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勝手にFUKUOKA国際映画祭のブログ

FUKUOKA国際映画祭とは独断と偏見で
感銘を受けリスペクトしてやまない映画を表彰し
その映画の素晴らしさを兎に角広く知ってもらいたいと願う
自己欲求満足型映画Blog

FUKUOKA国際映画祭とは…

感銘を受けリスペクトしてやまない映画を

独断と偏見で表彰し、

その映画の素晴らしさを

兎に角広く知ってもらいたいと願う…

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第42回 『修羅雪姫』

1973年日本

監督:藤田敏八

出演:梶芽衣子

   

受賞ポイント「名セリフ『許しもしないし!助けもしない!』



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は…

あのクエンティン・タランティーノが

大ファンで『キル・ビル』の元となった

日本娯楽映画の傑作

『修羅雪姫』


本作『修羅雪姫』の素晴らしい点を

語るとすれば…

監督:藤田敏八の演出と

主演:梶芽衣子の迫力ある演技に

尽きるだろう…


まず本作の監督である藤田敏八…

彼は日本映画の中でも

異色の監督と言われている


その理由は…

娯楽作品から芸術作品、

ロマンポルノまで幅広く制作する

その作風と…

更には役者としても

数多くの映画に出演している

型破りな生き方からだ


『修羅雪姫』は…

父を殺した4人組に

その娘が復讐するストーリーだが…

本作で監督:藤田敏八は…

手振れで撮影し緊張感を出したり

早いズームを使い、

映像に迫力のある演出を多用している!


更に…これでもか!

というくらい血を見せ付ける

(明らかに不自然なくらい)

これは…雪や海に流れる血の赤を表現するためで

好みはわかれるだろうが…

復讐と修羅を描く印象的なシーンになっている


こういう細かい演出があるが故…

娯楽映画的なストーリーなのに

海外でも評価が高い作品になっている


そして…

もう一つ本作で忘れてはならないのが…


主演:梶芽衣子の

迫力ある演技だろう

(実際、タランティーノは来日時に

梶芽衣子と対面し、ずっと彼女を見つめ

手を握り続けていたという)


本作の演技の特徴しては…

相手を睨む『ドスの効いた目』と

迫力あるセリフまわしだろう

(とにかく迫力がある)


そして…

許しを乞うてすがりつく

復讐相手の一人に対し…

許しもしないし!助けもしない!

と言い放つシーンは

日本映画史の名シーンの一つだろう!


今から40年近く前の作品なので…


古めかしい箇所もあるのも否めないが…


面白い作品なので…

是非…観てほしい!


【あらすじ】

父を殺した4人組に

復讐するためにだけに育てられた

雪の復讐相手捜しの旅


レンタルショップ発見率

20%

品揃えのいいレンタルショップの

『任侠コーナー』に置いている率高し

リメイク作品もあるので要注意!



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第41回 『暗殺の森』

1970年イタリア

監督:ベルナルド・ベルトリッチ

出演:ジャン=ルイ・トランティニャン

   

受賞ポイント「映像美による心理描写



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

イタリアの巨匠

ベルナルド・ベルトリッチ監督の

最高傑作と言われている

『暗殺の森』


ベルナルド・ベルトリッチ監督は

『ラスト・エンペラー』など

日本でも世界でも有名な作品を

監督しているため…

その名を聞いた事がある人も多いだろう


その世界的にも著名なベルトリッチの

最高傑作ともいえるのが

本作『暗殺の森』!

(ベルトリッチ作品は数多く観て

すべて素晴らしい作品だが…

その中でも特別に素晴らしい)


『暗殺の森』の内容は…

第二次大戦中、

ファシストに目覚めていく青年が

恩師である男に近づき

やがて暗殺を実行していく

というものだが…


本作の素晴らしい…

というかスゴイところは…

シーン毎の人間心理を

様々な映像技法によって表現され…

更にその映像が美しい点だ!


まさに

『映像美による心理描写』を

可能にした映画なのだ!


主人公がファシストの本部に赴くときは

だだっ広い体育館ほどの空間に

机が一つあるようなサイズで撮影し

緊張感や虚無感を表現し…


車の移動シーンでは

主人公の顔のアップを多く使って

命令に対する心の葛藤を表現し…


群集を多く使うシーンも数多くあり…

虚無感や葛藤だけでなく

様々な人間心理を見事に表現している


更にこれらのシーンを


光を上手く使って映像を

美しく見せているのだから…

本当にスゴい!



よくここまで表現できるなと

感心してしまうくらい…

細部に渡って行き届いている

名作中の名作だ!


公開から既に40年以上経過しているが

古めかさは微塵も感じられないし、

今なお世界中の映画監督から

絶賛されている作品

『暗殺の森』


とにかく面白い作品なので…

是非…観てほしい!


【あらすじ】

第二次大戦中のイタリア

幼少期の事件を心にかかえた青年が

『優柔不断なファシスト』になっていく


レンタルショップ発見率

10%

名作で世界的にも評価の高い作品だが…

何故か?レンタルショップにはあまり置いていない


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第40回 「ゆきゆきて、神軍

1987年日本

監督:原一男

出演:奥崎謙三

   

受賞ポイント「演出が溢れるようなドキュメンタリー



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

日本映画史の中でも

大問題作と言われている

ドキュメンタリー

『ゆきゆきて、神軍』


あのドキュメンタリーの巨匠

マイケル・ムーア監督をもって

『自分の生涯で観た最高のドキュメンタリーだ

と言わしめる作品だ


それでは…どんな作品か…というと

『とにかく無茶苦茶…しかし…とにかく面白い!』

そんなドキュメンタリーなのだ!

内容は…

奥崎謙三という、

とある活動家(無政府主義的)を

描いているのだが…


まず冒頭の結婚式のシーン…

奥崎謙三はある新郎新婦の仲人をつとめるのだが

新郎と自分の前科(逮捕歴)を話しはじめる

(反政府活動での逮捕歴なのだが)


いきなり度肝を抜かれる…

『なんだ!コレは!』の衝撃!

映像構成の基礎『起承転結』の『起』が

インパクトを重視するということなら…

これ以上のインパクトは無いだろう…


さらに…このドキュメンタリーの本筋…

かつて自分の所属していた部隊(太平洋戦争時)で

上官が部下を処刑した過去の真相を

上官たちを訪ねて明らかにしていくシーン


これまた『起』に劣らずスゴイ!

かつての上官に殴りかかったり…

撮影中警察に連れて行かれたり…

とにかく滅茶苦茶だ!


それよりも何よりも…

こんな作品よく映画館で上映できたもんだ

そして…予測も出来なかった衝撃の結末…

監督:原一男は

『ドキュメンタリーでやらせは必要だ』を

公言している監督だし…

この作品の中身が

どこまで本当かもわからない…

さらに言えば…奥崎謙三の人間性や思想が

そのまま肯定することも出来ないのも事実だ

しかし…その事を百も承知でも

この作品は面白いのだ!


この評価が一番相応しいと思う…

良くも悪くも…

ドキュメンタリーと言えば

『情熱大陸』や『プロフェッショナル』

しか観たことない人にとっては…

180度裏切られるような作品


公開当時…大問題作と言われながら…

数多くの映画賞を受賞した作品

『ゆきゆきて、神軍』


とにかく面白い作品なので…

是非…観てほしい!


【あらすじ】

無政府主義活動家の奥崎謙三は

かつて自分が所属していた部隊で起こった

上官が部下を処刑した事件の真相を追う


レンタルショップ発見率

0%

問題作なので…限りなくゼロに近い作品

ネットでなら…なんとか購入可能



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第39回 「美しき諍い女

1991年フランス

監督:ジャック・リヴェット

出演:ミシェル・ピコリ

    エマニュエル・ベアール

   

受賞ポイント「絡みがシーンがないヘアヌード



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

芸術家を創作活動の苦悩を描いた

フランス映画の名作

『美しき諍い女』


公開当時…日本がまだ解禁していなかった

ヘアヌードシーンがあったことで

大問題になった作品としても有名だ


そのため…未だにヘアヌードの先駆け映画…

エロティシズムを描いた映画…

というイメージが強いが…


内容は…

男女の絡みのシーンはほとんどなく…

芸術家の創作活動の苦悩や葛藤を

ドキュメント風の描いてる作品なのだ


本作『美しき諍い女』のストーリーは…

高名な画家のところに一人の若い女が訪ねてくる

彼女をモデルにかつて創作を断念した『美しき諍い女』

という作品を再び描き始める…というのものだが…


そこには…

画家の苦悩…

モデル女性の戸惑い…

そして…画家の妻の嫉妬など

様々な人間心理が実に上手く

表現されている

さらに…

実際の創作時間と同じではないかと感じられるほど

ワンシーンを長まわしし…

ドキュメント風に構成しているのも

本作の特徴だ!


すべてを脱ぎ捨てた女性と…

自分の夢でもある『美しき諍い女』を描きたい画家…

それを取り巻く人間心理が…

『美しき諍い女』の創作活動に影響を与えていく


以上の点だけでも

本作がかなり異色な作品であることは

おわかりいただけるのではないか…


ショートバージョンと完全版があるが…

完全版は4時間にもわたる

しかし…

ラストの完成した『美しき諍い女』の最後など

本当に心に残る内容が多い


世界中の映画関係者からも

未だに評価が高い名作『美しき諍い女』


なかなか時間があるときしか観れないが…

素晴らしい作品なので…

是非…観てほしい!


【あらすじ】

片田舎の古城で暮らす画家フレンホーフェルの前に

一人の若い画家が女性を連れてくる

フレンホーフェルは彼女をモデルに

かつて創作を断念した『美しき諍い女』を

再び描き始める


レンタルショップ発見率

★★★30%

品揃えのいいレンタルショップなら

発見できる可能性あり



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第38回 「フラガール

2006年日本

監督:李相日

出演:松雪泰子

    蒼井優

   

受賞ポイント「育ってきた環境を描く表現技術



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

平成時代の…

邦画娯楽映画の傑作

『フラガール』


公開当時…大ヒットし…

更に映画賞を総なめにしたので…

ご覧になった方も多いのではないか…


本作の監督は李相日監督

昨年公開された『悪人』の監督でもある

脚本も手がける李相日監督作品の特徴は…


主人公や…

それを取り巻く人たちの…

バックボーンや育ってきた環境を

しっかり描いている点だ


『フラガール』では炭鉱集落を…

『悪人』では祖母と暮らす若者を…


ストーリー展開が多少ゆるくなっても

その環境を…しっかり描いているので…

例え…『フラガール』のような娯楽映画でも

物語に深みが出てくる

実は…

映画と小説は表裏一体ようなもので…

面白い小説は登場人物のバックボーンを

しっかり描いているものが多い…

つまり…

映画と小説の表現方法は相似している


その点で言うと… 

李相日監督の『フラガール』は

登場人物たちが暮らし…育ってきた

炭鉱世界をしっかり表現している

だから…面白い!


炭鉱という昔気質で…

斜陽業界を描いた点もストーリーに

さらに深みが出ている


これだけ…

世界観をしっかり作れる李相日監督


個人的には…商業映画ではなく…

芸術作品だったら…どんな作品になるのか…

観てみたい


難しい事を書いてしまったが…

とにかく楽しく感動できる

素晴らしい作品なので…

是非…観てほしい!


【あらすじ】

昭和40年

炭鉱の規模縮小に伴い

町おこし事業としてハワイアンリゾートが

建設される


レンタルショップ発見率

★★★★★★★★★90%

多くのレンタルショップに置いている



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第37回 「戦場のピアニスト

2002年フランス

監督:ロマン・ポランスキー

出演:エイドリアン・ブロンディ

   

受賞ポイント「名匠…入魂の作品」



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

巨匠ロマン・ポランスキー監督の

魂を込めた名作

『戦場のピアニスト』


少女への淫行などで

私生活では何かと問題が多い

ロマン・ポランスキー監督だが…

本作に関してはやはり素晴らしい!

それもそのはずだ…

『戦場のピアニスト』は第二次大戦中…

ユダヤ人のピアニストが

ナチスドイツから逃れつつ…

最後には音楽好きのドイツ将校から

隠まわれるストーリーなのだが…


実は監督ロマン・ポランスキーは

幼少の頃…

ナチスドイツから捕まりそうになる直前

父が掘った穴から逃げ…

九死に一生を得た!

(ちなみに母親は捕まり虐殺された)


それだけ本作には…

思い入れが強い作品なのだ


特に…最初にナチスによる

ユダヤ人狩りが始まるシーン

主人公の向かいのアパートが

深夜ゲシュタポから襲撃を受けるシーンなのだが…

主人公のアパートの位置(かなり遠い場所)から

カメラを撮影し、しかもカット割りもせず

長まわしで…まるで本当に目撃したかのように…

リアルさを出している!


このシーンに限らず…

本当に生き延びた者しかわからないような

リアルなシーンが数多くある
(悲惨なシーンが多い)


そして…本作のもう1つ特筆すべき

素晴らしい点は…

残虐なナチスドイツ兵と…

主人公を助けるナチスドイツ兵…

両方を描いている点だ!


ナチスドイツ=残虐で描いている作品が多いが…

本作は…ナチスドイツ=人間で描かれている

これが…実母を殺されたロマン・ポランスキーが

表現しているが故に…

さらに深い…


人間の悪の愚かさを感じつつ…

人間の良心を信じたくもなる作品…

ちなみに本作のストーリーは

実話を元にしている…


ショッキングなシーンも多いが

素晴らしい作品なので…

是非…観てほしい!


【あらすじ】

第二次対戦中のポーランドに

ドイツが侵攻してきた

そしてユダヤ人の迫害が始まるなか

ユダヤ人のピアニストは逃亡をはかる


レンタルショップ発見率

★★★★★★★70%

品揃えのいいレンタルショップなら

置いている可能性大!


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第36回 「サンダカン八番娼館 望郷

1974年日本

監督:熊井啓

出演:田中絹代

    栗原小巻

受賞ポイント「名女優の世界が認めた演技」



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

日本映画の異色作

『サンダカン八番娼館 望郷』


本作の凄さは何と言っても

名女優・田中絹代の演技と

日本の隠された歴史を

大胆に表現したところだろう!

監督・熊井啓も素晴らしいが…

他に代表作もあるので次の機会に…


まず本作の田中絹代の演技が…

本当に素晴らしい!

かつて『からゆき』さんとして東南アジアに行き

(からゆきさん→明治・大正にかけて

日本の外貨獲得のため海外で売春させられた

貧しい農家の娘たち)

帰国後…田舎の村に一人寂しく住む老婆を

見事に演じきっている!

田中絹代は名匠溝口健二の作品に

数多く出演し、

出演作が世界三大映画祭

(カンヌ・ベルリン・ヴェネチア)

すべてを受賞している日本の名女優だが…


特に本作の円熟した演技はスゴイ!


本作のストーリーは…

「からゆき」さんを研究している栗原小巻が

かつて「からゆき」さんを多く出した地域に取材に行くが

口が固く誰も過去を語ろうとしない…

そこで正体を隠し…かつての「からゆき」さんである

田中絹代に近づき取材を始めるという話だが…


クライマックスの…

栗原小巻が田中絹代に

自分の正体を告げるシーン…

このシーンは…

本当に日本映画史に残る名シーンだ!


このシーンは世界中かもら高い評価を得ている!


そして…もう1点素晴らしいのは…

日本の隠された歴史を大胆に描いたところ!



「からゆき」さんは明治頃

半分国策のような形で

日本の貧しい農村の娘たちが

東南アジアに連れていかれ

体を売らされた…


そして大正や昭和初期、

日本が西欧列強と肩を並べると

日本の恥部として歴史から隠された



日本人が日本の隠された歴史を

しっかり描いたところに…

この作品の素晴らしさがある



ベルリン国際映画祭でも賞を受賞した

海外でも評価の高い作品

『サンダカン八番娼館 望郷』

内容的にはR-20くらいの内容だが…


素晴らしい作品なので…

是非…観てほしい!






【あらすじ】

日本の女性の近代史を研究している

三谷圭子(栗原小巻)は…

かつて「からゆき」さんを多く出した

地域を訪れ取材を始めるが…


レンタルショップ発見率

★★20%

品揃えのいいレンタルショップなら

置いている可能性あり!


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第35回 「四つのいのち

2010年イタリア

監督:ミケランジェロ・フランマルティーノ

出演:ジュゼッペ・フーダ


受賞ポイント「セリフのない…魂の連鎖!」



【賞 評(ここが好き)】


今回の受賞は

イタリアの新鋭監督

ミケランジェロ・フランマルティーノ監督の

異色作『四つのいのち』


本作『四つのいのち』は

セリフが一切ない映画!



ドキュメンタリーのようでもあり…

しかし壮大なストーリーがある

映画のようでもある

異色の作品


本作は

南イタリアの山村を描いた作品だが…

出演しているのは…

実際にその村に住んでいる人々だけ!

唯一のプロの俳優が…

牧夫が飼っている犬役の

犬だけというから…

驚きだ!

一見ドキュメンタリーのようにも見えるが…

カメラを据え置きで

長まわしすることで…

ドキュメンタリーとは違う

映画の要素もしっかり出している

(この内容を長まわしで撮るというのは…

かなりの綿密な構成力が必要とされる)


芸術的でもあり…

ドキュメンタリーでもあり…

壮大なテーマもあり…


いろんな要素が楽しめる作品


監督ミケランジェロ・フランマルティーノは

本作で世界中から高い評価を得た!

本作も含め…

まだ数本しか製作していないが…

今後も注目される監督になるだろう!



人と自然の繋がり…

まさに『魂の連鎖』を

描いているような作品

『四つのいのち』


当然…長まわしが多いので…

映画初心者には

退屈かもしれないが…


素晴らしい作品なので…

是非…観てほしい!



【あらすじ】

南イタリアの山村に暮らす

山羊の群れを追う

年老いた牧夫は

ある晩…静かに息を引き取る

そして…

翌朝一匹の仔山羊が産まれる



レンタルショップ発見率

★★★★★50%

本日12月2日よりDVDが販売される

品揃えのいいレンタルショップの

新作コーナーで発見率高し!

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第34回 「高峰秀子


受賞ポイント「日本映画界No.1の女優」



【賞 評(ここが好き)】


毎回好きな映画作品を

勝手に受賞させてもらっているが…

今回は特別に『高峰秀子』

日本を代表する女優である


(五社協定を越えた唯一の女優)

高峰秀子はなぜ?日本を代表する

映画監督たちの作品に

次々と出演できたか?

それは…映画会社が所属会社の

映画俳優を他社には出演させない

五社協定が唯一通用しない女優だったから


ある映画会社に所属している俳優が

その会社を辞めると…

業界から完全に干されれてしまう

そんな時代にも関わらず…


高峰秀子という名前が…

あまりにも大きすぎるために

五社協定を越えた存在で

女優活動を行えた


そのため…

各映画会社の巨匠たちの

映画に出演することができた


映画会社としての売りだす戦略も無いから

『二十四の瞳』では母性愛あふれる教師役

『カルメン故郷に帰る』では奔放なストリッパー

『浮雲』では悲哀あふれる女性と…

各巨匠が得意な分野で…

様々な役を演じきった


(引退…日本で一番有名だった女優)

その後

日本を代表する映画監督の作品に出続けたが…

55歳の最後の映画出演を最後に…

スクリーンから姿を消し…

かつて日本人なら誰でも知っていた

女優『高峰秀子』は…

引退して30年以上経った

昨年12月28日静かに永眠した…

引退して30年以上も経っていたため

世間が大騒ぎすることもなかったが…

もし生涯現役だったら…

国民栄誉賞級の大騒ぎになっていたに

違いない…


高峰秀子より上手い女優や

高峰秀子より美人な女優はいたかもしれない…

だが…『日本映画界でNO.1の女優は?』

この質問の答えは高峰秀子しかいない…


『現場で働く人間にとって、

 何より嬉しいのは、

 同じ現場の人間に慕われること。』 高峰秀子

来月12月28日は高峰秀子が永眠して

1周忌にあたる…

日本各地で高峰秀子を偲んで

映画上映が行われているので…

興味がある人は是非、見て欲しい


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その映画の素晴らしさを

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第34回 「高峰秀子


受賞ポイント「日本映画界No.1の女優」



【賞 評(ここが好き)】


毎回好きな映画作品を

勝手に受賞させてもらっているが…

今回は特別に『高峰秀子』

日本を代表する女優である


もし…

『日本映画史で…No.1の女優は誰か?』

という質問があったら…

高峰秀子が1位だろう!

それもダントツ1位!

マラソンのTV中継で1位が独走しすぎて…

面白くないので…

2位争いばかり映して1位はワイプになる…

まさにそんな状態なのだ!


彼女を語る言葉は多い!

『名匠から愛された女優』

『可憐な少女からストリッパーまで演じた女優』

『映画会社の五社協定が通じなかった女優』

そして…

『大女優でありながら…早々と引退し…

世間から忘れ去られた女優』



(天才子役…そして…戦争へ…)

昭和初期の日本映画創世記に

高峰秀子は子役としてデビューし、

またたくまに天才子役の称号を得る


そして…少女になると…その可憐さは増し

清純派女優として人気に火がつく


しかし…時代は太平洋戦争に突入


当時、人気だった高峰秀子のプロマイドを胸に

多くの若者が戦地へと旅立って行った…

この事を伝え聞いた高峰秀子は

戦後一貫して反戦思想を貫く!


 

(巨匠たちとの映画黄金時代)

高峰秀子ほど巨匠に愛された女優はいない

戦後…日本を代表する映画監督の作品に

次々と出演する

成瀬巳喜男・衣笠貞之助・市川昆・小津安二郎・

木下恵介・マキノ正博・小林正樹・山本薩夫など

ちなみに黒澤作品には出演が無い…

これは黒澤が助監督時代に高峰秀子と恋仲になり…

無理やり別れさせられた過去があるからと

言われている

しかし…これだけの映画監督に

愛された女優は…

長い日本映画史のなかでも…

高峰秀子…ただ一人!


これだけ多くの映画監督の作品に

出演できたのは…

映画会社の協定を『五社協定』が

唯一通じなかった女優だったから…


高峰秀子の伝説はつづく…

(後章へ)



来月12月28日は高峰秀子が永眠して

1周忌にあたる…

日本各地で高峰秀子を偲んで

映画上映が行われているので…

興味がある人は是非、見て欲しい