哲学や思想系の本を読んだりしています。
 

國分功一郎『暇と退屈の倫理学』

國分功一郎『中動態の世界 意志と責任の考古学』

ケン・ウィルバー『万物の歴史』

オイゲン・ヘリゲル『弓と禅』
 

などは、まさにそのような本です。
 

これらの本を読んで、

たしかに深く学び、深く考えさせられていますが、

言語化して自在に語れるようになっているかといえば、

そうではありません。
 

本を読んだり、研究を進めていっても、

このブログで書かれている内容の変化というのは、

急激な変化ではないと思います。
 

だいたい同じこと言っているなぁ、

という程度ではないでしょうか。

 

インプット

スループット

アウトプット

 

という一連の流れでいえば、

 

僕の場合、概念や思想レベルのインプットをしてから、

自分なりに解釈して自分の血肉として、

自分の言葉で語れるようになるまで1年くらいかかることがあります。

 

1年半くらい前に、

イギリスに調査に行って、難民の人たちが置かれている状況やグローバル化の影響に衝撃を受けたことがあります。
 

帰国してすぐ、

 

「イギリスに行ってどうでしたか?」

 

と聞かれても、あまりに衝撃でインパクトが強すぎて、

 

「いやぁ、考えさせられました」

 

くらいしか言えなかったものですが、

 

ようやく消化・解釈(スループット)できて、

アウトプットにも反映されるようになってきました。

 

1年前までの貯金で仕事をしているんだと思います。

 

LINE@でお伝えしている目標設定シリーズは、

これまでの蓄積をまとめているだけであり、

僕が目標設定に関する本を書くとしたらどういうことを書くかという各トピックを整理するようなもので、

とても簡単にできます。

 

これまでの貯金があるからですね。
 

それ以外に何か、

新しいものの創造を求めて、

思想・哲学・宗教・歴史・未来予測・人工知能

などの柱を強化するインプットと取り組みをしています。
 

今やっていることがアウトプットとして結実してくるのは、

来年の秋ころだと思います。
 

これから、

この知識を冬に寝かせ、

春に芽を出させ、

夏に思いっきり成長させ、

秋に収穫する

というサイクルがやってきます。
 

1年前までの自分のインプットと、

この1年間の自分のスループットに感謝し、

1年後のアウトプットを楽しみに、

今からインプットとスループットを仕掛けていく。

 

研究についても、

裁判員制度や法教育について調査をしたり、インプットしていますが、

これらを整理してアウトプットするのはもう少し先になります。
 

研究も仕事も、

そうやって回しているところがあります。

 

<まとめ>

■人は1年前までの貯金で仕事をしているのかもしれない。
学んですぐに役に立つことはすぐに役に立たなくなる。
ベースになっているのは、1年前までの自分のインプットではないか。

■いま学んでいることや経験していること、インプットは、
1年後の自分の仕事の質に大きく結びついてくる可能性がある。
何を仕入れ(インプット)、何を考えていくか(スループット)によって、
1年後の成果(アウトプット)が大きく変わる。

■気の緩み、学びの放棄は、すぐには影響を与えないかもしれない。
しかし、1年後には大きなマイナスとなって現れてくる。
そこから学びの立て直しを図っても、それが結実するのはそこから1年先ということもあり得る。

 

昨日は成れる会大阪マーケティング塾1期生の飲み会でした。

秋の夜らしく、静かで落ち着いた飲み会でありながら、

みなさんの内に秘めた情熱をひしひしと感じる時間であり、

とても有意義でした。

 

成れる会大阪マーケティング塾を始め、

自分でもその場で学ぶようになってから、

3年半になります。
 

5期まで進み、

この3年半の間にも学びを深めてきました。
 

そんな1期のメンバーですが、

集まると、

思い出話よりも、未来の話の方が圧倒的に多いです。
 

前を向いて一緒に歩んできているから、

あたり前と言えばあたり前なのですが、

こういう仲間がいるかどうかで前進するか否かは大きく変わります。
 

10月になって始めたマスターマインドグループでも、

これからの話、未来の話ばかりしています。

 

大学や高校の時の友人との会話は、

過去の話が多いです。

あの頃は若かった、

こんなことをしていた、

バカなことをしていたよな、

面白かったよな、などなど。
 

これはこれでよいものですが、

未来の話をする仲間や友人はまた、大きな意味を持ちます。

 

会社や部署の飲み会で、

誰かの愚痴を話したり、

不平不満を言ったり、

社内の人間関係の話題で盛り上がったり、

芸能界の話で盛り上がったりする人は多いと思います。

 

今、何をしているか、

今、どんな状態かを話すことも多いかもしれません。

今について話す仲間や友人も大切です。

 

そして、これからの話や未来の話をする仲間や友人も大切です。

これから何をやっていくのか、

何をやりたいのか、

どうやって生きていきたいのか、

どんな人間になるのか、

未来について気持ちよく話せる仲間は、

やっぱりよいものです。

 

そんなの無理だろ、

夢なんか見るなよ、

どうせできないよ、

そんなことを言われるのではないかと思えば、

未来の話やこれからの話はなかなかできません。

 

安心、安全に、気持ちよく未来の話をする仲間。

そのような仲間が、

自分のこれからを創っていきます。
 

幸いにして、僕の周りには、

これからの話や未来の話をする仲間が多いです。

 

それも、

お先真っ暗だよね、

日本の未来はもうダメだよね、

などという暗い話ではなく、

しっかりと自分で歩んでいく未来の話をする人が多いです。

 

そういう仲間は大切にしたいものですね。

 

過去を語る仲間。

今を語る仲間。

未来を語る仲間。

 

ぜひ、未来を語る仲間をつくってみてください。

 

<まとめ>

■仲間と集まる時、過去の話ばかりしていないだろうか。
あの頃はよかった、あの人はあんなだった、昔はこんなことがあった。

■会社の飲み会で、誰かの不平不満や、現状の不満。
関係ない芸能ネタばかりを話していないだろうか。
これからのこと、未来のことについて、どれだけ話しているだろうか。

■安心・安全に未来のことを語れる仲間は大事にしたい。
前を向いて進んでいる仲間と、未来について語る時間は大切にしたい。
とても推進力をもたらすものだから。

 

 

種村文孝の研究室はこちらから

 

(Photo by Tegan Mierle on Unsplash)
 

マスターマインドグループについては、

ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』

という本の中で知りました。
 

"マスターマインドの定義

「明確な目標を達成するための二人ないしそれ以上の人たちによる
調和された、知恵(そして知識)と努力の協力関係
(もしくはそういう関係にある人を指す)」”(p.331)
 

1人で考えるよりも、

複数の人が目標達成のために調和して考えるとき、

大きな力を得ます。
 

会社経営でも、

著名な経営者を支えるパートナーがいて、

2人3脚だったから大きな結果を出したという事例は数多くあります。
 

Appleのスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアック。

ホンダの本田宗一郎と藤沢武夫。

フォード社のヘンリー・フォードとジェームス・クーザン。

などなど、

パートナーがいたからこそ成し遂げられたことという事例は多いです。
 

調和された知恵ということについて、

どういうことなのだろうと、

ずっと考えてきました。
 

そのようなパートナーシップがあり、

マスターマインドグループをつくれれば、

価値を創造するのも、大きな影響力を発揮するのもやりやすいだろうなと。

 

でも、

考えてみれば、

自分がこれまで大きな一歩を踏み出すたびに、

それを支えてくれたパートナーがいましたし、

共に模索してくださった方がいました。
 

そのような人たちの力を借りることなしに、

大きな変化や結果を出すということはありませんでした。
 

「はたらくと休むを考えよう」というワークショップを開催し続けてきたとき、

「種村式」と銘打った図解術、時間管理術のセミナーを開催してきたとき、

成れる会大阪マーケティング塾の運営をしてきたとき、

クリーニング業界の活性化のための情報発信に取り組んできたとき、

法曹養成の研究をイギリスで進めてきたとき、

そこには2人以上の調和した知恵があり、努力の協力関係がありました。
 

振り返ってみると、

マスターマインドの関係性はこれまでも築いてきたのです。
 

成れる会で仲間とともに学びながら、

いろんな壁を乗り越える中でも、

知恵を調和させ、協力関係を構築して、

ある意味、マスターマインドの力を得てきたといえます。
 

それならば、

もっと明確に意識してそのような協力関係を築いてみたらどうなのか、

と思うようになりました。

 

1人でできることには限界があります。

複数の人の力を活用しながら、

様々な構造に働きかけてみる取り組みを組織していきます。
 

この人たちとならやれるかもしれない、

そう思える仲間がいることのありがたさといったらないですし、

過ごしてきた時間も長く、密度も濃く、信頼関係のベースがあるのも大きいです。
 

まだスタートはこれからですが、

学びのコミュニティ運営をしてきたからこそ見えてきた地平のような気がしています。

 

<まとめ>

■1人の思考でできることには限界がある。
大きな結果、大きな変化、大きな成長につながるものには、
複数の知恵の調和や協力関係がある。

 

■調和した思考というのは大きなポイントであり、
すれ違い、単なる攻撃、無関係、などでは逆効果となる。
お互いのことを理解している信頼関係をベースに築かれるものがある。

 

■人は協力関係や触発をもとに、アイデアを広げたり、思考の枠を広げたりする。
真に創造的なマスターマインドグループを構築することができたとき、その構成員は大きな結果を手にするのではないか。

 

種村文孝の研究室

https://tanemurafumitaka.com